私のヒーローアカデミア~わんほぉー、わんほぉーなんだってけかをお断りし続ける私の楽しい英雄物語~   作:はくびしん

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4期後半のOPみて、これはやらねばと思った。
今章のヒロインは耳郎ちゃんや。
誰がなんと言おうと、な!


ブレイキン!ブレイキン!ひゅーー!!って感じで、どうでしょう。あねさん・・・成る程、もうワンスピン。OK、OK。よし、レッツカモン!ミュージックいえぇえ!の巻き

現代、文明の利器によって生活水準は過去のそれとは比べ物にならなくなったが、安全と安定の代償のように個人に要求される能力は多く、その種類は多岐に渡るようになった。責任はより重くなり、求められるパフォーマンスはより大きく・・・・当然、身体的や精神的な負担はより過酷さを増した。

結果、急速に変化する社会の中、人々は様々なストレスによって苦しめられることになった。仕事関係、人間関係、身体関係、個性関係・・・・えとせとら。

 

そんなストレス社会真っ只中。

学生な私達も社会人達と同じ様に、様々なストレスに晒されていた。

かくいう私も授業中ちょっと居眠りするとチョークを投げられたり。ちょっと元気にお喋りしただけで廊下に正座させられたり。体育の時間にも関わらず、元気過ぎると縄つけられたり。お昼ご飯を食べていると隣のクラスの煩いのに嫌味を言われ精神的に傷ついた━━━ので、そいつのメインのオカズを貰い受けてトントンにしたりした。えっ、最後のストレスになってない。解消してる?してないしてない。だから明日もオカズを貰いにいくよ。やったぜ。

 

まぁ、テレビのコメンテーターの言葉をテキトーに引用してあれこれと言ったが、結局何が言いたいかというと『補習もうしたくない』『放課後皆と遊びたい』『エリちゃんとクラッシュ●アしたい』━━━━という事である。

 

 

 

 

「だからぁ、レッツダンシング!」

「イエス、ニコ!!レッツ、ダンシング!!」

 

エリちゃんのお見舞いから数日。

補習地獄によってストレスが限界まで溜まった私は、休み時間にあしどんと一緒にレッツパーリィーする事にした。スマホで音楽を鳴らしながら、教室の一番後ろで覚えたてのステップを踏み散らしてやる。

ふぉぉぉぉぉ!!皆ぁーー楽しんでるかぁぁぁい!!私は楽しんでる!あああぁぁぁ、ゲーセンいきてぇなぁー!ダンシングしてぇなぁーー!補習勘弁して貰えませんかねぇ!!お見舞いもいきたいんですけどぉ!!はい、駄目!ですよね!はぁい、知ってまぁす!

 

ゲーセンに思いを馳せていると、沸き上がるオーディエンスに応えてあしどんがブレイキン。

楽しそうなので私もブレイキン━━━しようとしたけど、ぶどうとウェイがガン見してるので止める。見せパンでもあいつに見せんのやだ。

 

ロボットダンスに移行して二人で自由にパーリィーしてると、ぎこちない動きで葉隠が交ざってくる。踊りなんか出来なくても、ノリと勢いで走り出す。君はそういう子だよ。知ってた。かもん!

 

「レッツ!」

 

お時間もそろそろというタイミングであしどんが回転を止めて開脚してポーズを決める。

なのでそれに合わせて私も十八番である虎の構えで決めた。

 

「パーリィーナウッ!!」

 

流れるように葉隠も鶴の構えで決める。

 

「いえぇぇぇぇ!」

 

バシィっ、と三人でポーズが重なる。

すると少しだけど拍手が起きた。「やるなら短パンはくなや」とかセクハラ発言したブドウは天誅しとく。

恋人(教室の床)とのキスはどんな味だ。ブドウ。嬉しいでしょ、笑いなよ。そうか、もっとさせてやろう(迫真)。

 

「その辺にしてやりなよ、緑谷」

 

ブドウが喜びで咽び泣き始めた頃、耳郎ちゃんが止めにきた。嘘泣きだよ?こいつ全然、微塵も、欠片も反省してないよ?と聞いたけど、絵面的に私が悪者にしか見えないから止めろとの事。そんな優しくされたら応えない訳にはいかない。ブドウを上鳴へ放り投げて、お仕置きは終了しとく。心配してくれてさんきゅ。愛してるよ、耳郎ちゃん。

 

「それはそうと、即席でよく合わせられんね。あんたら。素直に尊敬するわ。教室でいきなり踊り出すのはあれだけど」

「ん?合わせたの最後だけだよ。後はテキトー。耳郎ちゃんもやる?」

「やらんわ、恥ずかしい」

 

恥ずかしいとの発言にあしどんと葉隠が反応する。

 

「はっ、恥ずかしいだってぇ!?まるで私達が恥ずかしい人間みたいに!!響香ちゃん酷い!」

「そうだよ、響香酷い!私達はただ心が赴くまま踊っただけなのに!それをっ、恥ずかしいだなんて!酷い、許せない!━━━でも一緒に踊ってくれたら、許しちゃうかも知れない」

「かも知れない」

 

「・・・・つっこまないからね。あんたらのそのノリに絶対つっこまないからね!」

 

冷たい言葉を投げ掛けられ、二人は泣くふりを止めて肩を竦めた。「「そりゃないぜ」」と声を合わせて言うと「そりゃあるわ!」と耳郎ちゃんがすかさずツッコミをかましにいく。耳郎ちゃん、短い我慢だったなぁ。

 

「いやーでもさ、さっき息ピッタリじゃなかった?ニコ、葉隠!それと響香も!プロになったら皆でチーム組もうよ!麗日も誘ってさぁ!いけるって!絶対!よっし、チームレイニーデイ結成だよ!」

 

あしどんの元気な提案に葉隠は力強い返事を返す。やったるぜぇ!的な。耳郎ちゃんは面倒臭いのか棒読みで「おー」とか言うだけ。少し離れた所ではお茶子が『何事っ!?』て顔でこっち見た。明確な賛成1。世知辛いね。

 

「三奈ちゃん、なんの話してん?」

「ほら、この間話したやつだよ!チームアップの話!麗日は決定ね!チームの要ですから!」

「ええー、それ酸の雨降らせるやつやろ?エグいって、あとそれやる場面分からんし」

「それは・・・・・確かに、いつやろう」

 

悩み始めたあしどんをそのままに、お茶子が私を見てきて━━━んで、そのままかっちゃんを見る。

なに、その視線。気になるんですけどぉ。

 

「それにね、三奈ちゃん。ニコちゃんは・・・・ほら、あれやし」

「ん?あっ、そうか、そうだよねぇ・・・はぁ、仕方ない。瀬呂にしとこうか」

 

 

 

「ちょっ、聞こえてるぞ女子。ここにいるからね、俺。君たちのこと観覧してるからね。━━━というかね、その流れで俺を組み込まないでくれ。悲しくなるだろ」

 

瀬呂が悲しかろうが何だろうがどうでも良いけど、ほらあれやし、って何!?仕方ない、って何!?なんなの!?何があるの!?その視線にどんな意味があるの!?お茶子!お茶子ぉぉっ!!

 

まぁ、お茶子の視線の意味はともかく、チームアップに関して簡単には頷けないのは本当。理由は簡単で、それは単に方向性が全然違うからだ。

 

皆はやる気満々ドリルかも知れないが、私はヒーロー資格を取るつもりはあってもプロとして活動するのはあまり乗り気ではない。そりゃ目の前で事件とか起きれば多少は協力はするだろうけど、態々面倒事を探して首突っ込むほど酔狂でもないのである。

最終的な目標はそこそこ活躍して知名度あげて私の関連商品販売したら、かっちゃんの事務所にでも入らせて貰って印税を貰いながらのんびりまったり窓際社員生活するつもりなのだ。

 

バリバリ活躍したい勢の皆と、そこそこ働いてあとは遊んでいたい私とではあまりに方向性が違い過ぎる。

故にチームは組みがたいのだ。

 

そこまで考えてお茶子の視線ってそういう事かな?とか思ってたら、ダンスを見てた上鳴が「ヒーロー活動に活きる趣味って強いよなぁ」とぼやいた。勿論、ブドウを小脇に抱えながら。

そんなぼやきに瀬呂が「そうだな」と続く。

 

「だろ?砂藤のスイーツとかそれの典型だよな。個性とあってるし。将来的に料理系の企画とかきそうだしさ」

「キャラ付けって訳じゃねぇーけど、コスチューム以外にも分かりやすい特徴って大切だからな。そうなると個性関係なしにさ、逆にギャップ狙いってのもありじゃね?八百万の見た目で大食いとか━━━━」

 

 

「・・・・瀬呂さん、何か言いまして?」

 

 

「ひっ!?何でもないです!」

 

瀬呂が百に無言の圧力を掛けられる中、上鳴はパッと何かを思いついて明るい顔で手を打ち合わせた。

当然ブドウも床に落ちた。

 

「そうそう!趣味って言えばさ、耳郎のも凄ぇよな」

 

突然の誉め言葉にあしどん達とじゃれあってた耳郎ちゃんの耳がピコっと反応する。慌ててこっちに振り返った顔は少し赤くなってた。

 

「ちょっ、やめてよ」

「あの部屋楽器屋みてーだったもんなァ。ありゃ趣味の域超えてる」

「もぉ、やめてってば、部屋王の時のことはいい加減忘れてくんない!?」

 

私も耳郎ちゃんの部屋は何度かお邪魔した事あるけど、確かに楽器だらけだった。最近はインターン関係で忙しくて遊びにいってないけど、ギター教えて貰ったのはまだ記憶に新しい。今度はドラムの約束もしてるし。

 

上鳴の言葉に「確かに」と頷いて返せば、お茶子達もうんうんと頷く。耳郎ちゃんは皆の反応を見て耳を真っ赤にし、恥ずかしさからかプルプルする。可愛い。

 

「そう、ありゃもうプロの部屋だね。プロ。あそこまでいくとさ、匠っつーか、正直かっ━━━━!?」

 

何かを良い掛けた上鳴が言葉詰まらせた。

どうしたのかと視線を向ければ耳郎ちゃんの耳たぶイヤホンが上鳴の目の前に突き付けられてる。

 

「マジで、やめて」

 

強い口調でそう畳み掛けられると、上鳴はしゅんとした。多分悪気はなかったと思うんだけど、耳郎ちゃん照れ屋だからなぁ。私ならめちゃくちゃ自慢するのに・・・・勿体ない。

 

耳郎ちゃんが席に戻った後、ちょっと場の空気があれになって話が弾まなかったので、皆それぞれの席へと戻っていった。

流石にダンスタイム延長させる雰囲気でもなかったし、休み時間ももう終るので私も席に戻り、授業の準備に精を出してるかっちゃんの背中をツンツンしてやる。

 

ねぇ、かっちゃん。

おい、かっちゃんってば。

ねぇねぇ!!かっちゃん!!

かっっっっちゃぁぁぁぁぁんんん!!

 

猛烈にツンツンしてたらぺしっと手で弾かれた。

そんでしかめっ面でこっちを見てくる。

 

「うるせぇ・・・・言っとくが言葉がっ、じゃねぇぞ。行動がっ、うるせぇんだ。で、なんだ」

「さっきさ、ダンスして、チームアップの話して、趣味の話してたんだけどさ。かっちゃんって登山好きでしょ?」

「色々言いてえ事はあるが・・・・まぁな。それが何だ」

「もっとパッとした趣味に変えれば?地味くない?」

 

私の提案を聞いて、かっちゃんは眉間に皺を寄せる。

 

「遠回しに喧嘩売ってんのか?」

「違うってば。ほら、ヒーローになった時さ、アピれる事は多い方が良いでしょ?コツコツヒーロー活動も良いけど、芸能活動もする事になるだろうし・・・・話題性のある趣味とかあれば、それ関係の仕事とかきそうじゃん。ね?だからさ、バンドしようぜ。私ボーカルとギターやる」

「てめぇはいちいち極端なんだよ、もっと細やかな趣味提案しろや。そもそもなんで俺がバンドしなきゃなんねんだ。面倒臭ぇ」

「かっちゃんドラムね」

「聞けや」

 

ユニット名を考えてると轟が戻ってきた。

どうせプロになっても仕事以外やることなくて暇だろうとバンドしようぜ!と誘ったら「楽器はやった事ねぇ」とのこと。私もこの間教わったばっかりだぜ!と言えば「バンドは無理じゃねぇか」と言ってきた。

勿論そんな腑抜けた言葉は許さない。やれば出来る、やらなかったら出来ない。出来ないなんて敗者の言い訳だぁ!くわぁ!

 

「━━━それはそうと、何してたん?休み時間ギリギリまで」

「ああ、夜嵐から連絡があってな。覚えてるか?」

「?よ、よあら、し?ん?」

 

誰だ、それ。うん?知らん。

 

そっとかっちゃんに視線を向ければ「仮免の時、てめぇがアザラシ呼ばわりしてたやつだ」と言われ、ようやくハッとした。そんなのいたっ!と。

 

「で、それがどしたん?一緒にご飯でも行くの?」

「そういう仲じゃねぇ。ただ、今日だったらしくてな、仮免の補習。それで色々話した」

「あー、そういえばそんなんあったね」

 

私らは誰も落ちてないから関係ないけど、目良っちがそんなん言ってた気がする。あんま覚えてないけど。

 

「補習の試験は終わって・・・・合格貰ったそうだ」

「そっか。良かったね」

「?」

 

素直にそう言ったら何故か不思議そうな顔をされた。

こっちも首を傾げると轟も首を傾げる。

真似すんな、この野郎。

 

「いや、だって嬉しかったんでしょ?アザラシが合格して。だから良かったねって・・・・違うの?」

 

口元を指差して言えば、轟は自分の顔を確認するように触って━━━━━分かりやすく柔らかい表情を見せた。その姿にかっちゃんが目を見開いた。

 

「そうだな、良い事だ。ありがとな」

「でしょ?じゃ、放課後は補習終わったら耳郎ちゃんの部屋に集合で。轟はキーボードだから」

「まだ諦めてなかったのか。というか、耳郎のやつに許可とったのか。それ」

「とったよ。一時間後の私が」

 

 

 

 

 

 

 

 

「一時間後も二時間後も許可してたまるか!」

 

遠距離のツッコミが入った所で時間切れのチャイムが鳴った。さぁ、あともうちょぅと頑張ろーっと。

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