私のヒーローアカデミア~わんほぉー、わんほぉーなんだってけかをお断りし続ける私の楽しい英雄物語~   作:はくびしん

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更新遅れてごめんやで。
なんや、えらい忙しゅうて・・・・(´・ω・`)スマヌ

まぁ、そんな事情はさておいて、ミルコねえさんとバーニンねえさん掘り下げ来ないかなぁー。ホリー書いてくれんかなぁ(0゚・∀・)wktk



馬鹿と天才は紙一重らしいけど、そんな事ある?だって対極でしょ、馬鹿と天才って。えっ、違うの?胸に手を当てて考えてみろ?ちょ、何言ってるのか分からないわ。の巻き

「ぶんか、さい・・・・?」

 

長きに渡る戦い(補習期間)の果て、ようやくやってきた週末。自由という名の翼で元気に外出した私は予定通りかっちゃんと発目、それと黒豆パイセンを引き連れてエリちゃんの待つ病院へとやってきた。

ただ午前中は色々と検査があって面会の時間は取れないとの事で、近場で差し入れの買い物したりご飯食べたりして時間を潰したりして・・・・実際に会えたのはお昼をがっつり過ぎた頃だ。しかもまだ検査が残ってるらしくて、面会時間は一時間だけときたもんだ。包帯先生に抗議してみたけれど、悲しい事に時間に変更なし。これ以上文句を言うなら三十分に減らすと言われたので、私は迷う事なく敬礼を返しておいた。大人しくベイ●レードします!と。

 

あっ、他の面子は来てないよ。

お茶子と梅雨ちゃん、切島は文化祭の準備で。

轟はれいちゃんのお見舞いに行った。なんかこっち来るか最後まで悩んでたみたいだけど。

 

そういう事で時間もないから早速お土産の玩具やらお菓子やらをぷれぜんつ。相変わらず申し訳なさそうに眉を下げちゃうエリちゃんを撫でまくり祭りで和ませた後、発目のあれこれにちょいと付き合って貰った。

それからエリちゃんと一緒にオヤツのシュークリームを頬張りながら、かっちゃんと黒豆パイセンのむさ苦しいベ●バトルを眺めつつ文化祭の話をしたんだけど━━━━思いっきりキョトンとされた。知らぬぅ、らしい。さて、どう言ったら良いか?

 

「文化祭っていうのはね、学校の生徒が中心でやるお祭り。何でやんのかとか知らないけどね。私が中学の時の文化祭は男子がメイド姿で喫茶店やったり、焼き焦げたパンケーキとかマスタード掛かってないホットドッグ売ってたり、しょぼいお化け屋敷やったり、クラスで下手くそなダンスを披露したり、パクり芸をやったりとか・・・・・・なんか、そんな感じ?」

「・・・・?」

 

思いっきり首を傾げられたので、同意を求めてエリちゃんの側でノートパソコンをカタカタさせてる発目を見たが・・・・私の視線に気づく気配すらない。なんかまたブツブツ言ってる。

仕方ないのでかっちゃん達を見たら、丁度かっちゃんを打ち倒した黒豆パイセンと目があった。ガッツポーズされる。━━━ていうか、何普通に負けてん?私に勝っておいてなんだその様は!!気合いが足りないぞ、かっちゃん!!魂を震わせろぉ!!この野郎ぅ!!なんだ、そんなやる気ない顔して!!そんなんじゃ駄目だぁ!!聖獣は応えてくれないぞ!!

 

「聖獣なんかいるか、ボケが。つーか、なんだその頭の悪い説明は。こっちまで馬鹿だと思われるから止めろや」

「はははは!爆豪くんは相変わらず手厳しいね!でも緑谷さんの言葉も概ね間違ってないからなぁ。うーん、そうだねぇ」

 

少し悩んだ素振りを見せた後、黒豆パイセンもエリちゃんに文化祭の説明してくれる。大して私と変わらない説明だった気もするけど、大きな身ぶり手振りを交えながら楽しげに語られるそれはエリちゃんの琴線にがっつり触れたようで、それまでぼやっとしてた瞳の輝きが分かりやすく変わった。キラキラのそれに。

 

「・・・あっ!そう!リンゴ!リンゴアメとか出るかもね!前にお見舞いに来た時、エリちゃんリンゴ好きだって言ってたよね!リンゴに溶かしたアメを絡めた物なんだけど、甘くって美味しいスイーツだよー!」

「甘くて・・・・美味しい」

 

黒豆パイセンの説明でエリちゃんがじゅるりと涎を垂らす。悔しい事に、手にしたシュークリームより反応が良い。敬虔なシュークリーム教信者の私としては、リンゴアメに誘惑する黒豆パイセンの行動に遺憾の意を示したい所である。こにやろうぅ。

 

「あ、あのっ、双虎さんも、何かするの?」

 

心の中で軽くパイセンをディスってると、何処か期待する眼差しでエリちゃんが顔を覗いてきた。なので笑顔でうちのクラスの出し物で踊るか演奏する事、かっちゃんもそれに参加する事を教えてあげれば、エリちゃんの小さなお口がもにゅもにゅする。何か言いたい事があるんだろうと少し待ってあげると、エリちゃんはゆっくり話始めた。

 

「・・・・私、考えてたの・・・助けてくれた時の、助けてくれた人のこと。双虎さんたちのこと、もっと知りたいなって考えてたの━━━」

 

そこで言葉を途切らせて、エリちゃんは私の目をじっと見上げてくる。相変わらず弱々しい表情だけど、初めて会った時と比べ物にならないくらい力強い光が瞳に映ってた。

 

「━━━━だから、私、行ってみたい」

 

一応包帯先生に確認の為に視線を向けてみる。

前日OKは貰ったけれど、今の情勢を考えれば急に中止とかにもなりかねない。けれど私のこの心配は完全に杞憂だったようで、包帯先生は許可を出すように小さく頷いた。なのでそのままエリちゃんに視線を戻して、笑顔と一緒にその言葉を伝えた。

 

「もち、おいで。その日はめいっぱい遊ぼ」

「・・・・・う、うん!」

 

ニッコリとはしてくれなかったけど、エリちゃんは何処か嬉しそうにする。そんなエリちゃんに黒豆パイセンは空気を読まず「俺とデートしよう!」なんて事言い始める。勿論冗談なのは分かるから放っておいたけど、デートという言葉に首を傾げるエリちゃんに「蜜月な男女の行楽さ!」と余計な台詞を吐き始めたので処しておいた。子供に何を教えてるんじゃぁ。

そして、エリちゃんの初デートは私とするんじゃぁ!!このネトリ野郎がぁ!!パイセンは七三とでもイチャイチャしてろぃ!!

 

あと、発目よ。最初に挨拶して少し話して以来、ずっと無言でカタカタと。まさかこのまま何も話さないで帰るつもりか?ん?そりゃね、あんたとエリちゃんは今日が初対面で友達ではないよ?そもそも私が頼んだ事をやっては貰ってるよ?でもね、あんたね、一応お見舞いの体で来てるんだから形だけは取り繕おうか。というか、取り繕え。エリちゃんがあんたの対応についてずっとソワソワしてるから。カタカタやめぇい。やめぇい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

短い面会を果たした帰り道。

久しぶりのお出掛けついでに、学校近くにある喫茶店へやってきた。にゃんこ兄貴は残念ながらお出掛け中だったけど、おじいちゃんは相変わらずの様子で笑顔を浮かべて出迎えてくれる。

オススメのセットを頼んでからエリちゃんとの文化祭について話し合いしつつ待ってると、不意にリズミカルに鳴っていたカタカタ音が止まる。

そして病院では碌にあがらなかった発目の顔が漸くあがった。

 

「さっぱり分かりません!!情報が少な過ぎます!はい!」

 

気持ちの良いお手上げの台詞に、店主のおじいちゃんが「お勉強かなぁ?」とニコニコしながら人数分の飲み物を置いて去っていく。発目は頼んでたアイスコーヒーをイッキ飲みし、パソコンの画面を見せながら説明を始めた。

 

個性の特異性を理由に、病院からエリちゃんの情報は貰えなかった。持ち込んだ機材の半数も、エリちゃんの個性に悪影響を与える可能性を考慮して病院側がNG。包帯先生がいるから問題ない気もするけど、エリちゃんの個性の性質、その能力の高さ故の危険性を考えて一学生には許可が出せないとの事らしい。

それで発目が手に入れたのは本人からの証言と見た目やその様子、私達からの状況説明のみ。こんな結果が出るのは仕方ないというもの。

 

ただ発目というやつは、そこで簡単に諦めるような殊勝な人間でもない。分からない物を分からないで投げ捨てる事なく、知識と伝をフル動員して色々と考えてくれたらしい。自ら得た情報、似たような過去の事例、個性学に見識のあるメリッサからの話を基に、ある程度自分なりの仮説を立てたようで頭が痛くなるようなレポートを見させられた。やはり天才じゃったかぁ。

 

「━━━というようにですね、エリさんの個性は特殊な力場を発生させますが直接的に変化させている訳ではなく、あくまで対象の個性因子に働き掛けて変化を促しているタイプの個性だと思われます。これを抑える為には個性因子自体の活動を抑制する事が最も効果的であると思います。薬物投与による治療がまず考えられますが、副作用も強く体の小さなエリさんに行うには危険性が高いので現実的ではありません。ですが、個性研究の権威シールド博士の論文に、脳へ一定の周波数で電磁波を当てる事である程度個性因子の活動をコントロールする事が可能とあります。実証実験の結果もかなり効果が高く安定していますので、現実的に考えればこちらではないかと。ただこれには細かなエリさんの生体データが必要になってきます。個性発動時は当然として、平常時や感情の変化におけるデータもです。個性因子の動きには個人差があり、装置も専用の物を用意しなければなりませんので。しかし装置自体が━━━━━」

「OK、結論は?」

「━━━━これらの装置を作るには医療機関のフォローが不可欠です。装置の開発資金、その維持費も個人で賄えるような物でないので、結論を言ってしまえば私一人ではどうしようもないです。力になれず申し訳ありません」

 

発目はそう言い切ると珍しく眉を下げた。

そして力を抜くように背もたれに寄りかかり一息つくと、今度はかっちゃんのコーヒーをイッキ飲みした。まだまだ熱かろうそれを、だ。

 

それはあまりに自然な動きだった。コーヒーを手に取ろうとしてたかっちゃんが、抵抗はおろか突っ込みすら出来ず、ポカンとしてただ固まるくらいに。

 

意識外からの奇襲ッッ・・・・!あまりに突然横から伸びた手による、千載一遇の機会を狙うかのような不意の攻撃ッッ・・・!!取られるッッ!抵抗する暇もなく、当然の奪取ッッ・・・!飲み干されるッッ、湯気の漂うコーヒーッッ・・・・!!湧き上がる疑問ッッ・・・!当然の疑問ッッ・・・!!なぜ、こいつは、アイスコーヒーを頼んでおいて、かっちゃんのホットコーヒーに手を出したのかッッ・・・!!当たり前の如くッッ・・・!考える!!双虎にゃん、考える!!そしていたる、答えに至る!!━━━━━多分何も考えてないとッッ・・・!!

 

とかとかどっかの漫画風に考えた後、私と黒豆パイセンは無言でアイコンタクトして、それぞれのカップを静かに自分に寄せた。

 

「サポートアイテム開発の為に、個性についてより学ばなければいけない事は重々承知していた筈ですが・・・よもやここまで自分が何も出来ないとは思いませんでした。今回は良い勉強になりました。帰ったら一から個性について学び直します」

「そっか、文化祭で忙しいのにありがとね。今日は」

「いえ、お気遣いなく。私自身エリさんの個性に興味をそそられて、自らの意思できたのですから。当分は文化祭関連で忙しく手を付けられませんが、時間が空き次第今回の件についてのレポートはまとめ直しておきますので、双虎さんには少々お待ち頂ければと思います」

「あいよー・・・・・ん?双虎さん?」

 

しれっと距離を詰められたような気がしたが、発目は大して気にした様子もなくパソコンをバッグにしまい立ち上がる。そして店主のおじいちゃんにコーヒー代を払い、「ごちそうさまでした!」と一言言い残して嵐のように去っていった。多分でしかないけど、去り際の笑顔を見るに、何か面白い事でも閃いたんだろうと思う。

 

因みに、払ったコーヒー代は勿論自分の分だけだ。

そもそもかっちゃんの分を取った事に気づいてないだろうからね。仕方ないね。・・・・まぁ、可哀想なのでかっちゃんのお代わり分は私が注文しといた。奢りはしないけど。

 

それから少しティータイムを楽しんでると、入口の方からカランカランとベルが鳴った。何となく視線を向ければ、大きめの帽子を被ったロングコートを羽織りマスクまでしてるアホみたいに怪しい男と、この店のアイドルにゃんこ兄貴ことアールがいた。

 

「アール、おいでぇー」

 

ちちちっ、と舌を鳴らしながら呼ぶと私に気づいたアールがシュタタタッとやってきた。そのまま膝の上にぴょんと飛び乗ると可愛い声で一鳴きして丸くなった。

ん?なんだ、今日はおやついらんのか。そうかそうか、じゃぁ喉をゴロゴロしてやろう。うりうり。ここか、ここがええんか。

 

「・・・・そこのレディー。楽しんでいる所を邪魔をするようで悪いのだが、この店の店主は不在であろうか?」

「━━━━む?私?」

 

言われておじいちゃんがさっきまでガタゴトしてたカウンターを見たが、コーヒーメーカーが静かに動いてるだけでおじいちゃんの姿はそこに無かった。かっちゃんに聞いてみるとついさっき裏に引っ込んだとの事。

セットメニューのパンケーキを取りにいったのかな?まぁ、趣味とか道楽というだけあって、あのおじいちゃん割と平気でどっか行っちゃうからなぁー。

 

「だそうです。でもまぁ、コーヒーのお代わり作ってる途中なんで、直ぐに戻ってくるんじゃないかと思いますよ」

「そうか、ありがとう。重ねてお尋ねしたいのだが、この店は待合席などは・・・・」

「あーー、そーいうのはないですねぇ。予約席とか今日は無さげなんで、空いてる席に座って待ってて大丈夫かと。あっ、時間潰しするなら、新聞とか雑誌とかがそっちの棚に」

「親切にどうもありがとう」

 

怪しい男は帽子を軽くあげて頭を下げた。

見掛けの割には礼儀正しい。

怪しい男から、紳士マスクに格上げしてあげようっと。

 

紳士マスクは店の中を落ち着かない様子でキョロキョロする。格上げしといてなんだけど、怪しい。めちゃ怪しい。怪しすぎる。まるで怪しさの権化のようだ。

あまりの怪しさにじっと見てると、私の視線に気づいた紳士マスクが肩をびくりとさせてそそくさとカウンター席についた。

 

「怪しいな・・・・」

 

かっちゃんがそっと呟きながら、財布の中から仮免許をちらつかせる。勿論男には見せないように。

捕らえる気満々のかっちゃんを見て、黒豆パイセンは困ったように眉を下げて首を横に振る。

 

「初めて来て緊張してるだけだと思うよ。それに店主の人もいないし・・・・」

 

加えて私ら以外、他にお客さんいないしね。

確かに気まずいこと山の如しではある。

でも、それを差し引いても怪しいぃ。

 

じっと三人で観察してると、紳士マスクがこっちに振り返った。マスクと深く被った帽子のせいで顔があまり見えないけど、僅かに覗く目からは戸惑いが見てとれる。

 

「どっ、どうかしたのかな?」

 

それはこっちの台詞なんだけど。

その様子にかっちゃんは仮免許証を掌で弄びながら、相変わらずの鋭い視線を紳士マスクにぶつけていく。

黒豆パイセンも何か思う事があったのか、直ぐ行動出来るよう僅かに腰を浮かせた。

その二人の様子に気づいたらしく、紳士マスクは喉をごくりと動かして━━━━━

 

「ご、ゴールドティップスインペリアルをご存知かな!?」

 

━━━━━そんな事をめちゃくちゃ早口で聞いてきた。

怪しさ、カンストする気がする。

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