私のヒーローアカデミア~わんほぉー、わんほぉーなんだってけかをお断りし続ける私の楽しい英雄物語~   作:はくびしん

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言ったでしょ!今日は一話だけって!
もう!期待したって、本当にないんだからね!


ないんだよぉぉぉぉぉ!!


多分明日の一話よ( *・ω・)ノ


順位なんて一過性の物。そんな物で、君の人生は変わりはしない。だから大丈夫、笑って。笑顔を見せて。ね、そんなに怖い顔しないで、こっちこないで、堪忍して・・・私は悪くないでしょ!悪いのはあいつです!の巻き

「ニコちゃんすごいねぇ!2位だってね見たよ!!」

 

トイレからすっきりさせて帰ってくると、お茶子が息を切らせてやってきた。お茶子と一緒に眼鏡もいる。なんか眼鏡が落ち込んでる。

 

「お茶子お疲れー。何位だった?」

「あはは、私16位・・・皆早いねぇ。私まだまだだ」

「16位なら十分早いでしょ?他にゴールしてない人いっぱいいるし」

「そう言って貰えるのは嬉しいんやけど、私もヒーロー目指しとるから、やっぱり・・・」

 

お茶子は向上心があるな。

がんばり屋さんだ。撫で撫でしてあげたい。

いや、するけど。

 

「っわ!なんなん!?なんで私撫でられてるん?!」

「いやぁ、可愛いなぁと思って」

「可愛い?!私が!?」

 

現状に満足しないのは良い傾向だとは思うけど、根を詰めすぎると碌な事にならない。

だから私はお茶子を慰めようと思う。

 

「大丈夫、お茶子。走る事に特化した個性持ってる癖に、先頭を走る私が影も形も見なかった人がいるから。それに比べたら、なんて事ないよ」

「緑谷くん!!それってもしかしなくても僕の事かい!?自分でも分かっているから余り責めないでくれないか!?」

「誰とは言わないけど」

「自白しているんだが!?」

 

喧しい眼鏡の口に飴玉を突っ込み黙らせ、私はお茶子とでかでかと掲げられた電子掲示板成績表を見た。

知らない名前が3位と4位の所にある。誰だろ。知らんなぁ。

 

あ、なんだよ眼鏡。5位じゃない。頑張ったね。

 

「はぁ、しかし緑谷くんに負けるとは思わなかった。何かするだろうと警戒はしていたが、開始直後の目眩ましを兼ねた妨害の炎には反応出来なかったよ。あれさえなければ・・・・いや、止めよう。今更だな。あの轟くんに勝てたのだ、満足せねば」

 

 

・・・・・・え、ん、うん?

 

掲示板の順位を見ていけば、6位の所に轟の名前があった。

 

ま、まぁ、なんだ。

うん、どんまい。

 

落ち込んでる気がしたので、お茶子達と別れて紅白饅頭の事を探した。そしたら順位表を見ながら立ち尽くす紅白饅頭がいた。なんか、凄く悪い事した気分だ。私は全然悪くないのに。

 

慰めようと思ったけど、何を言ったらいいか分からない。分からないけど、放っておくのもアレかと思って肩を叩いた。

 

「━━━っ?なんだっ」

 

紅白饅頭の頬っぺたに私の人差し指が刺さった。

双虎にゃんジョーク。

さ、笑うと良いよ。

 

「・・・・・・」

 

にこりともしない。

寧ろメチャメチャ冷たい視線を送られた。

双虎にゃんジョーク、理解されず。

悲しい。

 

「緑谷・・・いや、今はいい。お前が本気だろうと、ふざけてようと、負けたのは事実だ。けど、次は負けねぇ」

 

そういって立ち去ろうとする背中が寂しそうだったので、膝をカックンしてあげた。

双虎にゃんジョーク2。

さぁ、笑うと良いよ。

 

物凄い顔で睨まれた。

かっちゃんばりの熱い何かが入り雑じった、灼熱の視線がぶつけられる。

ナニコレ、あっつい!!

 

「緑谷・・・!さっきから、何がしてぇんだ!」

 

ついに怒鳴られてしまった。

なんやかんや、紅白饅頭に怒られたのは初めてだ。

すごく珍しい。

 

「いや、なんかさ。今日はからかいがいがあると思って?」

「はっ?言ってる意味が分からねぇぞ」

「今日の紅白饅頭、私は好きだよ?」

「・・・はっ?」

 

なにその顔?

本当に今日の紅白饅頭は面白いな。

 

「怒ったり、むきになったり、今みたいにポカンとしたりさ。普段ならしないでしょ?私の事も全然見ないしさ」

 

ベストフレンドに勝手になった日から、割りとちょっかいを掛けにいっていた。基本的に紅白饅頭はリアクションが薄いから私自身印象には残ってないけど、それでもかっちゃんの次くらいにはちょっかい掛けてると思う。

 

紅白饅頭は他の人と違ってからかっても怒らないし、やり過ぎても軽く謝れば許してくれるからね。

リアクションは面白くないけど、お手軽感があって止められなかったのだ。

 

今日はなんか違うみたいだけど、またそれも面白い。

余裕は無さそうだけど、そのお陰か本当に色々リアクションしてくれて楽しいし。

 

「━━━紅白饅頭がなに考えてるのか知らないけど、私も勝ちにいってるから。私、本気で夏休みを取り返しにいってるから。だから優勝狙ってるなら覚悟しといてね」

 

失われし我が夏休みが帰ってくるかも知れないのだ。こんなの、頑張るしかないだろう。

高校の夏休みなんてバイトしたり、友達とお買いものにいったり、映画見にいったり、海にいったり、キャンプいったり、やること一杯だろうが。こんなの逃せる訳がない。

バイクの免許も取っちゃおうかな・・・それは母様が許さなそうだなぁ。

 

「夏休み・・・お前、それでいいのか?」

「いいに決まってる。それ以外、私が体育祭に出る理由なんて、ミジンコ一個分もないからね!それがなかったらバックレてるから!」

「・・・はぁ。お前と話してると、調子が狂う」

 

溜息を吐いた紅白饅頭はいつもみたいな顔になった。

でもやっぱり違和感がある。

今日はなにかあるのかも知れない。

 

「緑谷。改めて言わせてくれ。お前には勝つ。俺は・・・どうしても俺の力を見せたい奴がいる。そいつに、俺の力を認めさせたい。だから、左の力なしで、優勝するつもりだ」

「片腕、片足とか、どんな舐めプ?もう使ってるじゃん?」

「あ、いや、左の個性って事だ」

 

ああ、そういう。

なんて、分かりづらい言い方するんだ。

まったくこれだから天然は。

 

「・・・おかしいか?」

「うん、分かりづらい」

「いや、言い方じゃなくてな」

 

ああ、そういう。

だから、分かりづらいんだってば。

 

「別に?良いんじゃないの。だからって手加減はしないけどさ」

「━━っ、ああ」

 

気のせいかも知れないけど、紅白饅頭が笑った気がした。ほんの少しだけど、朝の重い感じが軽くなった気もする。

 

 

 

「おいっ!!何してやがんだテメェ!!」

 

 

怒鳴り声と共に私と紅白饅頭との間にかっちゃんが割り込んできた。

さっきの事でまだイライラしてるのか、凄い顔で睨んでくる。

 

「もう、まだ怒ってるの?ごめんってば。お陰で助かりました、ありがとーございます」

「感謝なんざったりめぇだろうが!!ボケ!!そうじゃねぇ、紅白野郎!!テメェにいってんだ!!」

 

急に標的にされた紅白饅頭が不思議そうな顔した。

普段あんまり表情変わらないんだけど、今日は分かりやすい。

 

「俺か?」

「そうだ、テメェだよ!!糞ボケ!!さっきから、挑む相手間違えてんじゃねぇよ!!言ったろ、俺が一位になるってよ!!」

「開会式の時のだろ。聞いた」

「だったら、わざわざ言わせんじゃねぇよ!!テメェは俺がぶっ殺す!!そこの馬鹿じゃねぇ、俺だ!!そんで優勝すんのが、俺だ!!」

 

いや、優勝すんのは私だから。

何言ってんだこの爆発頭。

殴るぞ。

 

「ちっ、糞が!いくぞ、馬鹿女!!」

「わっ!?ちょっと!」

 

かっちゃんに腕を掴まれて引っ張られた。

物凄い強引に連れてかれ、紅白饅頭にばいばいする時間もなかった。

なんだ、連れションか!?私は女子だぞ!一人でいけ!!

 

「かっちゃん、なに?なんか用?」

「っせぇ。言ったろ、テメェは、俺だけ見てりゃ良いっつったろが」

「なにそれ、凄く生きづらそう」

「るっせぇ」

 

よく分からないまま、かっちゃんに引き摺られるように歩いてるといると、ミッドナイト先生の声で障害物競走が終了した事が知らされた。

 

それと同時に予選通過の条件と、本選にあがった者達の名前が電子掲示板に示される。

どうやら我がA組から脱落者はいないみたいだ。

 

 

壇上にあがったミッドナイト先生からマスコミだったり、負け犬達へのありがたいお言葉があった後、本選である第二種目の発表が始まる。

 

「さーて、第二種目よ!!私はもう知ってるけどーーー何かしら!?」

 

電子掲示板の文字がスロットみたいに回転する。

目で追ってたら気持ち悪くなった。

お茶子、託した。え、あんなの普通目で追わないって?普通って難しい。

 

「コレよ!!!!」

 

バーンという効果音と共に文字スロットが止まった。

表示されているのは『騎馬戦』の三文字。

 

私は隣にいたかっちゃんの肩を掴み、出来るだけ小さな声で提案した。

 

 

 

「馬っちゃん」

「誰が馬っちゃんだ、ごらぁ!」

 

 

Oh!

私の爆号はご機嫌ナナメのようだ。

餌あげなきゃだね!

 

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