私のヒーローアカデミア~わんほぉー、わんほぉーなんだってけかをお断りし続ける私の楽しい英雄物語~   作:はくびしん

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来週のヒロアカが気になって仕方ない。
エンデヴァァァァァァァ!!



具足を持てぇぇ!!鬨をあげろ!!駆けるぞ、敵はあっちこっちにあり!!誰が敵なのかって?あっちもこっちも全員だよ!!の巻き

「テメェとは組まねぇ」

 

ミッドナイト先生からの説明を受け、ポイントハチマキ争奪戦ということ知った私は戦いの方向性を決め再度かっちゃんに騎馬を組む提案をしたのだが、思いっきり拒否されてしまった。

嘘だと言ってよ、愛馬様!

 

利点を説明したり、色仕掛けを試してみたり、過去の恥ずかしいエピソードをばらすと脅したり、泣き落としを試してみたけど首を縦に振らせるには至らず、さっさと他のメンバーを探しにいかれてしまう。こんちくしょう。餌あげを怠った私が悪いとは思うが、こんな直前で裏切る事ないじゃないか。

 

・・・・・うし。

みんなー聞いてよー!かっちゃんはねぇーーーーうわっ!!危なっ!!なんだぁ、おい!聞き耳たててんじゃねーぞ!この裏切りボンバーマンが!!私の声大好きか!?ええ?!そんだけ離れててよく聞こえまちたねぇ!?ワンちゃんなんですかぁ?かっちゃんはご主人様の声を聞くと尻尾振って大喜びして庭駆け回るワンちゃんなんですかぁ?ああん?!

 

 

 

かっちゃんを一頻りからかい終えた後、騎馬探しを始めた私を絶望が襲う。

まさかの殆んどチーム決まってる。

 

な、なんだと・・・!?

 

騎馬候補だったかっちゃんが抜けた以上、牽制出来る能力をもつ奴が欲しかったのだが、大本命だった紅白饅頭も百も別のチームを結成していた。━━━てか、その二人同じチーム。しかもそのチームには他にも機動力になりそうな眼鏡や使い所は難しいけど全方位牽制が行える上鳴といったメンバーが揃っており、鉄壁の布陣と化していた。

 

私がかっちゃんと熾烈な戦いをしてる内に、あの紅白饅頭、美味しい所だけ持っていきやがった。なんて卑怯な奴だ。

 

悲しみにうちひしがれていると、背中をチョンチョンされた。なんだろうと思って振り向くと、そこにはベストフレンドなお茶子が手を振っていた。

 

「ニコちゃん、一緒にチーム組も!」

 

天使・・・!

私は地上に天使を見た。

 

「えっと、もしかしてチーム決まってた?それやったら・・・」

「お茶子ぉーーーー!!」

「わぁっ!?」

 

抱き上げられたお茶子が目を白黒させてるが、今だけは許して欲しい。この感激を表現するにはこれしかないのだ。

 

「お茶子ぉーーーー!!」

「あわわっ!!?う、うれしいん分かったから、ぐるぐる回さんといてぇぇぇ!!」

 

あはは、うふふー・・・・うぇ。

 

ちょっとやり過ぎて気持ち悪くなった私とお茶子は仲良く地面に四つん這いになった。何をしたとは言わない。天使なお茶子とアイドルたる私がそんな事するわけないので、何か見た人がいるなら幻想を見たのだろうと思う。

 

コンクリ先生ぇぇぇぇ!!

この辺綺麗にコンクリしてくださぁぁぁい!!

 

 

 

 

「さ、さぁ!ニコちゃん他のメンバーどうしよっか!」

 

さっきの事を完全に無かった事にしたお茶子。

いや、よくよく考えたら、さっきの事ってなんだろ?分からないなぁ。私には。

それよりチームを考えなきゃ。

 

「私の最初に決めてたメンバーはさ、かっちゃんとお茶子と切島だったんだよね」

「あ、私は入ってたんや」

「うん。お茶子に浮かして貰えば無敵じゃん。かっちゃんの爆破で空中の高速移動。かつ牽制も担当。切島には物理的な攻撃を全部請け負って貰って、私が空中という安全圏からみんなのハチマキをUFO式にさらってくつもりだったんだよね」

「よくそんなえぐい事ポンポン考えつくなぁ、ニコちゃんは」

「やめいやめい。照れる」

「まぁ、この場合は一応は褒めてるけども」

 

けれど当てが外れてしまった。

かっちゃんがいないと空中の機動力はゼロに近い。

私の個性で移動は可能だけど、そうなるとハチマキをとってる時間が無くなる。

 

「だからかっちゃんが駄目になった以上、地上にべたつきで徹底抗戦の布陣を考えたんだけど・・・」

「だけど?」

「切島はかっちゃんにとられるし、パワーと警戒力に定評のある阿修羅さんはブドウと梅雨ちゃんと組んじゃうし、牽制の要の紅白饅頭と百は別のチーム組んじゃうしで、どうしようかと」

「ニコちゃん、次から次によう考えるなぁ。・・・ちゅうか、阿修羅さんってもしかして障子くんの事なん?覚えよ。そろそろ皆の名前覚えよ」

「そのうち」

「これは覚えんほうのやつや」

 

しかしどうしよう。

ただ浮いただけじゃ意味がない。

浮くなら、どうにかして機動力を確保しなければならない。

 

「ウフフフ!!そういう事でしたら、私などどうでしょうか、2位の人!」

 

そう声を掛けてきたのはゴーグルをつけた変な女だった。なんとなく危ない臭いがしたので顔を逸らして無視したら、「無視しないで欲しいです!!」と顔を背けた方に回り込まれた。こわい。

 

お茶子が「あ、さっきの」とか言ってるから、まったく知らない人ではないみたいだけど、私は知らないからやだ。

 

「宗教は間に合ってます。私はシュークリーム教の敬虔な信徒なので。糖分な幸あれ」

「変わった宗教を信じているんですねぇ!ですが、それとこれとは別問題です!!機動力、お探しではありませんか!」

 

・・・ほほう?

 

「警戒力、牽制力!装備重量の都合上、全部とは行きませんが、どれかに特化すると言うのであれば、私のドッ可愛いベイビー達で補填いたしますよ!!どうですか、2位の人!!」

「ベイビーって?」

「私がつけてる道具達の事です!サポート科は自分が作った物で事前申請していれば幾らでも使用出来るのです!勿論、チームを組む以上、同チームの方に道具を使うのはありありです!確認済みです!」

 

ほほぅ。

 

「・・・名前を聞かせて貰おう」

「サポート科の発目 明です!」

 

ふむ、ふむふむ。

 

「私は勝利を望む。発目は何を望む」

「勝利など欠片も興味はありません!私は出来るだけ目立つ場所で、ベイビー達を大企業の皆様にお披露目することが目的なのです!なので先程1位の方に交渉しています!ですが見事に拒否されてしまい、それならば次点で目立っていた貴女にとそう思って来たのです!つまり、貴女と組み騎馬戦に望む事こそ目的!」

「勝つ気はないと?」

「ウフフフ!そこは勝ちにいかせて貰いますとも!!負けベイビーより、勝ちベイビーの方が印象が良いですからね!!」

 

私と発目は固い握手をかわした。

 

「お互いの利益の為に、蹴散らそう」

「こちらこそ」

 

 

「なんやろ、あかん二人を組ませた気がするなぁ」

 

 

二人の騎馬だと不安定なので、そこら辺にいた常闇を仲間に引き入れようとしたが、全力で逃げられてしまった。あんなに仲良かったのに、何故だ。

 

仕方がないので同じそこら辺にいた尾白を捕まえて四人チームを結成した。間に合わせの尾白が些か不安ではあるが、なんとかなるだろう。

 

期待してるぜ、ベイビー。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

「しかし、意外だぜ。俺はてっきりあのまま緑谷と組むもんだと思ってたからなぁ」

 

チームを組んだ切島の言葉に私も思わず頷いた。

私もてっきりニコと組むもんだとばっかり思っていたから。ニコの話を聞けば聞くほど爆豪とニコはつき合ってるようなものだし、お互いがお互いの事をよく知ってるから、能力もそうだけど安定性も重視して組むと思ってた。

だから不思議に思う。

 

「ねぇねぇ。なんで私らなの?切島は分かるんだけどさ」

「それは俺も思った。正直、爆豪と仲良い切島はわかんだけど、俺と芦戸ってメンツがわかんねぇ。ぶっちゃけ、緑谷と組んだ方が勝算高くねぇか。個性的に」

 

瀬呂と一緒に聞いてみたら、しかめっ面の爆豪が苦虫を噛んだような顔で返してきた。

 

「・・・テメェらの言う通り、あいつと組めば俺は間違いなく勝てる。あいつの考えそうな事は分かる、丸顔で浮かして空中戦やる気だろ。俺を牽制と機動力、クソ髪を俺が防ぎ切れなかった攻撃の盾にして、その隙にあいつの個性で上からハチマキをぶんどる、そういう魂胆だろ」

 

想像したら悪魔的な強さになる気がした。

麗日の個性で空に飛び上がれば至近距離戦闘しか出来ない人達は迎え撃つ手立てがない。仮に遠距離攻撃が可能な人がいても、爆豪の超反応と爆発機動で簡単にかわされる。頑張って近づいても爆発で撥ね飛ばされる。更に頑張って爆発を乗り越えても切島が個性で止める。

そして、ニコの個性で一方的にハチマキだけを引き寄せられ取られる。

 

「うわぁ、ひどっ」

「想像したら打つ手ねぇな。しかも、爆豪がいるって事は1000万ポイント持ってる訳だしな。勝ち逃げも狙えるしで一石二鳥かよ」

「なんか俺の位置が一番辛くねぇか?」

 

個性的に仕方ないと思うので、切島の事は取り合えず横に置いて爆豪に耳を傾ける。

 

「でもな、それじゃ意味がねぇんだ。あいつに勝たせて貰うような、こんな糞みてぇな勝ち方、意味がねぇんだよ!!1位なるってのはそうじゃねぇ!!あいつに勝つってのはそうじゃねぇ!!」

 

爆豪の怒鳴り声に心臓がドキリと跳ねてしまう。

よくニコは爆豪と一緒にいられるなと、本当に思う。

心臓が持たないんだけども!

 

「━━━ムカつく話だが、あいつは俺がいなくても勝てる」

 

はっきりした物言いに切島が首を傾げた。

 

「そりゃ幾らなんでも過信し過ぎじゃねぇか?やってみねぇとわかんねぇだろ」

「馬鹿か、クソ髪。今回の競技に限っちゃ、あいつが一番やべぇに決まってんだろ。引き寄せる個性を視認する事が出来ねぇ以上、あいつの射程に入ってる間は常に警戒しなきゃならねぇ。気ー抜いたら、その時点でハチマキはねぇ」

「それは、ま、強力かもしんねぇけどさ。ほら、目線を追えば良いじゃねぇーか!他にもなんか攻略方法あっかもしんねぇぞ?」

「あいつは感覚で引き寄せる対象を選べんだよ。大体の位置と、引き寄せる物の形が頭に入ってりゃ、ほぼノーモーションで個性を発動してハチマキを取れる」

「うげぇ、マジかよ」

 

そうなると、確かに爆豪と組む理由が薄くなるな。

結局の所ニコと組んで勝つ為には攻撃について一切考える必要がなくて、とったハチマキを守る事だけ考えた編成にすれば良いんだから。それは爆豪が言ったように逃げても良いし、切島みたいな個性持ちを集めて守ってもいい。ハチマキはニコが一人で集められるから。

 

「俺がいなけりゃ、空中戦は止める。浮くだけじゃ意味がねぇからな。そうしたら地上戦を考える。盾になる奴等を集めてだ。牽制も考えてりゃ、紅白野郎と変態女辺りに声をかける。クソカラスはあいつにビビってるからチームにはならねぇ」

 

轟と・・・変態女?まさか、ヤオモモの事?

確かに格好はあれかも知れないけどさ・・・酷い。あとでニコに怒って貰お。

 

「それも駄目なら、嫌がらせに徹する。味方の機動力より敵の機動力を削ぐ事を第一に考えて作戦を練りやがる筈だ。しょうゆ顔、黒目、ブドウ辺りの搦め手が使える連中に声掛けてな」

 

黒目・・・それって、もしかしなくても私だよね?

そろそろ名前覚えて欲しいんだけどなぁ。黒目って、まぁ、そうなんだけどさ。

でも、ニコの事も名前で呼べてないし、単にそういうのが恥ずかしい人なのかも?後でニコに聞いてみよ。

 

━━━って、私がニコに選ばれたかも知れないの?

 

「私も?」

「俺も?」

 

「黒目は足止めと、騎馬の移動遅延。しょうゆ顔は捕縛と移動阻害、加えて中遠距離の敵に対して妨害攻撃が出来る。なら使わねぇ訳ねぇ。ブドウは個性だけ見りゃ使いようもあるが、あいつが敬遠するからチームはねぇ」

 

多分褒められてるんだろうけど、言い方が荒くてそんな気持ちになれないなぁ。

 

「よくまぁ考えんな━━━って待てよ。てことは何か?爆豪おまえ、緑谷が選びそうな俺らとチーム組んだって事は・・・」

 

瀬呂の言葉で漸く私も気づいた。

ニコが選びそうなメンバーは殆んど別で固まってる。

麗日はニコとチームを組んだみたいだけど、轟はヤオモモ達と組んでる。盾になる切島と空中機動の要の爆豪、それと搦め手が出来る私らは一つのチームになってる。

 

つまり、意外にもニコはあの個性を持っていながらフリーになってるという事だ。

 

機動力なし、防御力なし、攻撃力なし。

ニコにとって一番必要な者が、いない。

でも━━━

 

「━━━待って待って!でもそれっておかしくない?!絶対有利な個性持ってるのにそんな事ってある?!B組の人達に━━━」

「それはねぇ」

 

私の言葉を爆豪は一言で切ってきた。

 

「第一種目の結果見て、あいつを勝たせようとするやつがいるわけねぇ。やり過ぎなんだよ、あいつは」

 

その言葉を聞いて納得してしまった。

爆豪と轟は凄かった。この先競って勝てるかどうか分からないし、実際にそういう状況になればかなり分が悪いとは思う。

でも、まだ背中が見えた。

 

それに対してニコは背中すら見せなかった。

結果を見ればニコは2位だけど、事情を知った今となってはニコの方が相手としては怖い。

 

そんな人を勝たせたい人がここにいる訳がない。

皆プロになりたくて、1位になりたくてここにいるんだ。ましてや他クラス。邪魔に思う事はあっても味方になろうなんて思う人がいない。利用しようにも残しておくには危険過ぎるから、そういう目的の人も寄り付かない。

 

状況だけで言えば最悪。

勿論友達としてなら、助けてあげたいけど・・・。

 

「・・・一つだけ聞いて良い?爆豪はそれでもニコは勝てると、本気で思ってるの?」

「ったりめぇだろうが!!この程度で潰れんなら、とっくに俺がぶっ潰しとるわっ!!」

 

少しも迷わない。

凄いなぁ、こんなに信用されてるんだ。

 

「・・・酷いかも知んないけど、私は分かったよ。爆豪に任せるよ」

「良いのかよ芦戸?そこそこ仲良かったろ。聞く感じだと、けっこうえげつねぇぞ」

「遊びにきてる訳じゃないんだから、こういう時はあるよ。私ら皆、勝つ為にここに来てる。それはニコも同じだし、私も瀬呂も同じでしょ?」

 

そう言うと瀬呂は「まぁな」と呟いて頭を掻いた。

 

「どのみち、皆で仲良く勝ち上がれる訳じゃねぇし、仕方ねぇか。爆豪!嫌がらせだけで選んだ訳じゃねぇよな?」

「たりめぇだろうが、馬鹿が!!黒目は周囲の警戒、敵の騎馬を見つけしだい地面とかせ!時間稼ぎしろや!!しょうゆ顔はテープで敵の妨害、中遠距離からチマチマ攻撃してきやがる糞共をぶっ潰せ!!あと、俺が爆速で特攻かけたら拾え!!」

「飛ぶ気満々かよ、ありかよ?」

 

呆れた顔の瀬呂に切島が苦笑いした。

そんな切島に爆豪が睨みをきかせる。

 

「ヘラヘラ笑ってんじゃねぇ、クソ髪!!テメェは先頭で耐えろっ!俺が攻撃する時、テメェが一番爆発に近ぇ!!崩れたらぶっ殺す!!」

「おうっ!分かりやすい指示で助かるぜ!任せとけ、絶対ぇ倒れねぇ騎馬になってやるよ!!」

 

いきり立つ爆豪を騎手に私達は一つの騎馬になった。

ただ一つの目的の為に、この戦いを勝つ為に。

 

「やろうぜ皆!爆豪が緑谷に良いとこ見せてぇらしいからよ!!」

「そりゃ、頑張らねぇとな」

「恋だねぇ」

 

「るっせぇ!!ぶっ殺されたくなきゃ黙ってろ!!!クソがっ!!守らねぇぞ、テメェら!!馬鹿女もクソ紅白野郎も、全員ぶっ殺すぞ!!勝つぞゴラァ!!」

 

悪いけど、麗日、ニコ。

今回は私らが勝たせて貰うよ。こんな機会そうそうないしね。

 

後でアイス奢るから許してよね。

 

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