私のヒーローアカデミア~わんほぉー、わんほぉーなんだってけかをお断りし続ける私の楽しい英雄物語~   作:はくびしん

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映画の話をやるか、どうかで悩んどる。
どしよか。でもな、まだ上映期間中やろし。
ネタバレはあかんよな。

うん決めた、超簡単にダイジェストするわ!
話が見えないくらいにね!


覗いても良いのは覗かれてもいいと覚悟を決めた、そういう奴だけだ!━━━と言いたい所だけど、本当にそんな奴がいたら露出狂な上、覗き魔という業を背負ってる最強の変態なので出てこないでお願いします!の巻き

「それにしてもさ、ニコ凄いよね!」

 

伝説的でエレガントで断トツな成績を残した、ヒーロー基礎学の授業終了後。

皆と更衣室で着替えていると、半裸のあしどんが話しかけてきた。こうして見ると、えっちな体してるな、あしどんは。

 

「エロいわ、あしどん」

「いきなりなんで!?てかさ、それを言ったらニコも大概なんだけど」

 

そう言われて同じく半裸な体を見返す。

ふむ、ヒーロー科の過酷な授業のせいでついた傷以外は綺麗なピチピチお肌。百ほどでは無いとはいえ、ふくよかなお胸様。勿論、形も良好。腰をきゅっと締まってるし、お尻もでか過ぎず小さ過ぎず程好いサイズ。

 

ふむ。

我ながら、自慢のパーフェクトぼでぇだ。

 

「まぁね、エロくてごめんねぇ!」

「うわっ、少しも謙遜しない!」

「謙遜する所など、ない!」

 

自信満々にそう言うと、お茶子が苦笑いしてきた。

 

「自分でゆうてまう所がニコちゃんらしいなぁ。でもほんま綺麗やね。背も高いし、スタイルもええんやから、モデルとかも出来そう」

「モデルかぁ・・・・出来ないとは思わないけど、やだなぁ」

 

少し考えてみて正直な所を話すと、お茶子は驚いた顔してきた。

 

「そうなん?喜んでやりそうやのに。体育祭の時とか、凄かったやん」

「お茶子が私をどう思ってるのか、よーーーく分かった。まったく」

「えーーー?えへへっ」

 

笑って誤魔化そうとするお茶子を捕まえてみっちり教えてあげる。

 

あれはお祭りだから良かったのだったと。

写真撮られるのも、テレビに映っちゃうのも不可抗力みたいな気持ちだったと。

 

モデルとなると写真を撮られるのが目的になる。

その為だけに時間を費やす事になる。

 

ポーズとったり、着替えたり、化粧し直したり、場所を移動したり。そういうのをカメラのおっさんだったり、スポンサーだったりから命令されて、あれやこれを忙しくする事になるのだ。

なんて面倒臭い。やってやれない。

 

そういうのは目立ってないと死んじゃう輩にやらせれば良いのだ。私は慎んでパスである━━━との事を熱く語ったら、お茶子は渋い顔してた。

 

「モデルも大変なんやなぁ・・」

 

「そうなんですのよ!大変ですの!」

 

「ええ!?えっ!?百ちゃんなんなん!?」

 

何故か覚醒した百に捕まったお茶子。

絡むと面倒な事になりそうだったので、私は慎んで放置する事にした。助けを求める声が聞こえたけど、気のせいでしょ。

 

そうしてお茶子から視線を外すと、今度は何か言いたげな梅雨ちゃんと目が合った。

 

「・・・どしたの?」

「けろっ。緑谷ちゃんも経験あるのかしら?知ってるような口振りだったけど」

「知ってると言えば知ってるかなぁ。昔ね、小学生の頃、かっちゃんパパの知り合いに頼まれて子供服のモデルした事あってさ。結構しんどかったんだよね」

「そうなの?凄いわね」

「凄くはないない。安売りチラシの端っこに、ちょこっーと載っただけだし」

 

あの時はしんどかった。本当に。

本当なら一枚撮って終わりだった筈なのに、カメラマンの兄ちゃんがノリノリになっちゃって、何回も着替えさせられた上、しこたまポーズを取らされたもんな。

 

そのくせ使った写真は最初の一枚だけとか。

もうね、まじかってなったわ。

 

━━━ん?そう言えば、あのカメラマンの兄ちゃん、写真撮り終った後どうしたんだろうか?

・・・確か、迎えにきた光己さんとかっちゃんパパが徐にカメラマンの兄ちゃんの肩をつかんで部屋の角に・・・んん、いまいち思い出せん。帰りに、高いお鮨奢って貰った事しか思い出せん。うにの甘さと大トロの脂身の甘さしか思い出せん。

旨かったな、あれは。

 

「でもさ、でもさ、チラシに載るのも凄いでしょ!私はそんな経験ないもん!」

「そうだよ!羨ましいよー!私なんて透明だから、写真なんて全然撮って貰えないし!宙に浮く、服だけ写真!いっつぁ、ホラー!」

「━━ううん、葉隠!ツッコミづらいわー!」

「あたー!あははー」

 

あしどんと葉隠の即興コントを梅雨ちゃんと眺めてたら「皆、ちょっといい?」と耳郎ちゃんから声が掛かった。

少し固いその言葉に、何事かと全員の視線が耳郎ちゃんに集まる。

 

「隣、男子が・・・ていうか、峰田がなんか言ってる」

 

峰田。

 

その名前に女子達の間に緊張が走った。

 

「耳郎ちゃん、いきなりどうしたの?」

「峰田くんがどないなん?」

 

お茶子と梅雨ちゃんの言葉に対し、耳郎ちゃんは口許に人差し指を当てて静かにするようにと伝えてきた。

耳郎ちゃんはイヤホンを壁に当てている所から、壁の向こうにいるであろう男子達の話を聞いてるようだ。

 

「穴?皆こっちの壁の所、どっかに穴が空いてない?」

 

言われてた皆で探してみると、直ぐに見つかった。

壁の所にポツンと穴が空いてる。

 

「響香ちゃん、これがどうしたの?」

 

葉隠が穴を覗きこむと、耳郎ちゃんが額に手を当てて言う。

 

「いや、隣を考えれば分かるでしょ。それ覗き穴」

「な、なんだってー!私の裸が見られちゃう!」

「ヒーロースーツがほぼ全裸のくせして、よく言うな」

「あたー!これは一本とられたよ!」

 

葉隠は楽しそうに生きるな、本当に。

ま、それはそうと許せんな。

私らの裸をただで見ようとは。

 

「有料化せねば」

「いや、覗かせる方向で進めんなっての。第一そのお金どうやって回収して、誰が使うのさ」

「かっちゃんに集めさせる。そんで、皆でカラオケとかいこうか」

「普通にいけば良いじゃん。やだよ、ウチは。裸見られた代償がカラオケとか。安い」

 

まぁね。

私も割に合わないと思うわ。

 

「それでどうする?様子見て、覗いた瞬間に炎吹こうか?」

「いや、悪いのは向こうだけど、それは目が死ぬから止めてやんなよ」

「引き寄せる個性で目だけ穴に・・・」

「怖いわ!てか、余計な事しないでヤオモモに・・・・・・っ━━━!!?」

 

突然耳郎ちゃんがイヤホンを穴に突き刺した。

穴から僅かに悲鳴が聞こえる。

 

「やった?」

「え、あ、うん。・・・やっちゃった」

 

どうやら、覗いた馬鹿を始末したらしい。

誰かなんて誰も聞かない。

そんな奴、二人しか知らないから。

 

「突き刺した?」

「つ、突き刺した」

「爆音は?」

「ぶ、ぶちかました」

 

ほうほう。成る程。

それは・・・。

 

「どんまい」

「ちょっ!なにその諦めた顔!緑谷にやられると凄い傷つくんだけど!」

「なにおう!?」

 

耳郎ちゃんめ!

それはどういう意味だぁ!!

優しさから声を掛けてあげればぁ!!

 

「そういう、なんか、やらかしたーってのは緑谷の役目でしょ!」

「ほう、耳郎ちゃん。言ってくれるにゃぁ。その喧嘩、最安値で買ってしんぜようぞ!」

「普段の行いを省みてみてから言え!」

 

竜虎相討つ感じな雰囲気の中、それを引き裂くように百が間に割って入ってきた。

 

「そこまでですわ!お二人が喧嘩なさっても意味が無いでしょう。それより原因をさっさと塞いでしまいましょう。宜しいですわね!!」

 

妙にリーダー的な風を吹かせる百。

今日は本当に慌ただしいな。

落ち込んでたり、覚醒したり、リーダーシップとったり。情緒不安定過ぎる。

 

本当に何があったの?

 

取り敢えずの百の言葉に頷いた私達は、壁を直し始めた百から離れ事情を聞かされたであろうお茶子の下へと向かった。

 

疲れた様子のお茶子から話を聞けば、今回の職場体験でヒーローらしい事を一切出来なかったばかりか、テレビCMに不本意ながら出てしまったのだと。

 

体育祭で轟に完敗した事を気にしてた節があったから、職場体験で何も結果を出せなかったのが余程堪えたのだろうと思う。

選んだ事務所が悪かったとはいえ、なんとも言えない感じだ。

 

穴を塞ぐ百を優しい目で見てると、「あのさ」と耳郎ちゃんが声を掛けてきた。

 

「取り敢えず、さっきのはごめん。言い過ぎた。それでも、い、いきなり話変わるんだけどさ・・・そのさ、ウチって、女として駄目な感じ?」

 

本当にいきなりどした。

幾らなんでも、脈絡が無さすぎYO。

でも、何か理由があるのは、その表情から分かる。

 

「や、なんでもない!忘れて!」

「忘れないけど・・・絶対」

「緑谷、たまに人の気持ちを考えなさいって怒られたりしない?」

「全然、寧ろ良い子過ぎるから、寧ろ、そっちの心配されてる。将来が心配だって」

「絶対、あんたが思ってる感じじゃないよ。それ」

 

なんの事だか、さっぱりですな。

それにしても耳郎ちゃんの女っぷりかぁ。

 

「私は普通に良いと思うけど?」

「普通にって、それ良い評価なわけ?ま、でもありがと」

 

困ったように笑う耳郎ちゃんを見て、お茶子達も乗ってきた。繰り返されるクラス女子全員からのベタ褒め。とってつけたような褒め言葉もあったし、途中から可愛いの連呼祭りになってたけど、どうやら耳郎ちゃんも満更でも無さそうで「そうかな?」と嬉しそうにしてた。

 

ここぞとばかりに写真撮影の許可を取ったり、耳たぶを触らせてくれる事を約束させたりしたのは愛嬌として許して欲しい。

 

 

 

耳郎ちゃん可愛い祭りを終えた私達はさっさと着替えて更衣室を後にした。

廊下に出ると、少し焦げ臭い、壁に氷で張りつけにされた峰田を発見する。

 

全てを察した私達は包帯先生に事の全てを報告し教室へと帰った。

上鳴は、今回は、無罪だった。

 

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