生と覚醒のグリムガル 作:umaru
あの後マナトと一緒に帰ってきたハルヒロを迎え、とりあえずギルドに通い最低限の技術を学ぼうということになった。銀貨8枚で1週間、泊まり込み食事ありで専門の技術を学ばせてもらえる。
マナトは神官
ハルヒロは盗賊
ランタは戦士
ユメは狩人で
シホルは魔法使い
そして俺は・・・
「すみませーん、加入希望者なんですけどもー」
古い木で出来たドアをノックする。正しいノックは2回?いや3回だっけ。
何はともあれ、俺は【探検家ギルド】に来ていた。
探検家の評判はと言うと。
良いもの?
何でも屋
器用貧乏
悪いもの
役立たず
半端者
真の盗賊
覚えるスキルは殆どが他の職業のパクリみたいなもの。探険するために便利そうな能力は全部取り込んで出来たのが探検家だ。
武器の扱い、魔法の扱い、罠の解除方法や設置の仕方など、幅広くスキルを覚える事が出来る。が、同業者からは蛇蝎の如く嫌われている。
「はいはいはい、加入希望者だって?物好きも居たもんだなぁ」
中から現れたのは30は越したか、というような金髪碧眼の男。割とイケメンだと思う。恐らくこの男が助言者なのだろう、時間は有限なのだから有効に活用しないとな。
「はい、仲間かバランスの良い職業の構成なので、隙間を埋めれるように何でも屋と言われる探検家になろうかなと」
「ふーん、まぁそれはなんでもいいや。これから七日間街の外に野宿したりモンスターと戦ったりして詰め込みで覚えてもらうよ。死んでも責任は取らないから」
いきなり死ぬとか言われてしまった。まぁモンスターと戦うなら忘れられない事だろうけども。油断するつもりは毛頭ないしそう簡単にくたばってたまるか。俺はなんとしてもこの世界に来てしまった理由を突き止めるんだ、そして記憶を取り戻させてもらう。差し当っては戦闘能力を身につけることが先だな、仲間死なせたくないし。
あと助言者の名前はアリルらしい
時が流れるのは早いもので、あっという間に1週間が過ぎた。今回の指導で俺が得たものといえば。
メイスの扱い方
投擲術
コップ1杯程度の水を出す魔法
軽い傷を治す魔法
そして探検家の基本にして奥義となる、【トレジャーサーチ】だ。
名前の通り、宝物の場所が分かる。魔法の分類に入っているが消耗は少ない方だ。
俺が探検家を選んだ理由は一つだけじゃない、序盤は金稼ぎに苦労するし、モグゾーがパーティを追い出されたら・・・最悪人数的 的に俺が抜けようかと思う。原作では俺以外の面々で6人パーティだし、聞くところによると補助魔法の上限が6人なのでそれ以上は推奨されない。1人であぶれることも考慮しなければならないだろう。まぁ、しばらくは一緒に行動するだろうけど。
「先生、ありがとうございました」
「うん、君はだいぶ筋がいいから大成するだろう。お金を稼いだらまたスキルを覚えに来るんだよ」
「はい」
行動を共にしたアリル先生に別れを告げ、待ち合わせ場所の市場に向かう。
もちろんマナト達と待ち合わせをしている。昼前の市場はあまり混んでおらず、すぐに待ち人を見つける事が出来た。
「よっ、久しぶり」
ユメとランタ、そしてハルヒロが待っていた。既に始まっている人の話に入っていける質では無いので声だけ掛け、1歩離れて聞きに徹する。
市場を観察していると、シホルがてくてくと歩いてくるのが見えた。シホルもこちらに気がついたようで、ぺこりと頭を下げる。
シホルが合流すると、一気に胸の話題に移行した、男として参加しないわけには行かないだろう。
「確かにシホルが巨乳なのは自明の理だ、しかしユメもなかなか大きいのではないだろうか?」
「お前真面目っぽい顔してんのに割と下ネタぶっ込んで来んなおい・・・てかユメはちっぱいだろうが」
「ちっぱいいうな!」
「ふぶっ!」
ちっぱいと言ったランタが軽い攻撃を受けて吹き出す。まぁ自業自得だな、胸に貴賎はないぞ。
その後も軽い世間話をしているとマナトが合流して来た、そこでランタが戦士ではなく暗黒騎士になった事が露見し批判を食らっていた。俺はモグゾーが合流する事が分かっているので良いのだが、居なかったらどうするつもりだったんだろこいつ?
まぁとりあえず行こうぜ、と言った感じで進み街を出る。するとそこには項垂れる巨漢(モグゾー)の姿が。でしょうね
んで、合流するまでは原作と同じなんだけども。やはり人数の問題が出てくるようで。
「んー、じゃあ、別れようか。アカハは前衛もできるの?」
リーダーのマナトがそう聞いてくる、前衛が出来るか、と言われると俺はリュックを持っていて多少動きは鈍いが盾として使えなくもないし、防具も皮鎧なら付けてるし、武器は近接武器。ついでに傷も治せる。モグゾーを除くと1番前衛向きかもしれないな
「多分出来るし、軽い物なら傷も治せるからマナトと俺で2つに別れよう。内容はどうする?」
「うーん・・・そうだね・・・」
俺個人の考えでは女の子が来てくれると嬉しいな、男として。あとランタの手綱を握れる気がしないから持って行ってほしいというのは秘密だ。
「そういえば、ユメは弓あんま使えないみたいだし、後衛は1人しか居ないようなもんだよな、俺の投擲は距離が無いし」
「ああ、そうだね・・・」
「おい、早くしようぜ?時間も余裕のある訳じゃねーんだからよー」
・・・お前が戦士なら割と単純に終わったんだけどな・・・暗黒騎士も前衛ではあるけど攻撃的な職業で装備も軽いものしかないし。
「ユメ、索敵とは一応できる?獲物探すのに必要そうだし」
マナトがそう問いかける、手持ち無沙汰にしていたユメは考え込み、
「うん、多分なあ、出来る思うよー」
ふむ、不安だな。ぽわぽわしてて危なっかしい気がしてならないんだが。
あ、そう言えばシホル攻撃魔法は覚えてなかったような。遠距離火力最初っからなかったやん・・・
エセ関西弁が出るほどにショックを受けた。マナトもそこに気づいたようで
「シホルは補助役で攻撃力はあんまりない、ユメは殆ど前衛、男は全員前衛だからなぁ・・・。そう言えばアカハは宝物が分かるんだよね、それじゃあ、ユメ、シホル、アカハでお金になりそうな物を集めるのはどうかな?戦闘もできないわけじゃないし、シホルは相手の動き止めたりも出来るから安全に逃げれると思うよ」
「男1人だぞおい」
それは流石に荷が重いんじゃないですかねハルヒロくれ、あでも索敵係だわ。ランタ・・・いや要らん、モグゾーは壁役だしマナトは論外・・・あれ逃げ道無くね。
いやでも確かに女の子来て欲しいとは思ったけどまさか2対1とは思わなんだぞ。
「え、2人も流石に嫌だよな?」
一縷の望みにかけて声をかける、シホルとかがマナト君と行きたいとか言ってくれないかな、望み薄か。
嬉しいけどさ、女の子と3人きり?は。恥ずかしいじゃん?高校生としては女の子を意識しちゃうお年頃なんですよね
・・・高校生ってなんだ?
「うちはええよー」
「私も・・・大丈夫です」
「じゃあ、決まりだね。アカハ、ぼーっとしてないで気合入れてくれよ」
記憶の欠片を探っている内に話は決まったらしい。意識をそらすと、先程感じた違和感は消えてしまった。
「・・・おう、分かった。各自の判断で宿に帰るタイミングは決めようか、絶対に夜まで残るなよ」
・・・あ、そう言えば、小説では穴鼠に遭遇した時すごい慌ててたよな。対策を教えておこう。
「森には穴鼠が出るらしいけど、襲われたら慌てずに横なぎに攻撃した方がいいぞ。脚が早くて上から切りつけてもどこかに行っちゃうから、進行方向を防ぐように」
「うん、了解。お互い頑張ろうね」
そう言ってから、別れて森に入る。さて、上手く戦えるかな・・・?
そう言えば、正直ランタがパーティ編成にごねると思ったんだけどな。まぁ、ヘタレな所もあるし男だけのが気楽でいいのかもな
感想評価お願いします
最後のランタのくだり追加しました、最初は女子が居ないと嫌だって言わせようかと思ったんですが、上手くいかなかったでやめました