ユーナの名前の旧案(ティア)が混じってた……
あと、書き溜めが尽きかけてきたので、更新ペースは少し落ちると思います。
拙作ですが、これからもよろしくお願いします。
どぱーん
「あ゛ーいい湯だなぁ」
「いや、ごしゅじんさま、これはちょっと……」
「……(返事がない。ただの案内人のようだ)」
下層と中層の魔物を絶滅しない程度に狩った後、俺は中層にある
状態異常無効のスキルがあるから睡眠は不要だと言っても、精神的な疲労は溜まる。睡眠せずに24時間年中無休で活動できるのはごく一部の化け物だけだ。
そして当然といえば当然だが、疲労回復に一番効率がいいのは休息することだ。
かくいう俺も、何気に初めてである実戦で疲れていたので、こうして風呂を楽しんでいるというわけだ。
俺が浸かっている風呂は少し温度が高い気がするが、強欲の効果で中層の魔物から
やっぱり元日本人として、風呂に入るのは好きだ。
ああ、いい湯だなぁ。
「……ユーゴー様」
「ん? 復活したのか?」
「いやそのっ、
そう、俺は溶岩浴をしている。
溶岩浴と言っても、溶岩でできた石に体を横たえるサウナ風呂の一種ではなく、
視界に広がる溶岩の海はゴポゴポと煮えたぎり、ドロドロと溶岩が海流のように流れている。
直接溶岩に触れなくても、その熱気は並みの生物を苦しめる。
もし気温を測定したらとんでもない記録が出るだろう。
そんな溶岩に人族が体を浸けるという行為は、炎熱無効が無かったら焼死体が一つ出来上がるだけだろう。
なんでこんなトチ狂ったことをしているのかと言うと、原作で
原作で蜘蛛子は、火耐性を上げるために、溶岩に手(?)を突っ込むという凶行に及んだ。
明らかに頭がイカれているが、それが蜘蛛子クオリティーだ。
けどまあ、炎熱無効を取得した後じゃあ「ドロドロして動きづらい」くらいの感想しか浮かばない。
かと言って、炎熱無効のスキルをオフにしたら死ぬ。
まったく、ままならないもんだ。
「ゴイエフさんも入るか? 火耐性上がるぞ?」
「いや入りませんよ!」
ゴイエフさんは入らないらしい。
少し残念だ。
ちなみにユーナは、溶岩にちょっと手を浸けて、その後すぐに手を引っ込めて、手に息を吹きかけるというのを繰り返している。
……ちょっとかわいいと思ったのは秘密だ。
「……ん?」
しばらくの間のんびりして過ごし、疲労もだいぶ取れたので、そろそろ風呂から上がろうかと思い、ユーナを呼ぼうとしたのだが、ユーナが何かを抱えていることに気づいた。
俺は切っていた各種スキルを発動し、探知で抱えているものが何かを調べたのだが……火竜だった。
「はい?」
『エルローゲネラッシュ LV1
ステータス
HP:132/132(緑)
MP:106/106(青)
SP:128/128(黄)
:125/128(赤)
平均攻撃能力:70
平均防御能力:70
平均魔法能力:68
平均抵抗能力:67
平均速度能力:73
スキル
「火竜LV1」「命中LV1」「遊泳LV1」「炎熱無効」』
手足の生えたタツノオトシゴのような姿。
下位の竜種であり、この中層の狩りで多く仕留めた魔物の一種だ。
生まれたてなのか、レベルが1のそれをユーナは抱えて俺の方に連れてきたようだが、なぜそんなことになっているのかわからない。
なぁユーナさん。それはなんだい?
「ちょうどたまごからうまれたのをみつけたので、つれてきました!」
うん、こんなに「褒めて褒めて」オーラを出されると叱りづらいな。
ここまで連れてきたということは、こいつと契約しろということだろうか。
まあ、ユーナがわざわざ連れてきたこいつを殺すのも何だし、契約してもいいか。
「ユーク、お前の名前はユークだ」
こうして俺に新しくペットが増えた。
契約を結び、命名されたその火竜……ユークは、まだ状況がよくわかっていないのか、つぶらな瞳をこちらに向けていて、表情も心なしかきょとんとしているように見える。
鑑定でもあまり頭が良くないと説明されていたが、何も知らない赤子を騙しているようで……いや実際その通りなのだが、ちょっと複雑な気分になった。
……けどまあ、それはユーナの時も同じだし、いまさらだ。
俺はもう止まれないし、止まるつもりもないのだから。
「ごしゅじんさま?」
首を傾げるユーナになんでもないと答え、風呂を上がる。
もう休息は十分だ。
レベリングを再開しよう。