提督の余命は後...   作:まのめ

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何を思い何を残し、彼は去る

これが最後だから




私は皆のために戦える


7月 僅かな灯火・燃える魂

7月2日

 

 

 

 

作戦準備で皆が動いている

 

編成から資材のやりくり、最終的な皆の練度の向上に尽力している。資材が少しばかり心もとないが集まってしまえば何時でも仕掛けられる。

着実に準備が進み皆の士気も向上し武器の整備も明石達のお陰でスムーズに進み作戦に参加するものと鎮守府に残り鎮守府を守るものに別れ想定される敵の行動を考え、私も一緒になって作戦を立てた。

 

 

 

鎮守府に残る長として大和と吹雪を私は選んだ

 

一番適任だろう

 

大和は統率能力や発言力があるからまとめ役にぴったりだし、吹雪はうちの最古参、誰よりも信頼されている私の初期艦。

 

きっと二人ならうまく統制をとり私達の帰る場所を守ってくれるはずだ。

 

出撃部隊は長門を旗艦として直で私が指揮をとる形になっている。

 

私は皆のように艤装がないから海に浮くことは出来ない。だから明石特製の小型帆船に乗ることになっている。最大速力が36ノット位、駆逐艦達と同じくらいの速力で航行し回避しながら敵の中枢に向かうという荒業戦法で行く。

自殺紛いの特攻だが私達はあくまで戦うつもりではないのだ、という意思を伝えるにはこれが手っ取り早いという考えだ

 

運転するのはもちろん明石だ、サブに夕張と照月に乗ってもらっている。

 

試運転もした。問題がなかったとは言い切れないが体感速度が少し早めに感じた位だ。

 

護衛戦闘部隊も長門を旗艦として約20名程で結成されている。数は少ないが私達は争いに行くのではない、それを敵にも知ってもらうための最低限の人数だ。

 

 

我々の決戦の日は近いな

 

 

 

 

 

 

 

久々に長い文を打って疲れた

 

 

 

 

7月8日

 

 

 

ついに資材や装備、皆の最終的な練度が私が思う今作戦に必要な数値に達した。

 

皆、よくやった。

 

これで戦える、私達の最後の戦いができる。

 

覚悟を決めろ、決意を固めろ、明るい未来のために命を燃やせ。

 

犠牲になるのが私だけなら

 

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7月8日

 

 

提督が倒れていた。

 

自室で口から血を流した状態で発見した。

 

机に突っ伏した状態でパソコンが起動したままのところを見ると何時ものように日記を打ち込んでいた途中に吐血し気を失ったのだろう。日記は途中までで続きが打ち込まれていなかった。

 

私はすぐに皆を呼び外に連絡を取り救急車を呼んだ。

 

忘れていたかった現実を見せつけられた、突きつけられた。

どうしてこんなにも試練とは立ちはだかって来るのか、乗り越えていかなきゃいけない壁が次々に現れて来るのか、どうして私達の提督がこんなにも苦労を、苦しい思いをしているのだろうか。どうして私達の提督がこんなにも苦痛と現実の荒波と戦っているのだろうか。

 

提督の背負う重荷を私が背負ってあげたい、提督が受けている苦痛を私が肩代わりしてあげたい。

 

何で提督なんだ、私じゃダメだったのか

 

私だったら修理がすればどんな怪我や状態異常も治るのに

 

どうして提督なんだ

 

私達の提督は提督ダケナノニ

 

どうして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワタシジャナイノ

 

 

 

 

 

 

 

7月9日

 

 

 

今提督は病院のベッドの中で安静にしているだろう、医者にはいつ目が覚めるか分からない、このまま目覚めない可能性もあると言われた。

 

イヤダ

 

どうして現実はこうも残酷なのか、提督になにもしてあげられない自分に腹が立つ。でも提督はこんな私を代行者として選んでくれた、提督の気持ちを裏切ることは出来ない、提督がいなくても私たちが提督の思いを繋いでいくんだ。

 

それに提督はまだ死んだと決まった訳じゃない

 

提督が目覚めたとき、そこに提督が望んだ平和が訪れたら提督への最高の恩返しだと思う。

私たちが出来る最後で最高の恩返し、提督のためにがんばります。

 

 

ちゃんとできたら誉めてくださいね?提督

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7月10日

 

 

提督はまだ目覚めない

 

 

7月11日

 

 

提督はまだ目覚めない

 

 

7月12日

 

 

提督はまだ目覚めない

 

 

 

7月13日

 

 

提督はまだ目覚めない

 

 

 

 

7月14日

 

 

 

提督が目を覚ました

 

 

嬉しくて、涙が止まらない

 

 

でも容態が回復したわけではないらしい

 

 

それでも脳死かそのまま死かという状態で目覚めてくれたことに奇跡以外の言葉が出てこない

 

相変わらずボロボロの体なのにすぐに鎮守府に戻してくれ、帰してくれってわがままを言ったそうです。

ほんと提督は提督ですね、まさか起き上がってすぐ病院の脱走を試みるなんて無茶しすぎです。

 

皆があなたの帰りを心待ちにしております、早く帰ってきてくださいね。

 

 

 

提督、後は貴方が揃えば元通りの鎮守府です

 

貴方がいない間私、提督の代行者として頑張ったんですから誉めてくださいね、勿論皆もそれに付いてきてくれたのですから皆のことも誉めてください。

 

 

貴方が望んだ平和を貴方が掴んでください、私達は全力でサポートします。

 

私でもこの作戦を貴方無しで執行するつもりはありません。

提督あってのこの作戦、提督の言葉で声で指揮されたい、皆の意見は満場一致、思いはひとつ、最後まで貴方の艦娘であること。

 

 

 

 

提督と共に皆で新しい時代の幕を開きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

7月18日

 

 

 

 

久々に鎮守府に帰って来た

 

感覚的には2~3日いなかった感じだがひどく懐かしく感じた。

 

 

 

気を失ったあの時から数えると実に10日ほど鎮守府を空けていたのだなと。話に聞くと私が気を失ったあの日から大淀が私の代行者としてうまくまとめてくれていたようだ、皆の準備も万全、何時でも行けるって感じだ。

 

皆には迷惑をかけたな、これからは私も参戦だ

 

明日にでも団結式をやろう!皆の心を今一つにし、この争いに終止符を打つんだ。

 

 

 

 

 

 

7月20日

 

 

 

 

明日より出港する

 

もしかしたらこれが最後の日記になるかもしれない

 

敵の本陣に着くのは約3日後、それまでなるべく戦闘は避けなければならない。

 

生かされたこの命で、残された時間は僅かしかないが残り少ない命の灯火をここで燃やし尽くしたとしても目的を果たすまで私は死なない、しねない!

 

平和へと向かう世界を見ずして死ねるものか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、人類史の一ページに私の名を艦娘達の名を刻もう!

 

誰もが思い描く美談のような方法で

 

 

必ず私は

 

 

 

 

深海悽艦を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話し合いにて説得して見せる

 

 

 

 

 

 

 




いよいよクライマックス

物語は終盤に差し掛かる

次回は台詞が多くなりそう!それに今回みたいに日記丁が少ないかな?
次回は普通の小説っぽくなるかな

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