とあるHACHIMANがあの世界に行った   作:はチまン

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書く時間が少ないので少しづつね。


でぃあべる

「あら、今日はもう帰ったのでなかったの?」

 

 部室の戸をガラガラっと開けて中へと入れば、そこでは雪ノ下が何かをノートに書いていた。というかこいつ勉強していたのか。分厚い何かの資料のような物を眺めつつ、ノートへと書き写していた。

 それを見た由比ヶ浜が慌てた様子で声をかけた。

「や、やー、ごめんねゆきのん、勉強の邪魔をしちゃって」

「別にかまわないわ。私をちらちらイヤらしい腐った目つきで見てくる男がいなくなったから、集中できると思って勉強していただけだもの」

「ちょっとちょっとそこ、さりげなく俺のこと滅茶苦茶ディスるのマジやめてね」

「ヒッキー、ゆきのんのことエッチな目で見てたんだ!?」

 と、急にむぅっと頬を膨らませた結衣が俺を睨んできやがるし。

「いや、だからなんでそうなるんだ、んなわけねーだろ。そもそももしそうだとしたら、俺はとっくの昔に雪ノ下に告白して振られてる」

 ついでに、やらかしたその黒歴史の恥ずかしさに、泣いて喚いて悶絶して学校来れなくまであるが。

「ホントに……なんもない?」

 そう懇願するようなお団子さんに見上げられて俺はただ大きく頷いてみせた。

 すると、少し表情を緩ませた結衣が言う。

「そっか……なら安心した」

 え? それでいいの? 俺が言うのもなんだが、今の俺って相当にクズいとおもうのだが。だって見知らぬ女にあんなことされて、あんなこと言われて……

 っと、そこで思い出した。

「あー、雪ノ下。その、なんだ……依頼人みたいな奴を連れてきた」

「依頼人?」

「ああ、いいぞ、入ってくれ」

 そう入口へと声をかければ、そこから例の黒服のキリト君が部室内へと入ってきた。

 と、なぜか、その後ろからしたり顔の材木座が。

 っていうか、キリト君材木座の方を振り向いてめちゃくちゃビビっているのだが、お前それだけ接近するなら、一言くらい声かけてやれよ。それめちゃくちゃこえーからなそれ。どんだけ人見知りなんだよ!

「材木座。今忙しいんだが、何しに来た」

「ふっふっふっふーん。最近八幡が我を全然かまってくれなくてあまりに寂しすぎてしまってな! いったい放課後に新しく出来た彼女とどんなニャンニャンをいたしているのか、覗きに来てみたというわけだ!!」

 そんなことを眼鏡をきらりんと光らせつつ宣う材木座。覗きにって言っちゃったよこいつ。

 なにこいつ相変わらず空気読めねえな。みろよこの二人の顔。完全にお前を変質者として見ている目だよ、これは。え? なんでそれが分かるって?

 普段から俺も女子にそういう目を向けられているからだ、てへっ!!

「どうどうとデバガメ宣言してんじゃねえよ、マジふざけろ。俺たちは忙しいと言っているだろうが。お前のそのちっこい目玉にはこの依頼者の姿が映らねえのかよ」

 そう言ってみれば、一度キリトくんをチラ見した材木座が腕を組見つつ宣言。

「うむ! ならばよし。我もその相談とやらにのってやろうではないか。なに、心配はするな。我は今……とっても暇なのだ!!」

 むっふんと大きく鼻を膨らませる材木座。

 だったらさっさと帰れよと瞬間突っ込みたくなったが、材木座のやつはさささっと椅子を二つ運んできて、その内のひとつにキリトくんを座らせ、次いで自分もドカッと偉そうに座りやがった。

 こいつ、マジで暇なんだな……

 そんな材木座を見ながら、驚いた感じでキリトくんがぽそりと何やらを言ったのだが、良く聞こえなかった。

 でぃあべる? とかなんとか……? ほんと、なんなんだ?

 俺は頭を掻いてから雪ノ下に向き直った。

「あー、まあいいや。とにかくあれだ。この人はえーと……」

「俺は桐ケ谷和人……です。みんなにはキリトとも呼ばれているけど。今回ここに来たのは俺の……ええと、恋人を助けたいからなんだ」

「というわけだ」

「どういうわけかしら?」

 あらあら雪ノ下さん、察しが悪いですわよ、おほほほほほ。

 いや、俺もまったく理解していないのだけれどな。すまんね、こんなんで。

 雪ノ下は改まってキリト君を見るとまっすぐに見つめて問いかけた。

「あなたの恋人を助ける……主目的は解るのだけれど、現状の説明とどうしてここに来たのかを伺いたいわね」

 とまあ、まさに的確な質問を投げる雪ノ下に、良くわかっていなかった俺と結衣の二人は思わず拍手してしまった。

 やはり、相談事はゆきのんさんに持ってくるに限る。

 マジリスペクトだわぁ。

「わかった。なら最初から説明する。俺は……俺とアスナはSAO生還者なんだ」

 

 

 

 

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