そして、今回の大雨で漫画全部水につかってしまい非常に悲しくおもってます・・・
なにはともあれ、応援コメントくださった方々。そして現在も更新を待っていただいていた方々。ありがとうございます。これからは再び更新を続けていきたいとおもいますのでよろしくお願いいたします。
あれから丁度2か月が経ちました。現在ストックは約10話分ほどたまっております。ですので今週はお詫びとして今日、明日、明後日で5話掲載し二章を終わらせますので定期的に見て頂けたらと思います。
更新日時は18時と0時になりますのでよろしくお願い致します。
来週以降は金曜土曜の18時更新ですのでよろしくお願い致します。
「やっと手に入れたな。コアラの故郷の永久指針。」
現在彼ら、タイヨウの海族団は偉大なる航路を航行していた。
数週間前にある島で拾った元奴隷の少女コアラを故郷に送るべくその故郷への行き先を示す永久指針を手に入れ、これからその島に向かうべく航行していた。
「・・・・。」
「にゅ~。なんだよ。コアラぁ~。もっと自然にしろよ。折角新しい服も買ってやったし髪も切ってやったのに。」
タコの魚人ハチはコアラに笑いかける。
「で、でも私、変じゃない?ちゃんと似合ってる?」
コアラはハチに問いかけ再び自分の姿を見下ろす。以前とは違い白いワンピースを着て髪も以前のようにゴワゴワ絡まるようなことはない。
「んにゃ。そのほうが絶対母ちゃん喜ぶぞ!」
「そ、掃除しなきゃ。」
コアラは照れ隠しなのかハチの言葉に少し反応するがすぐさま甲板を拭くべくポケットから出した雑巾で自分の足元を拭く。
「にゅ~!!おめぇ、その困ったら働く癖やめろ!ここはマリージョアじゃねえぞ!」
「好きにさせてやれ。そいつのトラウマはそう簡単に消えるもんじゃない。」
ハチに対してタイヨウの海賊団 船医であるアラディンが話しかける。
「シャーハッハ!!よく分かるようだな。アラディンのアニィ。やっぱり元奴隷には元奴隷の気持ちが痛いほどわかるってか!?
本当は殺してやりてぇんだろ!こいつはアンタを飼ってたやつと同類の人間だぞ!」
アーロンはいまだ掃除するコアラに指をさしアラディンに詰め寄る。
「おう、やめねぇか。アーロン」
この船のキャプテンであるフィッシャータイガーが彼を止めようとするもアーロンの語りは止まらない。
「おい!ガキ!本心をさらしてみろ!てめぇの母ちゃんからなんて教わった!?本当はお前も魚人を見下しているんだろ?お前の親と同様に!」
アーロンは見下していたコアラの頭に掌を置くとそのまま地面に向けて押し付ける。
ドンッ!
船に鈍い音が響く。
「おいっ!!アーロン!貴様っ!」
それをみたジンベエが彼を叱責するべく詰め寄った。
「人間の社会ってのはそうだろう!!人間という種族が世界一素晴らしく偉いんだと思い込んでやがる。
そしてそいつらのその子はまたそれを見て育ちつけあがる。誰かが人間という種族をぶっ潰さねえ限りその流れは止まらねえ!
この三年の航海でさんざん見てきたハズだろう!人間たちが俺たち魚人を蔑むあの目!俺はお頭がいなきゃあ人間どもになにをしてたかわからねぇ!」
「蔑むものは一部に見えたがのぅ。他はだいぶ違ったと思ったが。のぉ、コアラよ。なぜわし等は一部の人間に怖がられるんじゃ?お前も含め。わしらが海賊じゃからか?」
ジンベエはコアラの前に座り込む彼女の顔を覗き込む。
「だって、何も知らないから。」
ズキリ。
ジンベエの心に何かヒビが入った。
そのように一瞬感じたジンベエは魚人島のオトヒメ王妃を思い浮かべる。
彼女もまた夢に向かって。己の代が無理でも次の。その次の代へと希望を紡ぎ、何も知らない子供たちに魚人とは。人間とは何かというのを話し合い、そしていつか助け合えるような世界を。
そうして恐らく今日も署名を集めている頃だろう。
「何も知らないからか。」
そう1人ぽつりと言葉を吐いてみると何故かストンと彼の心に落ち着く。
「己が人間を知り、そして人間に我ら魚人を知ってもらう」
オトヒメの行為は夢物語ではあるだろうが、こうして人間を強く恨むまたアーロンも人間を知らないのだ。
「そうか。コアラよ。母親に会えると良いのぅ。」
そう言ってジンベエはその場から立ち去った。
航海を続けること幾日。
彼らはコアラの故郷である島の沖に滞留していた。
「にゅ~。コアラさみしくなるぞ。」
ハチがコアラに声を掛ける。コアラの恰好はいまや小ぎれいにされ奴隷であった頃の面影はすでに見当たらない。そこらにいる町娘となんら変わらない。
「ハチさん、変じゃないかな?」
しかし当の本人はいまだにぎこちない笑みを浮かべ己の恰好に目を向ける。
彼女の中にはこの恰好がへんじゃないかという意味とは別に私がこんな格好していていいのか?という意味が含められているのをハチは知っている。
「気にしすぎだ。コアラ。いくぞ。」
彼女の問にフィッシャータイガーが答え彼女を小舟へと誘導する。
「にゅ~!!!コアラ達者でなっ!」
「コアラー!またいつか一緒に航海でようなっ!」
「どこへでも行きやがれ。」
皆三者三様の言葉をコアラと、ともに引率もかねて向かうフィッシャータイガーの二人組に向かって声を掛ける。
「ありがとー!!!私楽しかった!村に帰ったらみんなに言うよ!魚人族の人たちは怖くないって!優しい人ばっかだったって!ほんとうにありがとう!!」
彼女もそれに応えるべく彼らに向かい大きく手を振り彼らに別れを告げる。
「ああいう子供たちがきっと、わし等と人間をつなぐ架け橋になるんんかのぅ」
徐々に遠ざかるコアラの背を覗きながらジンベエは一人甲板で空に声をかけた。
「タイガーさんありがとう。」
コアラは村へ向かう小舟の中でフィッシャータイガーに話しかける。
「ん?気にすんじゃねえよ。俺らも楽しかったしな。」
彼タイガーはそういうとコアラの頭の上に手を置き撫ぜた。
「もう天竜人なんかに捕まるんじゃねえぞ」
「うん!私大きくなったらタイガーさんたちみたいに海に出たいな!それで魚人族の人と人間の人たちと冒険するの!みんなで仲良くできるんだよっていろんな人たちに伝えたい。それが今の私の夢。」
「おう、いいじゃねえか。そしたらいつか俺たちも仲間に加えてくれよ。そしたらコアラ船長か。ガッハッハッハ!おもしれえ!・・・コアラ。待ってるぞ。
彼はそう言うと今度は乱暴にではあるがそこには親が子を撫でるようにどこか親密さがうかがえるように彼女の頭を撫でた。
「うん!!!」
そして彼女もまたいままでのぎこちない笑顔とは違う、本当に心の底からの笑みを浮かべた。
「おかあさーーーん!!」
小舟が海岸へと着きコアラを連れ島の中心部をめざし二人あるいていた時コアラは前方に見えた人だかりに向け手を大きく振り母と呼んだ人物に向かって駆け出す。
タイガーをそれをその場で、集団とは少し距離を取りそれを見守った。
コアラが母と抱き合い再会の涙を流している場面の横で他の村の大人たちは未だ距離をとるタイガーに警戒しているのか皆怯えた表情ながらも彼の一挙手一投足を見逃さんと視線を向ける。
その視線になれてしまっっているタイガーは気にも留めずコアラを見続けていたが、これ以上居てもと考えその場を後にすべく後ろを振り向いたとき。
「タイガーさん!」
彼の背に向かいコアラは声を掛ける。
「本当にありがとう!!!ありがとうございました!!」
コアラは未だこちらを振り向かないタイガーに対し感謝の気持ちが聞こえるよう、大きな声で、大きな動作でお辞儀をしながら彼に礼を伝えた。
「私たちからも!ありがとうございました!」
コアラに続き、その母も彼に向かい言った。
「ありがとう」「ありがとう」
コアラの母の声の後他の大人たちからもちらほらとそうした声が上がる。
「コアラッ!!」
タイガーは彼女のほうに振り向き己の頭に巻いていたトレードマークの雲をあしらったバンダナをほどきコアラに投げた。
バンダナは風をうまくつかんだのかヒラヒラとコアラのほうに飛びやがて彼女の手に落ちた。
「それはやる。俺たちはいつでもお前を待ってるぞ。またいつか会えたらな!また冒険でもしようや。」
彼はそう言って再び彼女たちに背を向け仲間たちのもとへ向かった。
「飛んで火に来る夏の虫じゃのう」
現在タイガーはコアラの故郷の島、海岸へとあと少しの距離のところで海軍に囲まれていた。
「くそっ!あいつらっ!」
「島から通報があり来てみればとんだ大物じゃ。のうフィッシャータイガーよ。」
現在包囲している海軍の者たちの中で恐らく一番階級が上であろう中将以上が羽織ることを許された正義のコートを羽織り軍帽を深くかぶった偉丈夫な男がタイガーを睨む。
「おどれに弁解の余地は無い。いっぺん死んどくれや!」
男が手から溶岩を作り出しそれをタイガーに向けて放つ。
「くそ野郎がああああああああ!!!」
溶岩がタイガーを包みやがて地面にも到達するとそこで大爆発が起こり周囲に爆炎と爆音を発生させた。
タイガーが襲撃されているときと時を同じくしてその島の沖に停泊していたタイヨウの海賊団も海軍の軍艦に囲まれ襲撃を受けていた。
「ジンベエの兄貴!!」
魚人族の誰かがジンベエに向かい叫ぶ。
「おのれぇ!海軍っ!」
「逃がさねえよ。
ジンベエと相対している中将以上である制服を着崩した将校が海に向かい氷の能力を放つ。
すると一瞬にして周囲の海は氷を化し、魚人族の強みを消した。
「さて、気が進まないけど、大捕り物といこうじゃないの!」
「くそがああ!!!人間どもが!!!貴様ら許さんぞ!!!必ず殺す!!殺してやる!!!!」
アーロンが海軍に向かい大声で叫ぶが、多勢に無勢、さらには海が氷漬けにされ魚人としての強みが発揮できない今、彼らは海軍に。そして氷の能力を持つ将校に斃されていく。
「タイの兄貴、コアラ。すまぬ。」
ジンベエが彼らが向かった方向に独り言のように言葉を発した時、彼は氷の彫刻へとなった。
その事件の数日後、世界政府は衝撃なニュースを世界に発信した。
【大罪人フィッシャータイガーの捕縛。加えて魚人海賊団の一部を捕獲。タイヨウの海賊団の実質ナンバー2のジンベエとともにフィッシャータイガーも捕縛した】というニュースである。
記事ではフィッシャータイガーはその後、混乱を防ぐため秘密裏に彼を処刑。
そしてジンベエ他、魚人の多くはインペルダウンへと収監されたと書かれている。しかし、ノコギリ鮫の魚人他数名の魚人は捕縛時のどさくさに紛れ逃走したことも記されていた。
ここに聖地マリージョア襲撃の大犯罪人の処刑、そしてその一味の捕縛により事件は終結したことが世界に発信された。
「モネ。シュガーを呼んできてくれ」
「ええ。テゾーロ。呼んでくるわね」
そしてこれからギルド・テゾーロの物語が今動き出す。