「あの、悠さん」
「ん?なんだ?」
朝、学校へ行く支度をする時間だ。チノが中学校の制服に着替えて下の階に降りてくる。
そして悠の元へ。
「私ってやっぱりコーヒーの匂い、しますか?」
「なんだよいきなり——」
「実は昨日、ココアさんにコーヒーの匂いがするって言われたんです」
「ココアめ、また余計なことを——」
「それと、ココアさんにコーヒー豆を被せられたことも原因してるかと」
悠はココアに呆れながらも、チノに顔を近づけてクンクンと匂いを確かめる。
どちらかというと、シャンプーの匂いと服からは柔軟剤の匂いがする。
「んー俺の鼻が慣れてるからかな。特にコーヒーの匂いはしないぞ?」
「お兄ちゃん?」
振り向くと里恵が立っていた。
「うわっ!いつから居たんだ!?」
「お兄ちゃんがチノちゃんの匂いを嗅いでるところからだよ。朝から何してるの……」
「あってるけど違う!」
「そうです、悠さんに私からコーヒーの匂いがするかどうか確かめてもらっていたんです!」
慌ててチノと悠が誤解を解く。すると里恵は「コーヒーの匂い?」とチノの近くに寄って匂いを確かめる。
「な?別にコーヒーの匂いしないよな」
「うん、大丈夫だよ」
「そうですか」
チノは少しホッとした顔をする。ココアも下の階へ降りてきて合流。
「ココア——」
「なあにー?」
相変わらず能天気なやつだ。悠が名前を呼ぶとニコニコと笑みを浮かべる。
「お前、昨日チノに『コーヒーの匂いがする』って言っただろう、気にしてたぞ」
「そうなの!?そんな意味で言ったわけじゃ——」
「やれやれ……」
そうしていつもの1日が始まる。
「ただいま〜!」
「おかえり。今日はココアの方が早いのか」
「短縮授業だったからね!早めに仕事手伝うよ!」
ココアがそう言って更衣室に走っていく。
しばらくして、ラビットハウスの制服に着替えたココアがホールに出てくる。
「なんか、ココアと2人で店番って久しぶりだな」
「だね〜」
「またやらかさないようにしっかり監視するからな」
「あれ?私の信用ゼロ!?」
ココアと雑談をしつつチノの帰りを待つ。
「ティッピーも相変わらずもふもふだね〜」
ココアがティッピーを抱きながら撫でるとティッピーが少し顔を赤くする。
体はメスだけど、中身は男性だからな——。
「変態め……」
「えっ!?もふもふしてただけだよ?」
「いや、ココアじゃなくてティッピーに言ったんだよ」
「————」
ティッピーは黙ったままだ。まあ、あんまり喋るとバレてしまうから仕方ないのかもしれないが。
「そういう悠くんも、今朝チノちゃんの匂い確かめてたでしょ?」
「その話が拡散されてる!?」
「悠くん、匂いフェチ?なんだねー」
「なんてひどい誤解だ……」
もはやココアの誤解を解く気すら失せる。
「ただいまです」
「おかえりー」
「チノちゃん!おかえりなさーい!」
「ココアさん——暑苦しいです」
「チノちゃんもふもふ〜」
ココアがチノに抱きつく。チノは引き剥がそうとするが、まんざらでもない様子だ。
「おいココア、チノが困ってるだろ」
「悠くんもチノちゃんもふもふしたくなった?」
「いや、チノをもふもふできるのはココアの特権だからな——」
悠は虚しくつぶやいた。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート