夕食の後、悠は自分の部屋に戻ろうと廊下を歩いていると、ココアの部屋からチノの声が聞こえる。
ココアは里恵とお風呂に入っているため、チノと悠しかいないはずだが——ティッピーと会話しているのだろうか。
「ちょっと拝借——似合うかな……」
「————」
「カーディガン、何色にしよう……」
「————」
ココアの部屋の扉が開いており、影からそっと中を覗いて見ると、チノがココアの制服を着て鏡の前で何やらつぶやいている。
ティッピーはいない。おそらく下でタカヒロとバーにいるのだろう。
「ココアさん……」
チノがボソボソとつぶやいているが、悠にはよく聞こえない。だが今の声は聞こえた。
「チ、チノ……?」
悠が恐る恐るチノの名前を呼ぶと、チノはビクッと体を大きく震わせ、ゆっくりとこちらに顔を向ける。
「ち、違います。これはその、ちょっとした出来心というか、前からもう一度試着してみたかったというか……」
「ま、まあ趣味は人それぞれからな……」
悠が一歩引いてその場から去ろうとすると、チノが悠の腕を掴んで壁に追い詰める。
「このことはココアさんには……」
「あ、ああもちろん!——しかし意外だな。チノにそんな趣味があったとは……」
「違います!そういう意味で着てたわけじゃありません!」
思わず大きな声を出すチノに悠は「静かに!」と口を押さえる。
「バレる前に着替えろ」
「そ、その前に……私のカーディガンの色、何がいいと思いますか?」
「それで着てたのか?」
「はい、待ちきれなくて」
「そうだな——何色でも似合うと思うけど。いっそのことピンクにしてココアとお揃いにしたら?」
悠がそういうと、チノは「そんなの、絶対みんなにからかわれます」と拒否する。
「それもそうか。でもその制服、ブレザーよりすごくいいよ」
「そうでしょうか。それなら良かったです」
「ああ、とりあえず写真撮っていい?」
「撮影禁止です」
「え〜いいじゃん。抱きしめたくなるくらい可愛いよ」
「か、からかわないでください。本当にしょうがない悠さんです」
翌日。リゼと届いた荷物を倉庫に移動させながら話をする。
「やれやれ、チノもようやく来年から中学生か」
「ああ、そうだな——ん?いや、高校生だろ」
リゼのボケにツッコミを入れ忘れそうになった。と思ったらリゼはどうやら本気で間違えたらしく、顔を赤くして
「ま、まあ大して変わらん」
とごまかす。
「いや、大違いだろ。チノが聞いたら怒るぞ」
「うっ——」
「なあ、リゼは進路どうするんだ」
「私は——とりあえず大学行くさ。将来何したいか、なんとなくわかってきたし」
「そうか——軍学校って大変らしいな。頑張れよ」
「私は軍人になるつもりはないぞ!?」
「え?違うの?」
「違うぞ!」
リゼの叫び声が倉庫に響く。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート