ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第百十三話 千夜に緊急事態発生!

「今日も静かだな」

 

「はい、ココアさんがいないので余計に静かです」

 

「リゼは部活の助っ人か」

 

「はい、遅れると連絡がありました」

 

 

静まり返ったラビットハウスに、チノと悠が虚しくカウンターに立つ。

 

 

「ココアはどうしたんだ?遅刻か?」

 

「多分そうでしょう。しょうがないココアさんです」

 

 

と、噂をすればココアがラビットハウスに慌てて駆け込んでくる。

 

 

「悠くん!大変だよー!!千夜ちゃんが——千夜ちゃんがー!!」

 

「どうした!熱中症で倒れたか!?」

 

「とにかく来て!緊急事態なの!」

 

「あ、ああ!チノ、すまんがしばらく店番頼む!」

 

「は、はい!」

 

 

ココアに腕を引っ張られたまま悠は走る。

 

しばらく走った先は河原だ。ここでバレーボールやココアの自転車の練習をした記憶が蘇る——。

 

 

「千夜!」

 

 

橋の上から河原を見てみると、千夜がタイヤを体に巻きつけたまま倒れている。

 

 

「千夜!おい!しっかりしろ!」

 

「ゆ、悠くん……私、もうだめ……」

 

「千夜!甘兎庵を世界進出させるんじゃないのか!」

 

「そうだよ千夜ちゃん!私を一人置いていかないでー!!」

 

 

瀕死の千夜に対して、必死に呼びかける悠とココア。

 

そしてココアが冷たい飲み物を持ってきて、千夜を落ち着かせる。

 

 

「ココア、何か心当たりあるか?」

 

「実はね——」

 

 

飲み物を飲んで体を冷却させる千夜の背中を支えながら、ココアが話し始める。

 

ココアの話によると、今日学校で体育があって、楽しく千夜と活動していたのだが、先生から突如「マラソン大会がありまーす!」と知らせを受けて、千夜が倒れてしまったようだ。

 

 

「マラソン大会か——あれは辛いよな〜」

 

「えーそうかな?この街を走り回るなんて気持ちいいだろうな〜」

 

 

マラソン大会があると聞いて盛り上がるココアを他所に、千夜から相談を受ける。

 

 

「私はココアちゃんと一緒にゴールしたいの。でもココアちゃんについていける体力がなくて——」

 

「そうだったのか、それで特訓を——」

 

「大丈夫!私が千夜ちゃんに合わせるよ!」

 

 

ココアが千夜の手を握ってそういうと、千夜はパッと顔が明るくなり、

 

 

「ありがとうっ……ココアちゃん——。じゃあ、一緒に当日休みましょうか!」

 

「「合わせるのそこ!?」」

 

 

千夜の発言にココアと悠がハモる。

 

そして、とりあえず今日は暑いからとココアは千夜を家まで送ることに。悠はラビットハウスへ帰ってきた。

 

ラビットハウスに入ると、部活の助っ人を終えたリゼも到着していた。

 

 

「千夜さん、どうでしたか?」

 

「ああ、マラソン大会の特訓でちょっとトラブルに遭ってな——」

 

 

チノが心配そうに尋ねてくるが、リゼは「マラソン大会か〜」と目をキラキラさせる。

 

 

「なあ悠、明日から私と早朝ランニングしないか!?」

 

「いきなりだな——いいぞ!俺も体力落ちてきそうで怖いし」

 

「決まりだな!ちゃんと朝寝坊しないで来いよー」

 

「寝坊するわけないだろ。ココアじゃあるまいし」

 

 

こうして、リゼと悠はしばらく早朝ランニングすることになった。

チノと悠の関係を

  • 進展させる
  • 現状維持
  • ココアに浮気ルート
  • リゼに浮気ルート
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