その日の帰り、リゼからスタンプカードが渡された。
「ほら、毎日参加したらこれにスタンプを押してやるぞ」
「まあ、いいわね〜コンプリート目指すわよ!」
「————」
リゼから渡されたスタンプカードをじっと眺める悠に、リゼは「どうした?」と首をかしげる。
「小学校の夏休みにやるラジオ体操のスタンプカードを思い出して——」
「ああ、それを参考に作って——いや、なんでもない!」
「こんなので喜ぶの小学生までだぞ……」
もはや「教官」というより「先生」に近いリゼの言動に悠が呆れる。
全く、千夜はなぜ小学生扱いされてるのに気がつかないのか。
「と、とりあえず、今日の分だ!」
そういってリゼは悠のスタンプカードの左上にスタンプを押す。
——うさぎのスタンプだ。
「かわいい〜!」
「そ、そうか?」
千夜は喜ぶが、悠はジト目でリゼを見る。リゼはその視線に気がつくと、慌てて話題を変える。
「このあとみんな時間あるか?」
「俺は大丈夫だけど」
「私も平気よ」
「そうか。なら一緒に朝ごはん食べないか?」
そうして、3人で朝ごはんを食べることに。
「ファーストフード……店のチョイスがリゼらしい」
「たまにはいいだろ!」
テーブル席でリゼを前にファーストフードを食べる。隣で千夜が飲み物を口にする。
「おっと、ココアからメールだ」
そう言ってリゼがスマートフォンを取り出すと、ココアのメールを読む。
「どれどれ……」
「ココアちゃん、なんて?」
千夜がそう聞くと、リゼは呆れた様子でスマートフォンの画面をこちらに見せる。
「ひどいよー!」という件名のメール。
『も〜!みんな私を置いて走りに行っちゃったの?私のこと忘れたの〜?』
と書かれている。悠もリゼに続いて「やれやれ」と呆れる。
時間はもう8時を回っている。今日は休日だから学校はないが、おそらくチノに起こされてやっと気が付いたようだ。
そしてもう一件メールが届く。今度は件名なしだ。
『よーし!私もチノちゃん連れて走りにいくよ〜!』
ココアからまたメールが来たと思いきや、次はチノからメールが届く。ココアにも同時送信しているようだ。
『ココアさん、勝手に私を巻き込まないでください。リゼさん、気にしなくていいので』
「やれやれ、しょうがないやつめ……」
「——考えてみると、この3人で会うのって結構レアだよな。いつもは振り回され隊と振り回し隊に分かれてるし」
「振り回され隊——?」
悠の発言に「振り回され隊」の存在を知らない千夜が首をかしげるが、リゼは「確かにそうだな」と同意する。
「でも今は私たちが千夜を振り回してるな」
「物理的に、な」
首を傾けたままの千夜を置いてリゼと悠がクスクスと笑う。
「悠さん。おかえりなさい」
「ああ、ただいま。ココアは?」
「さっき出て行きました。すれ違いませんでしたか?」
「ココアのやつ、本当にランニングに行ったのか——」
「全く、本当にしょうがないココアさんです」
チノは呆れた様子でそういうと、悠の頭に視線を向ける。
「——ところで、どうしてツインテールなんですか?」
「わからん、千夜に『走るときはツインテールにしましょ』って言われてこうなった」
悠の答えにチノが「髪が短いので、ちょんまげに見えます」と笑った。
次回で早朝ランニング編が終了します。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート