ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第百二十話 お揃いのうさぎ

しばらくして、里恵のウサギも完成した。

チノと里恵も部屋に戻ってきて、それに気がつく。

 

 

「って、里恵までメイド服とは——」

 

「一つ余っていたので」

 

「どう?似合う?」

 

「ああ、ここが天国かと思った」

 

 

悠とリゼを除いて全員がメイド服を着ている。

その光景を見たリゼは少し落ち込む。

 

 

「また私だけ取り残される——」

 

「リゼも着てみたいのか?」

 

「だって私だけこのカチューシャもつけてないし……」

 

「よーし!リゼちゃんもメイドにするよー!」

 

 

その様子を見たココアがリゼの手を掴んでそういうと、リゼは心なしか嬉しそうに「なに!?」と驚く。そのままココアに連行された。

 

そしてメイド服に着替えたリゼを見て悠が一言。

 

 

「どっちかっていうと、リゼは主人だろ」

 

「いや、これでいい」

 

 

ツッコミを入れる悠にリゼは首を横に振る。どうやらメイド服が気に入ったらしい。

 

 

「ついでに王冠も見つけたよ!」

 

「まさか——」

 

 

ココアが王冠とくじ引きを持ってくる。また王様ゲームをやるつもりか。

ココアに言われるまま、くじ引きを引くとチノが王様になった。

 

 

「当たってしまいました」

 

「チノちゃんが王様だよー!」

 

 

チノの頭——否、ティッピーの頭に王冠を乗せるココア。チノはバランスを崩す事なくティッピーと王冠を頭に乗せる。——すごいバランス力。

 

 

「チノの頭がだんだん重くなっていく——」

 

「さあ、なーんでも命令していいんだよ!抱きしめて欲しい?もふもふしてほしい?」

 

 

ココアがチノにそういうと、チノはジト目でココアをみる。

 

 

「じゃあココアさん、もっと真面目に仕事してください。コーヒーの味を覚えてください。セロリを食べてください。寝坊しないでください」

 

「なんて無慈悲な命令!?」

 

 

いつもと何も変わらない光景だが、ココアは無慈悲な命令だと泣く。

だが、チノの「セロリを食べてください」の言葉に悠がツッコミを入れる。

 

 

「セロリって——チノ、自分が嫌いなものを代わりに食べてもらう気か!?」

 

「王様の命令は絶対です」

 

「——身長伸びなくなるぞ。頭にうさぎと王冠も乗ってるし」

 

 

悠がそういうと、チノは「はっ!」と気づいて王冠とティッピーを頭から下ろす。

 

 

「やっぱり、伸びない原因って——」

 

 

チノがティッピーを見つめてそういうと、ティッピーは慌てて「誤解じゃチノ!」と否定する。

 

そしてもう一度くじを引くと、悠が王様になった。

 

 

「そうだな〜。とりあえず腹が減ったから何か食べたい!」

 

 

悠がそういうと、リゼはスカートの裾を掴んで

 

 

「かしこまりました。それではお菓子をご用意します」

 

 

というが、悠の後ろを見て顔を赤くする。悠が後ろを向くと、扉の陰にリゼの父親がいる。心なしか照れてるようにも見える。

 

 

「うぅ……親父に見られた……」

 

 

 

 

みんなで夕食を作るという話だったが、ココアとチノと里恵がキッチンで料理している。リゼと悠は暇だ。

 

 

「結局、あの3人に任せっきりだな……」

 

「だな。俺らの出番なさそうだし、なにかして遊ぶか?」

 

 

悠がそういうと、リゼは「いや」と否定してキッチンで様子を見たいと言い出す。

悠も「じゃあそうするか」とキッチンに入るが——。

 

 

「——いらっしゃいませ……」

 

「——チノ?」

 

「はっ!つい喫茶店のつもりで——」

 

「中学生が職業病!?」

 

 

何やら、チノの身長が高い。と思ったら、チノはキッチンの床に台を置いて、その上に乗っていた。

 

 

「——ぷっ」

 

 

その光景を見て悠が吹き出すと、チノは少し顔を赤くして

 

 

「な、なんですか?」

 

「いや、キッチンに届かないからって台の上に乗ってるのが面白くて」

 

「べ、別に届かないわけではありません!」

 

 

チノが台から降りる。確かに届かないわけではないが、リゼの家のキッチンはラビットハウスのキッチンより高い。

チノの身長ではギリギリ鍋を上から見られるかどうか。

 

 

「これは鍋を上からかき混ぜるために使ってるんです」

 

「はいはい、わかったわかった——」

 

 

必死に弁解するチノをなだめて、悠はココアの元へ。

 

 

「ココアはパンを焼いてるのか?」

 

「そうなの〜。私も野菜切るの手伝うって言ったんだけど——」

 

「断られたのか……」

 

 

実際、ココアはパンしかまともに作れない。チノの判断は正しいと言える。

 

 

 

そして、夕食。今夜のメニューはビーフシチューだ。

チノと悠の関係を

  • 進展させる
  • 現状維持
  • ココアに浮気ルート
  • リゼに浮気ルート
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