しばらくして、里恵のウサギも完成した。
チノと里恵も部屋に戻ってきて、それに気がつく。
「って、里恵までメイド服とは——」
「一つ余っていたので」
「どう?似合う?」
「ああ、ここが天国かと思った」
悠とリゼを除いて全員がメイド服を着ている。
その光景を見たリゼは少し落ち込む。
「また私だけ取り残される——」
「リゼも着てみたいのか?」
「だって私だけこのカチューシャもつけてないし……」
「よーし!リゼちゃんもメイドにするよー!」
その様子を見たココアがリゼの手を掴んでそういうと、リゼは心なしか嬉しそうに「なに!?」と驚く。そのままココアに連行された。
そしてメイド服に着替えたリゼを見て悠が一言。
「どっちかっていうと、リゼは主人だろ」
「いや、これでいい」
ツッコミを入れる悠にリゼは首を横に振る。どうやらメイド服が気に入ったらしい。
「ついでに王冠も見つけたよ!」
「まさか——」
ココアが王冠とくじ引きを持ってくる。また王様ゲームをやるつもりか。
ココアに言われるまま、くじ引きを引くとチノが王様になった。
「当たってしまいました」
「チノちゃんが王様だよー!」
チノの頭——否、ティッピーの頭に王冠を乗せるココア。チノはバランスを崩す事なくティッピーと王冠を頭に乗せる。——すごいバランス力。
「チノの頭がだんだん重くなっていく——」
「さあ、なーんでも命令していいんだよ!抱きしめて欲しい?もふもふしてほしい?」
ココアがチノにそういうと、チノはジト目でココアをみる。
「じゃあココアさん、もっと真面目に仕事してください。コーヒーの味を覚えてください。セロリを食べてください。寝坊しないでください」
「なんて無慈悲な命令!?」
いつもと何も変わらない光景だが、ココアは無慈悲な命令だと泣く。
だが、チノの「セロリを食べてください」の言葉に悠がツッコミを入れる。
「セロリって——チノ、自分が嫌いなものを代わりに食べてもらう気か!?」
「王様の命令は絶対です」
「——身長伸びなくなるぞ。頭にうさぎと王冠も乗ってるし」
悠がそういうと、チノは「はっ!」と気づいて王冠とティッピーを頭から下ろす。
「やっぱり、伸びない原因って——」
チノがティッピーを見つめてそういうと、ティッピーは慌てて「誤解じゃチノ!」と否定する。
そしてもう一度くじを引くと、悠が王様になった。
「そうだな〜。とりあえず腹が減ったから何か食べたい!」
悠がそういうと、リゼはスカートの裾を掴んで
「かしこまりました。それではお菓子をご用意します」
というが、悠の後ろを見て顔を赤くする。悠が後ろを向くと、扉の陰にリゼの父親がいる。心なしか照れてるようにも見える。
「うぅ……親父に見られた……」
みんなで夕食を作るという話だったが、ココアとチノと里恵がキッチンで料理している。リゼと悠は暇だ。
「結局、あの3人に任せっきりだな……」
「だな。俺らの出番なさそうだし、なにかして遊ぶか?」
悠がそういうと、リゼは「いや」と否定してキッチンで様子を見たいと言い出す。
悠も「じゃあそうするか」とキッチンに入るが——。
「——いらっしゃいませ……」
「——チノ?」
「はっ!つい喫茶店のつもりで——」
「中学生が職業病!?」
何やら、チノの身長が高い。と思ったら、チノはキッチンの床に台を置いて、その上に乗っていた。
「——ぷっ」
その光景を見て悠が吹き出すと、チノは少し顔を赤くして
「な、なんですか?」
「いや、キッチンに届かないからって台の上に乗ってるのが面白くて」
「べ、別に届かないわけではありません!」
チノが台から降りる。確かに届かないわけではないが、リゼの家のキッチンはラビットハウスのキッチンより高い。
チノの身長ではギリギリ鍋を上から見られるかどうか。
「これは鍋を上からかき混ぜるために使ってるんです」
「はいはい、わかったわかった——」
必死に弁解するチノをなだめて、悠はココアの元へ。
「ココアはパンを焼いてるのか?」
「そうなの〜。私も野菜切るの手伝うって言ったんだけど——」
「断られたのか……」
実際、ココアはパンしかまともに作れない。チノの判断は正しいと言える。
そして、夕食。今夜のメニューはビーフシチューだ。
チノと悠の関係を
-
進展させる
-
現状維持
-
ココアに浮気ルート
-
リゼに浮気ルート