ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第百二十八話 夢の中の記憶

「よし!シストの地図を元に、宝を探すぞー!」

 

——木組みと石畳の街。石畳に紫色の髪と瞳をした少女が宣言する。

 

「甘兎庵の割引券もバッチリよー!」

 

——今度は黒色の髪に緑色の瞳をした少女が続けてそういう。

 

「怖いよ〜!宝なんていいからお家に帰ろうよ〜!」

 

「大丈夫よ、きっとその『肩たたき券』、誰かの役に立つわ!」

 

黄色の髪と透き通った青色の瞳をした少女が、これから始まるであろう大冒険に震える。

 

 

「よし!出発だ!」

 

 

3人の少女は「裏道」と壁に開いた小さな穴を通って、広場に入る。

神聖な雰囲気が漂う広場だ。奥の壁にくぼみが開いており、その中に宝箱がある。

 

「わーい!宝箱だー!」

 

少女たちは宝箱を開けて、持ってきた宝物——勲章と甘兎庵の割引券、そして肩たたき券を入れて、交換する。

 

 

『——悠!』

 

「さあ、あとは帰るだけよ、……ちゃん!」

 

『悠!!』

 

 

 

 

リゼに揺さぶられ、悠がばたりと起き上がる。

 

「うわっ!なんだ、リゼか」

 

「私だけ置いて日向ぼっこしないでくれよ……」

 

「あれ——」

 

辺りを見渡すと、あの広場ではなくいつものラビットハウス。

ココアとチノが居眠りしている。どうやらそれにつられて悠も居眠りしてしまったようだ。

 

 

「————」

 

ぼーっとリゼの顔を見る悠に、リゼは少し顔を赤くして悠にきく。

 

「な、なんだ?顔に何かついてるなら言えよ!」

 

「————」

 

「——悠?」

 

「——あ、ぼーっとしてた。なんでもないぞ」

 

「どうした、体調悪いのか?それとも寝起きだからか?」

 

リゼが心配して顔を覗かせる。

 

 

「いや、大丈夫だ。ただ、ちょっと変な夢を見て——」

 

「変な夢?」

 

悠は先ほど見た夢の内容を話す。

 

 

「シストって、なんだ?」

 

「お前、なんでこの街で親しまれてるゲームを知ってるんだ?」

 

「夢の中で、小さい女の子が言ってたんだ。その女の子がリゼにそっくりで——」

 

「私がシストで遊んでる夢を?」

 

 

詳しいことはわからないが、もしかしたら幼い頃のリゼなのかもしれない。

そう言えば、隣にいた2人の女の子——千夜とシャロに似ている。

 

 

「シストって、そんなに面白いのか?」

 

「ああ、昔はよくやっていたさ。宝物に勲章を——」

 

「やっぱり、あれはお前か!?」

 

「夢の中の私も勲章を宝物に!?」

 

話を聞く限りだと、「シスト」というゲームはこの街のどこかに隠されている地図を元に宝探しをするというゲームらしい。

自分の宝物と、宝箱にある宝物を交換する。

リゼは「自分の宝物」として勲章を持っていた。

 

 

「小さい時のリゼかぁ——」

 

「やめろ!重ねるなぁ!」

 

リゼの顔を眺めながら、先ほど夢の中に登場した幼い頃のリゼを比べる悠に、リゼが顔を隠して叫ぶ。

 

その騒ぎを聞いてココアとチノも起きる。

 

 

「あれ、私寝てました——?」

 

「やれやれ。まあ、暇だししょうがないよな」

 

目をこするチノに、リゼが呆れたように言う。

 

「俺も、シストやってみたい——」

 

「シストですか?」

 

「今度みんなで行くか」

 

「チノちゃーん、なんで私と朝まで踊ってくれないのー?」

 

「ココアさん、どんな夢を見てたんですか!」

 

寝ぼけた様子でチノにそう言うココアに、チノがツッコミを入れる。

 

 

 

翌日が休日なので、ラビットハウス1行でシストで遊ぶことに。

 

「そう言えば、この前お店に飾ってあった額縁からシストの地図が出ていたんです」

 

チノがそう言って、黄ばんだ古い紙切れを出す。

 

「よし、今日はこれを攻略するぞ!」

 

「「お、おー……」」

 

盛り上がるリゼに、チノと悠がついていけない。

 

「あれ?そう言えばココアと里恵はどうした」

 

「まだ寝てます」

 

「やれやれ……」

 

 

こうして、宝探しが始まった。

チノと悠の関係を

  • 進展させる
  • 現状維持
  • ココアに浮気ルート
  • リゼに浮気ルート
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