「結局、私たち2人だけになっちゃったわね」
「そうですね。悠さんとリゼさんが待ってますから、早く宝物を交換しましょう」
壁の穴をくぐり抜けることができたチノとシャロは、宝箱を探して広場を歩く。
「神聖な場所ですね」
「ここでお昼寝とかしたくなっちゃう……。それになんだか懐かしい感じがするわ」
広場の奥にたどり着くと、壁のくぼみに宝箱が設置してある。チノとシャロは宝箱を開ける。
「甘兎庵の割引券!」
「肩たたき券まであるわ——って、あれ、これって……」
「——チノ、宝物はあったか?」
「悠さん!?」
突然背後から現れる悠にチノが驚く。
「な、なんでここに——」
「壁を乗り越えてきた」
「先輩は!?」
「置いてきた」
淡々と答える悠にチノとシャロの口が塞がらない。
「おっ、あったあった。この肩たたき券!シャロ、これ今使える?」
「どうして私が作ったやつだってわかるのー!!?」
「タイムトラベラーですか」
あたかもここに入っているのを知っていたかのように、昔シャロが入れた肩たたき券を取り出して使おうとする悠に、シャロが驚きを隠せない。
「実は——」
そんな2人に悠がこの間見た夢の話をする。
「な、なんて正確な夢なの……」
「おいシャロ〜これ、『大事に使ってください』が『だいじにつかってくだ
悠が半笑いで肩たたき券に書いてある字をシャロに見せる。
「う、うるさいわね!昔作ったものなんだから、それくらいの間違いあって当然よ!」
「シャロさん……かわいいです」
「チノちゃん……恥ずかしいこと言わないでよ……」
悠とチノの言葉にシャロが顔を赤くする。
「おーい、リゼ!大丈夫かー!」
「くっ……後少しのところで——」
「隊長ー!もしかして壁越えできないんですかー?」
「覚えてろ!次来るときまでには——!!」
壁の向こう側から悠がリゼを煽る。
「悠さん、この壁を乗り越えられたんですか」
「そこの木を使ってなんとかな。だけど肩にダメージが——」
「し、仕方ないわね。少しだけやってあげるわよ!」
「悠——本当にお前、何者なんだ」
「振り回され隊の隊員?——普段はラビットハウスの店員?」
「うそだ、絶対に軍の関係者か、あるいは——」
「軍の関係者はお前だろ」
帰りも壁を上から乗り越えてくる悠に、リゼが信じられないという目を向ける。
「はぁ、私だけクリアできず、か……」
「せ、先輩!落ち込まないでください!次はきっと大丈夫です!」
落ち込むリゼと、それを慰めるシャロについていくチノと悠。
「チノ、何と交換したんだ?」
「甘兎庵の割引券です。今度使います。——悠さんは?」
「俺は、リゼの勲章だ」
「なぜ私のだと決めつけ——あっ、それは——」
「また正解〜!」
これも、夢で出てきたリゼが持っていた勲章だ。
おそらく、あの場所は昔、リゼたちが宝物を入れた場所なのだろう。
数十年後に、そのままの状態で巡り会えるとは——なんとも言えない感情が込み上げてくる。
「この甘兎庵の割引券は千夜か」
「そうね。千夜はよくシストの宝物に割引券を使ってたわ」
「千夜さんらしいです」
そんな会話をしながら、ラビットハウスに帰還する振り回され隊。
途中で、ココアに遭遇。
「みんなぁ〜!!なんで私を置いていくのー!!」
「お前が爆睡してたからだよ」
「起こしても起きなかったじゃないですか」
「——あれ?もしかして2人とも起こしに来てくれてたの?」
「本当にしょうがないココアだな」
「本当にしょうがないココアさんです」
目を点にするココアに悠とチノが見事にハモる。
チノと悠の関係を
-
進展させる
-
現状維持
-
ココアに浮気ルート
-
リゼに浮気ルート