「リゼちゃん?」
「なんだ?——ひゃうっ!!」
ココアがリゼを振り向かせて耳に息を吹きかける。
「な、何するんだいきなり!」
「驚いた?」
「驚くに決まってるだろ——私も仕返しだ!」
リゼもココアの耳に息を吹きかけると、ココアは変な声を出し始める。
「なんだ、この状況は」
「さあ……」
ココアとリゼが耳に息を吹きかけあっている状況に、チノと悠が困惑する。
1、2分だろうか。リゼが仕返しでココアの耳に息を吹きかけると、ココアは少しだけ顔を赤くしてリゼに「もっとやって〜!」とねだる。
「あうぅ……」
「ココア?どうしたんださっきから。妙に積極的——」
「へへっ……これ、もふもふと同じくらいハマりそう……」
にやけた顔で赤面するココアに、リゼも顔を赤くして
「と、とにかく!これはもうおしまいだ!」
「え〜なんで〜?」
「「————」」
チノと悠は終始無言。——どう反応すればいいのかずっと考えている。
「結構いい感覚だよ、リゼちゃんも何回かやれば良さがわかるよー」
「な、私は別にいい!!——!?」
なんだかんだ言っているが、リゼもまんざらでもない様子だ。
「この状況、どう見ます?」
「そうだな……2人の変なスイッチが入ったのは間違いないな」
冷静な2人に、ココアが息を吹きかけると、チノも悠も「ひゃうっ!」と体を震わす。
「な、何するんですか」
「そうだ!おとなしくリゼとイチャイチャしてろ!」
「2人も一緒にやろうよ〜これすごくいいよ〜」
「危ない薬でも売ってるのか!?」
まるで危ないお薬を売っているようなココアの口調に悠がツッコミを入れる。
「ココア……俺も仕返し〜!」
「ひゃっ!?」
悠も参戦するが、チノは耳を押さえたまま固まる。
「おじいちゃん——い、今のはいったい……」
「知らない方がよいぞ……早くあの小娘を止めなさい」
ティッピーはチノに忠告する。
「な、なんか変な気分になってくる……」
「ああ、そうだな。『リゼの弱点は耳』メモしておくか」
「や、やめろー!」
耳を押さえたまま、わずかに体をピクピクと震わせるリゼに悠がいう。
「チノちゃんも腹話術の練習してないで、一緒にやろー?」
「わ、私はいいです!」
「——ふっ!」
「ひゃっ!!?」
後ろから悠がチノの耳に息を吹きかけると、チノの体が震える。
「悠さんまで——やめてください」
「私もチノちゃんの耳に息を吹きかける〜!」
ココアも悠に便乗してチノの耳に息を吹きかける。
「ああぅ……」
チノも顔を赤くする。そしてリゼも便乗するが、
「な、なんか、犯罪な気がしてきた……」
「チノちゃん、かわいいっ!」
「し、しばらくこの遊び流行りそうだな……」
耳に息を吹きかけてチノの反応を見て遊ぶリゼとココアに、悠が呟く。
「な、なんか変な感じがします……」
「でしょー!?」
「なんでだろうな……」
なぜ耳に息をかけるとこうなるのか、人間は謎が深い。
「——ティッピー?」
「おじいちゃん、何か知ってるんですか?」
「————」
ティッピーは黙る。
「——あれ、いつの間にか寝てた……」
悠が起きると、肩にチノの頭が見える。
「——おい、チノ?」
「んっ……寝てしまいました……」
窓の外を見ると、もう夜になっていた。
結局、このままお泊まり会に。
「リゼちゃん、またカレー作ってー!」
「仕方ないな〜……」
「わーい!」
「リゼ、だんだんココアに甘くなってきてる……」
「ラビットハウス、これからどうなるんでしょうか」
上目遣いで頼んでくるココアに、にやけながらカレーの支度をするリゼ。
ラビットハウスの今後が心配だ。——いつもなら、はしゃぐココアにブレーキをかけているリゼだが、どうやらブレーキは壊れたようだ。
「しまった、チョコがない!」
「くそっ……なぜだ……」
「あれ!?悠くんがすごい悔しそう!!」
「うちには、そんな高いもの置いてないので——普通のやつならありますが」
「ダメだ、あのチョコレートじゃないと……」
チノから渡された板チョコだが、これでは酔わせることはできない。
リゼは悠の思惑に気がついたのか、
「悠……さては別の目的があるな?」
と追求するが、悠は知らんぷりする。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート