翌日の夕方。そろそろチノたちが帰ってくる時間だ。
「悠くーん!」
「なんだ?」
ココアが悠の部屋に入る。手にはコーヒーカップ。
「コーヒー淹れたよ〜」
「——ココアにしては気が利くな」
悠がそうつぶやくと、ココアは嬉しそうに「えへへ」と頰を赤くする。——別に褒めてないのだが。
「チノちゃんたち、もうすぐ帰ってくるかな〜?」
「ああ——長い2日間だった」
「——えいっ!」
ココアが悠の耳に息を吹きかけてくる。
「この遊び——危険すぎるとリゼに止められたが、ココアはすっかりハマってるな」
悠が耳を押さえながら言うと、ココアは「もふもふと同じくらいのいい感覚だよ〜」とにこやかに話す。
「仕返しだ!それっ!」
「ひゃぅっ!——何をー!お姉ちゃんだって負けないよー!」
ドタバタとベッドの上で息を吹きかけ合う2人に、ティッピーが「やれやれ」とため息を吐く。
「ついでに悠くんもふもふ〜」
「もふもふはやめろー!!」
「え〜なんでよ〜!お姉ちゃんに遠慮しなくていいんだよ?」
徐々にエスカレートしていくが、人の気配を感じて攻撃が止む。
ココアと悠が部屋の扉に視線を向けると、帰宅してきたチノと里恵の姿が見える。
「あっ!チノちゃんも里恵ちゃんもおかえり〜!今なら悠くんもふもふし放題だよー!」
「勝手にし放題始めるな。——どうしたんだ、2人とも?」
硬直するチノと里恵に悠が困惑する。ココアはもはや困惑すらせず、悠とティッピーをもふもふし続ける。
「あ、あの——悠さんは恥ずかしくないんですか?」
「——何が?」
「これだからお兄ちゃんは……」
「はぁ?」
さらに困惑する悠。しばらく考えて辺りを見渡すと、ベッドの上にココアがティッピーや悠と寝っころがってもふもふしている。
「——あっ」
そして、ココアが自分の上に覆い被さってもふもふしてくる光景に気がつく。
「離れろ!」
「あれ!?急に反抗期!?」
ココアを突き飛ばして起き上がると、一つ咳払いして
「お、おかえり2人とも——」
「私たちは気にしないので、そのまま続けてもらって大丈夫です」
「チノちゃん、この状況、少しは気にするべきじゃ——」
気を使って扉を閉めようとするチノに里恵がつっこむ。
「いいんです。あの2人には何を言っても無駄なので」
「——それもそうか」
「「あれ?なんかバカにされてる!?」」
チノと里恵のセリフにココアと悠がハモる。
「チノちゃんももふもふして欲しかった?」
ココアがそう言ってチノに抱きつくが、チノはそれを押しのけようとする。
「そういう意味じゃ……ひやっ!」
チノが言いかけたが、ココアがチノの耳に息を吹きかける。
「な、何するんですか!」
「もふもふじゃなくてこっちだった?」
「どっちも違います!」
「え〜ビクッと反応するチノちゃん、可愛いよ〜!ね、悠くん?」
「へっ!?——あ、ああ、そうだな……?」
垣間見えるココアのドSっぷりに悠が驚いていると、ココアが突然話題をこちらに振ってきて慌てて適当な返事をしてしまった。
「悠さんまで調子に乗らないでください。ほら、夕飯の支度しますよ」
「やれやれ、やっとココアの黒焦げオムライスから解放されるのか……」
「何があったんですか!?」
悠が遠い目でそう言うと、チノがツッコミを入れる。
さらにその翌日、ラビットハウスでバイトをしていると、ふと気になったのでチノに聞く。
「——なあチノ、耳に息を吹きかけると、どうしてビクッとなるか知ってるか?」
「——知りません。どうしてですか?」
「——内緒だ」
「なんですか、気になるじゃないですか」
「そんなに気になるのか?なら教えるぜ。実は——」
「悠!——チノの心を汚すなよ」
「へいへい……」
あの現象について教えようとしたが、案の定リゼに止められた。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート