どうやら、この木組みの家と石畳の街にも本格的な「カラオケ」がやってきたらしい。
「——カラオケってなんです?」
チノの質問に悠が「カラオケ」について説明すると、チノは「そんなものがあるんですか」と驚く。
——本当にこの街、現代だよな?
「私は昔に——うわああああっ!!」
突然頭を抱えて地面に転がるリゼに悠が「どうした!?」となだめる。
「む、昔のことを、思い出した……。あの頃はやんちゃだった……」
それだけ言ってリゼは気を失った。——何があったんだ。
「私、やってみたーい!」
「じゃあ、今度の休みみんなで行くか。千夜とシャロも誘って」
行ってみたいとはしゃぐココアに悠がそういうと、ココアは早速千夜とシャロにメールする。
そして、当日を迎えた。
朝、ラビットハウスに集合した一同は期待と不安で胸を膨らませている。
「演歌しか歌えないんだけど——大丈夫かしら」
「この前覚えた怪盗ラパンのテーマソングしか——」
「私、上手く歌える自信ないです……」
千夜、シャロ、チノは不安そうだ。
その一方、ココアは先ほどから「早く行こー!」と乗り気。
「——リゼ、大丈夫か?」
「大丈夫だ。もう同じ過ちは犯さないさ」
「——本当に何があったんだよ」
覚悟を決めた表情をするリゼに悠が困惑する。
カラオケ店に到着。
「いえ〜い!みんな乗ってるー!?」
「アイドルの登場だよ〜!」
シャロのテンションがおかしい。さてはココア、シャロにカフェインを盛ったな。
「へーい!みんなー!今日は私と遊んでくれてありがとー!!」
シャロはそう言うと、歌を歌い始める。——かなり上手だ。
だが、歌が終わると——。
「はぁ……はぁ……。私引退します!!探さないでくださあああい!!」
「カフェインが切れた!」
シャロはカフェインが切れて正気に戻ったのか、恥ずかしさのあまり部屋から飛び出す。
シャロが退場した後、今度はココアと千夜が出てくる。
「よーし!私たちも歌うよー!!」
「合点承知よ!」
カフェインを摂取してハイテンションになったシャロを除いて、何気に一番盛り上がっている2人だ。
「——チノは歌わないのか?」
「私はいいです」
「なんでよー!チノちゃんも歌おうよー!」
遠慮するチノをココアが引っ張る。
そしてココアと歌い始める。
「「コーヒー淹れないとーうさぎに化けて出るよ、化けうさぎ〜」」
「誰が化けうさぎじゃ!!」
思わず歌詞にツッコミを入れるティッピー。——実際化けうさぎだろう。とツッコミたくなるが、グッと堪える。ココアは
「腹話術を間に挟んでくるなんて、ノリノリだね〜!負けてられないよー!」
とさらに盛り上がる。
「リゼ、昔カラオケにきたことあるんだよな?」
「あ、ああ——」
(半ば強引に)チノと踊りながらはしゃぐココアたちを置いて、悠はリゼに元へ向かう。
「誰と行ったんだ?——あのおっかない父親とか?」
「うっ……こういう時だけ鋭いんだな……」
リゼはジュースを一気飲みしてから長く息を吐くと、悠に過去のことを打ち明ける。
「——あの頃の私はやんちゃだった。恋愛ソングを歌うなんて!!!」
「別に普通のことじゃね!?」
どんな深刻なトラウマかと思いきや、案外普通のことだったので落胆する。
「お、おかしいだろ——私が恋愛ソングなんて——」
「そうか?さっきも言ったけど、別に普通だろ」
「私はそういう柄じゃないからな〜。ココアやシャロみたいだったら似合うかもしれないけど——」
「似合ってるかどうかは歌ってみないと審査できないよな?」
悠はニヤリと笑って、持っていたタブレットをリゼに見せる。
「勝手にセットするなああ!!!」
リゼの叫びはココアたちの歌声に消されて誰にも届かない。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート