基本的に、ココアやチノが学校に行っている間バイトをすることが多い悠は、午後が休みになっていることが多い。
今日も例外ではなく、午後は暇な悠はフルールに遊びに来ていた。
「あら悠。いらっしゃい。1人でここに来るなんて珍しいわね」
「暇なんだよ。オススメのハーブティーとロールケーキを頼む」
悠が席について注文をすませると、シャロはわかったと店の奥へ向かう。
「——ここは相変わらず繁盛してるな。甘兎庵もまあまあ繁盛してるし、ラビットハウスだけ取り残された気分だ」
悠のつぶやきは誰にも届かない。
しばらくして、シャロがお盆を持ってこちらにやってきた。
「はい、どうぞ」
「ありがと」
「じゃあ、私はこれでバイト終わりだから」
「なんだ、そうだったのか?だったらちょっと付き合ってくれよ」
「仕方ないわね」
シャロはもう一度店の奥へ戻ると、今度はいつものいかがわしい制服ではなく、学校の制服に着替えてから出てきた。
「シャロは、最近どうなんだ?」
「何が?」
「リゼとの関係だよ」
「い、いきなりなんでリゼ先輩の話になるのよ!」
シャロは動揺しながらも、「そうね——」としばらく考えて言う。
「学校ではあまり話してないわ。学年も違うし」
「そうか。つまんねぇな」
「つまんないって、あんたねぇ……」
呆れる悠に、シャロは「あんたの方こそどうなのよ!」と反論する。
「どうって言われてもねぇ——わざわざ発表するようなことはないぞ」
「ふっ、つまんないわね」
「さっきの仕返しか!?」
シャロと悠が笑う。そしてそのまま会話は学校の話になり——。
「——今の学校、後悔してるのか?」
「——せめてリゼ先輩と同じ学年だったら……」
「確か、特待生で学費免除って言ってたな。——あの学校に進学した理由はそれか?」
「そうよ。初めは千夜たちと同じ学校に行くつもりだったんだけど……やっぱり学費免除は大きくて」
「周りはお嬢様だらけで気を使ったりすることも多いだろ?よくそんな環境でやってられるな」
「今はもう慣れたわよ。——でも、たまに『千夜たちと同じ学校だったら、どんな生活してたんだろう』って考えちゃうことはあるわね」
「シャロ——」
切ないシャロの一言に、悠が思わず黙り込んでしまう。
「私のことより、あんたはチノちゃんの進路を気にした方がいいわよ」
暗くなってしまった空気を明るくしようとシャロが話題を変える。
「なに!?——なんでチノの進路先?」
悠が驚いて聞き返すと、シャロは
「『高1クライシス』って知ってる?中学生から高校生になる時、精神的に病みやすいの」
「シャロはやけコーヒー巡りでもして乗り越えたのか?」
「なんでわかったの!?」
悠の発言に今度はシャロが驚く。——大正解だったようだ。
「——チマメ隊が解散してチノが孤立したら——想像するだけで病みそうだ」
「なんであんたが病むのよ!」
「いや、ココアと千夜もいるし、ワンチャンなんとかなる」
「保護者か!」
高校でのチノを心配する悠にシャロのツッコミは絶えない。
「はぁ……リゼは軍学校——じゃなくて大学に進学するし、色々変わっちゃうな」
「そうね——はぁ、学校でリゼ先輩と会えないなんて……」
「大丈夫だ。学校以外でもこうして会えるだろ」
「悠——たまにはいいこと言うじゃない——」
「ん?褒められてる?」
シャロと別れた後、ラビットハウスに戻る。
「あっ、お帰りなさい……」
「ただいま。ココアはまた日向ぼっこか」
「困ったものです」
チノはやれやれと心地よさそうに眠るココアに呆れた。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート