暑い——。
当然といえば当然だが、倉庫には冷房がない。
秋に差し掛かっているとはいえ、まだ昼間は気温が高い。
倉庫はサウナのような状態になっていた。
「えーと、昨日入ったのがこれで——」
暑さに耐えつつ在庫を確認する。倉庫の扉を開いて、店の涼しい空気を取り入れていると、チノが顔を覗かせた。
「——あの、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ。心配するな」
「——かなり暑いですね」
「扉をあけていれば涼しい風が入ってくるぞ」
「——あ、ちょっと待っててください」
チノはそう言って顔を引っ込めた。
チノと入れ替わりでココアが顔を覗かせる。
「悠くん、元気かな〜?お姉ちゃんが遊びに来たよ〜」
「お前はホールで働け」
「あれ!?歓迎されてない!?」
冷たい悠の態度にココアが落胆するが、それでもめげずに絡んでくる。
「そんなツンツンしないでよー。一緒に遊ぼー」
「さっきポッキーゲームして遊んだだろ」
「えー……お客さん少なくて暇だよー……」
「——じゃあ少し手伝ってもらおうかな」
悠がそういうと、ココアは「お姉ちゃんに任せなさーい」と袖をまくった。
「あっ、見てみてー!」
早速、ココアはダンボールに入っている雑貨に目を向ける。
「バレーボールだよー。懐かしいね〜」
前に河原でバレーボールした記憶が蘇る。
「——ココアさん、何してるんですか」
扉の方からチノの声がした。手にはアイスココアを乗せたお盆を持っている。
「チノちゃん!見てみて、バレーボール見つけた!」
「仕事してください」
チノの無慈悲な指示にココアが「チノちゃんも冷たい!」と目を><にさせてツッコミを入れる。
チノはココアをホールに追い返し、悠にアイスココアを渡そうと倉庫に入る。
「暑いので、よかったらどうぞ」
「ああ、ありがとう」
チノが、ココアが置き去りにしたバレーボールやダンボールに足を引っ掛けて転びそうになると、悠がそれを支える。
「「あっ……」」
チノが持っていたアイスココアが悠にかかる。
「す、すみません……」
「ココアめ……」
チノは慌ててハンカチを取り出して悠にかかったアイスココアを拭く。
悠はそれを払いのけると、チノに言う。
「着替えればいい話だろ。それに少しくらい濡れてても、部屋暑いし大丈夫だ——」
「ですが……」
「いいって!チノのハンカチまで汚れるぞ!」
「暑いとはいえ、濡れたままではダメですよ。着替えてください」
チノが迫ってくると、今度は悠がバレーボールに足を取られて壁に倒れる。
「ちょ、近いって!」
「はっ!し、失礼しました——」
迫ってくるチノに悠がそういうと、チノは後ろに下がる。
——またバレーボールに足を取られてこちらに倒れてくる。
「——大丈夫か?」
「あ、ありがとうございます——もう、しょうがないココアさんですね」
悠にのしかかるように倒れたチノは、そのまま悠の上着に手をかける。
「この上着はクリーニングに出しましょうか」
「顔が近い!死ぬー!!」
「暴れないでください。さっきもポッキーゲームで——な、なんでもありません!」
騒ぎを聞きつけて今度はリゼがやってくる。——嫌な予感。
倉庫でドタバタと何やら騒がしい。
「ちょっと、みてくる」
「行ってらっしゃーい!」
リゼはココアにそう告げて、倉庫の中へ足を踏み入れると、チノが悠に這い寄り、上着に手をかけている。そして悠の口に手を当てている。
「静かにしてください——あっ」
チノがリゼの視線に気がつくと、慌てて弁明する。
「ち、ちが——これはその——」
「き、気にするな。できれば仕事中じゃない時に
リゼがそっと扉を閉めると、すぐにチノがまた扉を開ける。
「違います!悠さんの上着を汚してしまったので——」
「な、なんだ。私はてっきり——」
顔を赤らめるリゼに、上着を脱ぎつつ悠が煽る。
「何を想像してたんだ、変態め」
「うるさーい!!っていうか私は変態じゃないぞ!!」
リゼの怒鳴り声が倉庫に響いた。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート