「じゃあねチノちゃん——私、チノちゃんとの思い出、絶対に忘れない」
「ココアさん——」
「ごめんね、チノちゃん。私——」
「いいんです。気にしないでください」
「チノちゃん——」
「ココアさん——」
「なんなんだ、この茶番」
ココアがチノと手を繋いで別れを告げる。
そう、あれは昨日のことだった。
ホールではチノがコーヒーを淹れ、ココアが接客。
倉庫ではリゼと悠が在庫の確認や整理を行っている。いつもの光景だ。
「はぁ……」
リゼのため息が倉庫に響く。
「どうした」
悠が事情を尋ねると、リゼは寂しそうな、細々とした声で言う。
「悠もココアも、いいよな……」
「はぁ?どうしたんだよ、いきなり——」
「兄弟がいるっていいなと思ってさ——」
「そういえばリゼは一人っ子か」
「ああ、だからその——寂しいなって」
「お前も寂しいって感情あったのか!?」
悠が驚くと、リゼは頬を赤くして
「お、お前は私をなんだと思ってるんだ!」
とつっこむ。
「一人っ子って、どんな感じなんだろう」
悠がリゼを見てそう言うと、リゼは
「兄弟がいるって、どんな感じなんだろう」
と返す。
「あ、そうだ!」
「ん?」
悠が何かを思いついたように椅子の代わりに使っている木箱から立ち上がると、ココアの方に向かう。
「ココア!リゼと『姉妹ごっこ』するんだ!」
「へぇっ!?」
ココアが驚きの声を上げる。
「ど、どうしたの?」
「リゼが『今日はココアと一晩過ごしたいな……』って悩んでるんだ」
「そ、それって——」
「人の悩みを捏造するなぁ!」
倉庫の方からリゼの怒鳴り声が聞こえる。
「そっか〜リゼちゃん、一人っ子だもんね!」
「ああ——」
リゼがココアに事情を説明すると、以前の「カップルごっこ」のように、今度は「姉妹ごっこ」をやることになった。
「カップルになったり、姉妹になったり、忙しいですね」
チノがごもっともなツッコミを入れる。
姉妹ごっこ——ペアは一人っ子のリゼと、兄妹がいるココア、そして兄がいる里恵。そして一人っ子のチノと妹がいる悠になった。
「私、ココア、里恵のチームとチノ、悠のチームか」
「そう!私がお姉ちゃんで、リゼちゃんと里恵ちゃんが妹だよ!」
「まて、私ココアより年上だぞ!?」
「年齢的には、リゼがお姉ちゃんで、ココアと里恵が妹だろ……」
悠の発言にココア以外が頷く。
こうして、3日間に及ぶ「姉妹ごっこ」が始まり、今日からココアと里恵はリゼの家に泊まることになった。
「チノちゃん——私やっぱり——」
「ココアさん……」
「いいから早く行け。遅れるぞ」
しみじみと感傷に浸るココアを追い出す。
「お兄ちゃん——また3日後」
「里恵〜!!元気でな〜!寂しくなったらいつでも電話してくれよ!」
「こっちも重症です」
チノがやれやれと呆れる。
「さて、私たちは朝ごはんでも作りましょうか」
「そうだな」
ココアと里恵の出発を見送り、チノと悠はダイニングで向かった。
〜姉妹ごっこ、初日の朝(リゼ宅)〜
「リゼちゃーん!来たよー!」
「ありがとう、私のために——」
「いいのいいの、私もリゼちゃんや里恵ちゃんともっと遊びたいし」
「そうそう!」
「2人とも——。よーし!まずは射撃場で射撃の訓練だ!」
「いえっさー!!」
「——あれ?姉妹ごっこって聞いてたんだけど……サバイバル合宿だったっけ……」
里恵の困惑した声は、ココアとリゼには届かない。
ここから、「姉妹ごっこ」編が始まります!
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート