ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第百六十三話 ティッピーの占い

「危ない危ない。里恵に命を狩られるところだった——」

 

無事にココアの部屋まで逃げることに成功した悠は、部屋の外に里恵がいないことを確認すると、ほっと一息つく。

 

 

「それにしても、どうしてチノちゃん怒ってるんだろう?」

 

「さあな——。人間眠くなるとイライラするっていうし、それじゃないか?」

 

ココアがしばらく「うーん」と考える。

 

「きっとチノちゃんは、悠くんがいつまでも告白してくれないから怒ってるんだよー!」

 

「なんだと!?」

 

——悠の案もココアの案も違うのだが、悠は真面目にココアの発言を受け止める。

 

 

「なんと——!こうなったら明日にでも実行しなくては!」

 

「そうだよ!急がないと拗れたままになっちゃうかも!」

 

「ああ、だが少しだけ待ってくれ。ティッピーに明日の運勢を占ってもらってからだ」

 

「そうだね、うん、それがいいよ!ティッピーの占いはよく当たるし!」

 

 

悠は大慌てでバーにいるであろうティッピーを迎えにいく。

 

「タカヒロさん!少しだけティッピー借りますね!」

 

「え?ああ、構わないよ」

 

 

そしてティッピーを悠の部屋に連れ込む。

 

「どうしたんじゃ?」

 

「コーヒー占いだ!明日の運勢を占ってくれ!」

 

「いきなりじゃな——」

 

ティッピーは困惑しながらも、占いを始める。

 

「ふむ——悠の明日の運勢は——なんじゃこれは」

 

「どうした!?まさか最悪とか!?」

 

眉を顰めるティッピーに悠が震える。

 

「その逆じゃ!明日は恋愛運と対人運が最高潮の日になるだろう……」

 

「きたあああ!!!」

 

悠はティッピーをおいてココアの元へ向かう。

 

「なんじゃ、どうしたんじゃ!?」

 

ティッピーの困惑した声は誰にも届かない。

 

 

 

「どうしたの、悠くん!」

 

「ティッピーに占ってもらったんだけど、明日は恋愛運と対人運が最高だって!」

 

「そうなの!?すごーい!!じゃあ明日で決まりだね!」

 

「ああ!これはきっといける!」

 

 

悠はその勢いでチノの部屋に向かう。

 

「チノー!俺、明日お前に告白するからー!!」

 

「悠くん!それ言っちゃダメー!!」

 

「えっ!?こ、告白って——」

 

「お兄ちゃん——なんか今日テンションがおかしいよ?」

 

 

困惑するチノと冷めた里恵の声を聞いて、盛大にやらかしたことに気がつく。

 

 

「だって——あまりに嬉しくてつい——」

 

「サプライズの意味なくなっちゃうよー。チノちゃんも困ってたし」

 

「ああ……最悪だ……全てが終わった……」

 

「もー、しょうがないな〜。お姉ちゃんがなんとかしてあげるから落ち込まないで」

 

「不安でしかない……」

 

やたら頼もしいココアの発言が逆に不安になってくる。

 

「とにかく、今日はもう遅いから寝よう!」

 

「何を企んでるんだ……」

 

ココアの言う通りに、悠は自室に戻ってベッドに入る。

 

 

 

「あーもう最悪だ。時間を戻す魔法をかけてくれ……」

 

あのとき出会った魔法使いにそう呟いて、瞼を閉じた。

チノと悠の関係を

  • 進展させる
  • 現状維持
  • ココアに浮気ルート
  • リゼに浮気ルート
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