そして、音楽会に向けた特訓が始まった——。
「よし、まずはランニングからだ!」
リゼが笛を吹きながらチノと悠を誘導する。
「もっと足を上げて、手を振って!」
「——これ、歌と関係あるのか……?」
悠は一時期、リゼと千夜と3人でマラソンをやったことがあり、それなりに体力はついているが、チノはすでにヘトヘトだ。
リゼはそれに構わず次の訓練を指示する。
「ランニングが終わったらうさぎ跳びだ!」
「お、おい、あまり無理させるなよ」
「上官の命令は絶対だ!あまり時間がない。短期間で体力をつけないとやられるぞ!」
「今日に関しては俺も上官だ!」
「あ、あの喧嘩は……」
訓練内容でぶつかるリゼと悠にチノが困惑する。
その後もリゼの特訓は続き——。
「1日ごとに倍にする!」
チノに大量のタイヤを引っ張らせるリゼ。
「いいぞ!本物の鶴のようだ!」
川の上にある小さな切り株に片足立ちさせるリゼ。
「なんか意味あるんでしょうか……これ……」
「同意見だ……」
軍隊でやらされるような訓練に、チノと悠が困惑する。
そして日が暮れ始めた頃——ようやく発声練習に入る。
「やっとそれっぽくなってきたな」
「大切なのは腹式呼吸だ!腹から声を出せ!」
「いいぞ、昔より声が出せるようになってる!」
「昔もこれやってたのか!?」
リゼの褒め言葉に悠が驚く。
「もう今日はそのぐらいでいいだろ。ほら、水でも飲め」
「ああ、そうだな。まだ初日だし今日はここまでにしよう」
悠の提案にリゼが同意する。
悠はチノに水の入ったペットボトルを渡す。
「よーし!私は後片付けをしてくるから、それまで休憩!」
「は、はい……ありがとうございました……」
そういってリゼは河原に戻った。
「チノは偉いな。リゼが無茶な訓練課してくるのに、真面目にやって」
「そ、そんなことないです」
「にしても本当に驚いたな〜」
「私も選ばれるとは思ってませんでした」
「そうじゃなくて——」
チノが「えっ?」とこちらに振り向く。
「チノがソロパートを決心したことだよ」
「そ、それは……す、少しでもお店の宣伝になればいいと思っただけで——」
悠の言葉を聞いて、今度は反対方向に向きなおすチノに、悠はジト目で問い詰める。
「本当か〜?本当にそれだけか?」
「す、全てはお店のためです。それだけです」
「なんでそっぽ向くんだよ〜もふもふ」
「み、道端でもふもふしないでください!」
「ん〜?理由教えてくれたらやめてあげるけど?」
「尋問しても無駄です!」
その後、リゼと合流してラビットハウスへ帰宅。
そして、ラビットハウスの外に置かれた『歌姫爆誕』と書かれた看板を見てチノとリゼが叫ぶ。
「「なんだこれー!?」」
「おっ、飾り付けバッチリだな」
悠がそういって店内に入ると、ココアたちが「おかえりー!」と迎える。
「飾り付けバッチリだよー!」
「い、今すぐ飾り付けやめてください!」
「え〜?タカヒロさんOKしてくれたよ〜?」
「お父さん!」
飾り付けを続けるココアを必死に止めるチノ。
そんな2人を置いて、マヤは悠に尋ねる。
「これどこに貼るのがいいかな?」
「そうだな〜それはドアのところかな?」
「了解〜!」
「だから貼らないでくださーい!!」
大声で叫ぶチノを見て、リゼが
「チノが声張れるようになったのって——ツッコミのおかげだろうな……」
とつぶやいた。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート