その翌日、悠はラビットハウスでのバイトが休みであるため、ココアたちに呼ばれて甘兎庵にやってきていた。
どうやら、学校での準備時間の他に、こうして甘兎庵の一角を借りて準備を行なっているらしい。
「かわいい〜!この子誰〜!?」
「まさかココアちゃんの彼氏?」
「————」
「違うよ〜!悠くんは私の弟だよー!」
——どっちも違うのだが、この際なんでもいいや。
とツッコミを入れる気力すら失せる。
早速、会議が始まった。
「おい、いいのか、シャロに聞いた話だとクラスメート以外には秘密なんだろ」
「へっ?」
「——えっ?」
ココアの間抜けな声に悠が困惑する。
「あれは違うのよ。シャロちゃんを驚かせたくて……」
「ちょっと落ち込んでたぞ」
千夜の言葉に悠が呆れる。
「千夜、この設計図の配置じゃ風水的に良くないわ」
「そうなの!?」
「修正は私たちでやっておくわ」
「いいわ、私が直しておくから」
クラスメートの提案を千夜が却下するが
「千夜はいろいろ抱え込みすぎ!」
「そうだよ千夜ちゃん。遠慮せず仕事を投げつけるのも社長だよ」
「みんな……!素晴らしい社員たちに恵まれて幸せ!」
「「いつ社員になった!?」」
いつの間にか社員になったクラスメートたちがツッコミを入れる。
どうやら、この様子だと大丈夫そうだ。
「なあ、ここにくるときにこんなチラシもらったんだが……」
悠が甘兎庵にくる途中で受け取ったチラシを千夜に見せると、クラスメートたちも寄ってくる。
「なになに?」
チラシには『葡萄館』というぶどうを扱っている人気店が文化祭で他クラスと提携するという情報が書かれている。
「そんな!あそこのぶどうジュース狙ってたのに!」
知らせを受けたクラスメートたちが悔しそうに嘆く。
「このままだとしょぼい店になっちゃう!」
「うーん……内装をゴージャスにして勝負するしかないわね」
クラスメートの発言に千夜がそう答える。
「ゴージャスさか……。お嬢様学校から備品借りられるなら有効活用したいところだな」
悠がそういうと、ココアは「それだ!」とのる。
「よし!クラス代表として委員長!行ってきてくれ!」
クラスメートの一人が学級委員をやっているという人に頼んでくるようにと指示するが、委員長は固まったまま動かない。
「——どうかした?」
悠が恐る恐る尋ねると、委員長は暗い口調でいう。
「——あそこ、第一志望だったんだよね……」
「ご、ごめん……」
「じゃあ私たちが!」
ココアと千夜が手を上げる。
「委員長の仇を取ってくるからー!!」
「うちの高校の実力見せてやれ!!」
「「おー!!!」」
やたらと盛り上がるクラスに、悠は
「備品借りに行くだけだろ……」
と呆れる。
数時間後、ココアたちが帰ってきた。
「いろんな部活の勝負に勝って集めてきたよ!」
ココアが戦利品をみんなに見せる。
「じゃーん!まずは吹き矢部から勝ち取ったお面!」
能面のようなものを自慢げに見せるココアに、クラスメートは
「よくわかんないけどすごーい!!」
と盛り上がる。
「校長先生にも勝ってオブジェ借りてきちゃった!」
次は千夜がうさぎのオブジェクトを持ってくる。
「間違いなく人目引きそう!」
これにもクラスメートたちが盛り上がる。
「——どこに飾るんだよ、これ……」
「勝利万歳」と叫ぶクラスメートたちに、悠の冷静な声は届かない。
「店に銃の模型なんて飾っていいのか?」
悠の発言にココアは笑って
「リゼちゃんへのサプライズだよ〜」
という。
「前に言ってた別の高校の友達?どんな子なの?」
クラスメートの一人がココアに尋ねる。
「リゼちゃんは〜銃を携帯してて得意技はCQCだよ!」
「——ん?」
「シャロちゃんは〜カフェインで酔うと手がつけられなくなるの!」
「やばいのがくるぞ!丁寧なおもてなしをしなくては!!」
クラスメートたちが青ざめる。
「間違ってはないが誤解を生んでしまった!!」
「よーし、これで内装の大まかな部分は完成ね!」
「結構いい感じ〜!!」
「さすが我がクラスの弟〜!!」
クラスメートたちが悠の頭を撫でる。
「悠くんは私の弟だよ!!」
ココアが謎の意地を張るが、クラスメートたちは
「ココアにはもったいないよ〜!」
と笑った。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート