ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第百七十八話 文化祭は写真と思い出を残して終了する

「外回り誰が言ってる〜?」

 

クラスメートの一人が厨房に顔を覗かせる。

 

「忘れてた!」

 

ココアが大慌てで外回りに向かおうとするが、ティッピーの帽子がないことに気がつく。

 

「あれ?ティッピーの帽子は?」

 

「さあ……。なくしたのか?」

 

ココアが困惑した様子で悠に尋ねる。

 

「ううん、ここに置いておいたんだけど——」

 

「そういえば、チノも見かけないな。まさか——ちょっと見に行こう」

 

悠がココアを連れて外に出ると、案の定チノがティッピーの帽子をかぶって宣伝している。

 

「ティッピーの上にティッピーが乗ってるよ!」

 

「めちゃくちゃ人集まってるじゃないか!」

 

「そんなっ……!私の時はみんな逃げて行ったのに……」

 

「そりゃ逃げるだろうな……」

 

 

「おーいチノー!」

 

「悠さん、それにココアさんも。大丈夫ですよ、宣伝は私がやります」

 

悠の呼びかけにチノが答える。

 

「でもそこまでしてくれなくても——」

 

後から追いかけてきた千夜がチノにいうが、チノは「いえ」と断る。

 

「皆さんがお店を盛り上げたい気持ち、すごくわかります。——だから、やらせてください。本物の喫茶店の孫娘として——」

 

そう言って、ラビットハウスの看板を首から下げ、店の看板を持って出発するチノ。心なしか、いつもより背中が大きく見える。

 

「チノがイケメンだ!」

 

悠のツッコミはチノには届かない。

 

 

 

「写真いいですか?」

 

見学に来た人からそう言われ、チノは

 

「はい。ラビットハウスもよろしくです」

 

と返す。

 

「いつもより積極的だな——。顔を隠すと恥ずかしくないってやつか——」

 

悠がつぶやく。

 

 

 

「スタッフ交代!厨房と外回り交代するよー!」

 

もともと厨房を担当していたクラスメートが帰ってきた。

 

「気にするな。さて、俺はチノを連れて文化祭回るとするか——」

 

悠はビアホールを後にしてチノを探す。

 

「あ、いたいた!チノ、外回りは交代だってさ」

 

「そうですか。ちょうど私も暑くなってきたので助かりました」

 

チノがティッピーの帽子を脱ぐ。

 

 

 

その後、演劇で怪盗ラパンを鑑賞したり、喫茶店に行って新メニューを勉強したり、軽音楽部のバンドを見に行ったりと、文化祭を満喫した。

 

「気がついたらもうこんな時間か——。ココアたちを探すか」

 

「そうですね。きっとあちらも仕事が終わって回ってる頃でしょうか」

 

ココアたちを探していると、背後から銃を突きつけられる。

 

「動くな。絶対にこちらを見るなよ」

 

「——その声はリゼか」

 

「リゼさん、その服は」

 

「み、見るなと言っただろー!」

 

振り向くと、リゼがココアたちの学校の制服を着ている。

 

「どうしたんだ、それ」

 

「あの後、クラスの人が貸してくれたんだ」

 

「そうか」

 

「あれ、ココアさんは——」

 

チノが辺りを見渡すが、ココアたちの姿は見えない。

 

「はぐれたんだ」

 

「迷子ですか」

 

「迷子だな」

 

チノと悠の言葉にリゼが顔を赤くして

 

「私は別に迷ってない!!」

 

と叫んだ。

 

 

 

「あっ、私ちょっと飲み物買ってきます」

 

「ああ」

 

チノが飲み物を買っている間、リゼと2人でベンチに腰をかける。

 

「はぁ……」

 

「どうした。疲れたのか?」

 

ため息を吐くリゼに悠がいう。

 

「いいや。実はさっき——シャロが『私たちが2人のクラスメートだったら大変そうだわ』って言っていたんだ」

 

「————」

 

「私だけひとつ年上なのが——」

 

「なるほど……って、お前も1ヶ月遅く生まれたらココアたちと同級生だろ。大して変わらん」

 

悠がそういうと、リゼが目を輝かせて「そうか——!」と納得する。——ちょろい。

 

 

 

「悠さん、リゼさん。ココアさんたち見つけましたよ」

 

チノが飲み物を片手に戻ってくる。

ココアたちの方を見ると、シャロもこの学校の制服を着ているようだ。

 

「——そうだ!おい、リゼ、早くもどれよ」

 

「なんだいきなり、お前たちは——」

 

「いいからいいから!」

 

「——?」

 

強引にリゼをココアたちのいる場所に送り返す。チノは困惑したが、悠がカメラを取り出したのを見て察する。

 

 

そして撮れた写真を見てチノが微笑む。

 

「なかなかいいのが撮れましたね」

 

「そうだろ?」

 

撮れた写真を眺めながら、チノと悠もココアたちと合流した。

チノと悠の関係を

  • 進展させる
  • 現状維持
  • ココアに浮気ルート
  • リゼに浮気ルート
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