——何ともいえない空気が漂う。
チノは特に気にしていないようだが、リゼに関しては重症だ。
相当チノの発言を気にしているらしい。
「リゼ?そのカップは今さっき洗ったばかりだぞ?」
「えっ!?あ、そうだな。すまない」
「おいおい……」
その後も失敗を続けるリゼに、悠が倉庫へ呼び出す。
「すまない……上官の私がこんな——」
「『上司』だろ。——それはともかく、本当にどうしたんだ?さっきのチノの言葉を気にしてるのか?」
「ああ……ちょっとな」
——マヤから聞いたと言う話はするべきなのか悩む。
「私もできればお前を頼りたいが、今回ばかりはチノに関わる話だからさ……」
「胸を揉むと大きくなるって話?」
思っていることが口に出てしまった。案の定リゼは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「なぜ知っているんだー!!?」
「静かにしろ。さっき買い出し行っただろ、その時にマヤと会って——」
「なるほど——ならもう話すしかないな。私はどうするべきだと思う?」
悠はしばらく考える。
チノがマヤの発言をリゼに伝えたのはなぜだろうか。
——答えはすぐに出た。
「——なるほどねぇ……」
「どこを見てるんだ!」
リゼに軽く叩かれる。
「いやぁ、チノがなんでリゼに話したのかな〜と思って……」
「どういう意味だ?」
「マヤの理論でいくと、つまりリゼは胸を誰かに——うわああああああ!!!」
「今、倉庫から悲鳴聞こえたような気がしました」
「気のせいじゃろ……。触らぬ神に祟りなしじゃ」
ティッピーが悠の悲劇に目を瞑る。
しばらくしてリゼが倉庫から出てくる。
「リゼさん。倉庫の方が騒がしかったですが大丈夫ですか?」
「心配するな。悠を軽く木箱の山に埋めただけだ」
「喧嘩はほどほどに……」
手を叩いて付着したホコリとゴミを払う。
「ただいま〜!!」
満面の笑みでココアが帰ってくるが、すぐに異変に気がつく。
「あれ?どうしたの?」
「別に……」
「なんでもないぞ」
ココアの質問に悠とリゼが視線を逸らす。
「そんなこと言わずにお姉ちゃんに相談してみてー!」
リゼがチラッとこちらに視線を送ってくるが、悠は首を横に振る。
——この件、ある意味ココアに相談するのが一番危ない気がする。
「はぁ……」
「どうしたの?チノちゃん」
夕食の途中、ため息をつくチノにココアが首を傾げる。
「いえ、ココアさんはいいなと思いまして」
「えへへ、いいでしょー!」
ココアの隣に座っている悠が軽く合図を送る。——全く、こいつはいつも天然でやらかす。
「そこは同意するな、バカ!」
小声でココアを牽制すると、ココアは何かを勘違いしたのか、ハンバークを一口、悠に近づける。
「しょうがないな〜ほら、お姉ちゃんのわけてあげるよ!はい、あーん!」
「いらんわ」
悠が払い除けると、ココアは不思議そうな顔をして
「あれ?悠くんもチノちゃんも、私の方がハンバーグ大きかったから欲しかったんじゃないの?」
「大きいのはそこじゃ——いや、なんでもない」
危うく爆弾発言をするところだった。
その日の晩、チノやココアとこの前見損ねた映画を消化して、そのまま寝ることになった。
「今日はチノちゃんの部屋でお泊まり会だね〜」
「部屋に戻って寝ればいいのに……」
悠がボソッとつぶやくが、ココアがそれを拾う。
「ダメだよ〜みんな一緒に寝なきゃ!チノちゃんが怖がってるよ?」
「別に怖がってません。ココアさんの方こそ本当は怖くて一人で眠れないんじゃないんですか!」
「ココアはほとんど寝てただろ」
毎回、ホラー系の映画を見た後に行われる会話だ。
床に布団を敷いて中に入る。
「やっぱり布団はいいなぁ……」
「そうだね〜ついでに悠くんももふもふ〜!」
「——私も床で寝ます」
「チノが嫉妬してるぞココア。離れろ」
「やだな〜チノちゃん、別に悠くん取ったりしないよー!」
「嫉妬してません!」
——この後、事件が起こるとは誰も予想していなかった。
チノと悠の関係を
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進展させる
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現状維持
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ココアに浮気ルート
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リゼに浮気ルート