ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第二百二十話 行き先の発表と資金問題の解決

後日、ラビットハウスに旅行メンバー一同が呼び出された。

 

「それでは——行き先を発表します」

 

チノが重々しくそう言うと、一同から「おー」と歓声が起こる。

 

「行き先はこの大都市——『百の橋と輝きの街』で、どうしょうか……?」

 

「ちなみに、ホテルは青山さんが手配してくれるから、ちょっとお得です!——ただ、長期滞在になるけど」

 

チノと悠が街の写真やパンフレットをテーブルに並べ、一同がそれを覗き込む。

 

 

「青山さんがホテルを手配してくれるなら安心だね!」

 

「春休み予定なかったし、長期滞在OKよ!」

 

ココアと千夜がそう言うと、チノはホッと安心する。

だがリゼは少し心配そうに、ラビットハウスの店員となった青山ブルーマウンテンに言う。

 

「ありがたいが——ちょっと安すぎないか?逆に不安だ……」

 

リゼの言葉を聞いて、青山は「大丈夫」と笑う。

 

「万が一のことがあっても、私がお財布になります!——都会のカジノでどっか〜ん!!です」

 

「「余計不安になったぞ!!?」」

 

両手を広げて自信満々な青山にリゼと悠がツッコミを入れる。

 

 

 

「——シャロ?どうかしたのか?もしかして、他に行きたいところがあったか?」

 

先ほどからパンフレットを眺めたままフリーズするシャロに悠が話しかける。

 

「——よりによって……どうして……」

 

パンフレットを強く握りしめて震えるシャロにチノと悠が慌てる。

 

「あわわわわわ……」

 

「落ち着けシャロ!今代わりの旅行先を——そうだ!リゼの家とかどうだ!?」

 

「私の家!?」

 

 

「あら?確かこの街は——シャロちゃんのご両親の出稼ぎ先だったわよね」

 

千夜がそう言うと、シャロが「うん」と短くうなずく。

 

「まぁ、大丈夫よ。問題ないわ。ちょっと驚いただけよ」

 

「それならよかったです……」

 

 

「——あれ?そういえば私もお父さんが働いてた大学があるようなないような?」

 

ココアもパンフレットを眺めながら首を傾げる。

 

「家族なら覚えとけよ……」

 

リゼの静かなツッコミがラビットハウスに響いた。

 

 

 

「下調べしとこ〜」

 

ノリノリなココアは、早速パンフレットを漁る。

 

「ココアさんの実家も候補にあったんですが……」

 

チノがそう言いかけるが、ココアは「ううん」と首を横にふる。

 

「ここがいい!みんなで初めて見る景色で一緒にわくわくしたいもん!」

 

ココアの言葉を聞いて悠がうなずく。

 

「そうか。——だけどココア、稼いだ金を早速使ってなかったか?」

 

「——ココアさん?」

 

「ふぇっ!?——ば、ばれてる……!?」

 

悠がジト目でココアを問い詰めると、チノもジト目になる。

 

「旅行資金、貯まるんですか?」

 

ココアはしばらく考えた後、青山のもとへ向かい、

 

「——青山さーん!私もカジノでどっかーんしたいからやり方教えて!」

 

と言うと、チノと悠が慌てて止めに入る。——それはまずいだろ。

 

 

何はともあれ、具体的なことが次々と決定していき、旅行が楽しみな一同であった。




いくつかオリジナルを含むお話を挟んだ後、いよいよ旅行編に突入です!
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