「ちょっとだけ」と言いつつ、3時間は自転車の練習をしている。
3時間も経てば、ある程度乗れるようになっていた。
「よし、その木をぐるっと一周して帰ってこられたらクリアだ」
「はい!」
チノが自転車漕ぎ始めた。コースはしばらくまっすぐ進んだ後、広場にある木をぐるっと一周して戻ってくるというシンプルなもの。
そして——ついに完走した。
「ついにやりました!」
「よく頑張った!すげえよ!」
「お、チノがついに自転車に乗れるようになった!」
「特訓のおかげだね〜」
だが、2人はまだマヤとメグの尾行に気がついていない。
「悠さん、ありがとうございました。この後、甘兎庵で休憩しましょう。お礼に何か奢りますよ」
「いや、ココアに自慢するのは夜でもいいだろ」
チノは早くココアに自転車に乗れるようになったと自慢したいらしい。
「ち、違います!——な、なら、最近できたオシャレなレストランでお昼食べましょう」
「あっ、マヤちゃん!移動するよ!」
「ほんとだ!行くよメグ!」
チノと悠の後を追ってマヤとメグが向かう。
「マヤ?メグ?何してるんだ?」
「うわ!——もうびっくりさせないでよリゼー!」
リゼが帰り道でマヤとメグに遭遇。
「見て、チノと悠がデートしてる」
「なにーっ!?」
リゼが驚きのあまり叫ぶと、マヤとメグは慌てて口に人差し指を当てる。
「よし、徹底的に尾行しよう!」
「おっ、さすがリゼ!」
しかし、リゼが参加したことにより、この話は瞬く間に拡散された。
「ヴェアアアアア!!」
「どうしたの、ココアちゃん」
千夜の家にココアの奇声が響き渡る。
「マヤちゃんからこんなメールが!」
「あらまぁ!」
「チノちゃんと悠が!?」
「「デート!!!?」」
「ほほえまー」
今度はココアとシャロの叫びが響き渡った。
数分前。
「この話、ココアに言ったら大問題になりそうだ」
「写真付きでメールで送っとく?」
「盗撮はダメだろ!」
マヤがテラス席で仲良くお昼ご飯を食べているチノと悠の写真を撮り、ココアに送信。
「こうしちゃいられない!今すぐマヤちゃんのところに向かうよ!」
「勉強は!?」
ココア一行が勉強そっちのけでチノと悠がいるレストランへ向かう。
「な、なんか、視線感じないか?」
悠が違和感に気がつく。それもそのはず、リゼ、マヤ、メグの3人がチノと悠のことをじっと見ている。
「そうでしょうか」
「ああ……もしかしたら尾行されてるんじゃないか?」
悠がチノに近寄り、ヒソヒソ話を始める。
「そんなわけ——ココアさんたちは今千夜さんの家にいるでしょうし」
「リゼは?ある意味、リゼにバレるのが一番やばい」
もうバレて大ごとになろうとしているが、悠はまだ気づかない。
「リゼさんは——部活の助っ人と言っていましたから、おそらく学校かと」
「ならいいんだが——そういえば、里恵も千夜の家か」
「はい」
「あーっ!チノと悠が急接近!」
「ヒソヒソ話してるみたいだねー」
「まさか、バレたのか?」
「口説いてるんじゃない?」
リゼたちは様々な憶測を立てる。
そこへ、ココアが到着。包囲網が完成した。
「ヴェアアアアア!本当にデートしてる!!」
「静かにしろ!」
「でも見て、チノちゃんも悠も深刻な話をしてるみたいよ」
シャロが指差して言う。
「はっ!まさか誰がお姉ちゃんに相応しいのか、選別しているのかもしれないわ」
「そんなぁ!」
千夜が言うと、ココアがまた叫び声をあげる。
「いや、チノたちに限ってそれはないだろ」
そんな話をしていると、またチノと悠が移動し始めた。
「今度はどこに行くつもりなんだ!」
「チノちゃん楽しそう——」
シャロがそう呟くと、ココアは慌てて「チノちゃんは私の妹だよ!」と抗議する。
「ふむふむ……お兄ちゃんはチノちゃんとコーヒーカップのお店へ向かってるようね」
リゼたちとは別に、里恵もチノと悠を追跡していた。
どの組み合わせがお好きですか?
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠