ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第三十話 軍法会議!?

「今日は、ありがとうございました」

 

「いいや、別に。俺も結構楽しかったし」

 

ラビットハウスに帰る前に、夕食の買い物をした。

 

「ココアさん、多分もうラビットハウスに戻ってますよね」

 

「ああ、そして俺たちがいないことに気づいて発狂してるだろうな」

 

「ざまあみろ」と言わんばかりに悠がにやける。

 

 

「でしたら、今日の夜は——鍋にでもしますか?」

 

「そうだな」

 

 

そのとき、スーパーの自動ドアが開いた。

 

「あ、やっぱりここにいた!お兄ちゃん、大変だよ!」

 

「なんだなんだ」

 

里恵がこちらに駆け寄ってきた。不吉な予感がする。

 

 

「ラビットハウスに帰ったら、みんなが揃ってて、お兄ちゃんに徹底的に事情聴取するって!」

 

「なんだと!?」

 

「そんなに騒ぐことですか……」

 

チノが呆れる。全く同意見だ。

 

「どうするチノ……帰ったら俺は処刑され、お前もタダじゃ済まないかもしれない」

 

「そ、それは困ります!」

 

「そりゃそうだよ……周りから見たらお兄ちゃんたち、デートしてるようにしか見えないもん」

 

「「デート!?」」

 

チノと悠がハモった。

 

「ま、まあそうだな。俺も途中から『あれ?これデートじゃね?』って思ってたし」

 

「わ、私はそんな気は——」

 

「今日はお楽しみでしたね〜」

 

里恵がニヤついた顔で言う。こいつさては尾行してたな。

 

 

「だが、どこから情報が漏れたんだ、シャロか?」

 

「みんな、尾行してたみたいだよ」

 

「この街はストーカーとパパラッチしかいねーのか!!」

 

悠の叫びが店内に響き渡った。

 

 

 

「ふぅ——チノ、覚悟はできたか。扉、開けるぞ」

 

「は、はい……」

 

「どうなっても知らないよ……」

 

悠がゆっくりと扉を開けると、やはりみんなが揃っていた。

 

 

「た、ただいまです……」

 

チノが恐る恐る言うと、みんなこちらに振り向いた。

 

「や、やあ皆さん。お揃いで」

 

「やあじゃない!どういうことか説明してもらおう」

 

「やっぱりそうなるのか!」

 

 

 

 

「つまり、今日一日暇だったから2人で遊びに行っていたと」

 

「はい……すいません……」

 

なんで謝ってるのか自分でもわからない。

 

「私たちもプリクラで対抗だよ!」

 

ココアがみんなで撮ったプリクラを自慢げに見せる。

 

「お前も撮ってたのか!?」

 

「ココアさん聞いてください。悠さんと練習して自転車に乗れるようになりました」

 

「ヴェアアアア!!私の勝ち目ないよー!!!」

 

「そうだ、お前の出る幕はないぞココア」

 

「お兄ちゃんぶってんじゃないよ!今からどっちがチノちゃんの兄妹に相応しいか勝負だよ!」

 

ココアが戦いを挑んでくる。が、リゼがそれを止めた。

 

 

「それは後にしてくれ。——その、悠。言いづらいんだが」

 

「なんだ?」

 

「そういうことは、公共の場でやっちゃいけないんだぞ」

 

「なんの話だ!?」

 

「しらばっくれるな!ココアが、チノの初めてを奪われたと泣いていたぞ!」

 

リゼが悠を指差して強い口調で言う。

 

「はぁ!!?」

 

「——初めて?」

 

チノは首をかしげるが、

 

「チノちゃんは知らなくていいのよ……」

 

千夜がチノの耳を塞ぎ、ココアがチノの目を覆いつつ、リゼに言った。

 

「私そんなこと言ったっけ!?」

 

「——マヤが言っていた。それでお前が落ち込んでいたんだろう?」

 

「ち、ちが……私はチノちゃんとのプリクラを先越されて……」

 

「いや、確かにチノと遊びに行ったが決して手を出したわけではない!」

 

悠が反撃する。

 

「な、な、な……勘違いしてたのは私だけか!!?」

 

「リゼ、そういう年頃なのはわかるが、俺を巻き込むな。男子は常にそういうことを考えているわけではない!」

 

悠がリゼにトドメを刺した。

 

 

「はぅぅ……すまない——」

 

心なしか、リゼが先ほどより小さくなっているように感じる。

 

「初めてって、どういう意味なんでしょう……」

 

「チノが帰ってきたぁぁ……」

 

「ティッピーうるさいです」

 

 

そうして、チノとの楽しいデートは幕を閉じた。

どの組み合わせがお好きですか?

  • ココア × 悠
  • チノ × 悠
  • リゼ × 悠
  • 振り回され隊 × 悠
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