ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第三十六話 サバイバルキャンプ

「うわぁぁぁ!!!」

 

コーテジにリゼの悲鳴が響きわたった。

 

「どうした!」

 

「いきなりとんだハプニングだ!クーラーボックスが空だ!」

 

リゼが「食料」と貼り紙が貼ってあるクーラーボックスを見せる。中身は何も入っていない。

それを見たチノは意識を失いかけながら「そ、そんな……」と怯えていた。

リゼが慌てて「大丈夫だ!」と励ます。

 

「食料は我々で調達しよう!」

 

「急にサバイバルに!」

 

 

まずは、コテージにサバイバルに必要な道具があるかどうか探す。

——なぜ、チェンソーがあるんだ。

なかなか物騒なものまで置いてあるようだ。

釣竿、テント、バーベキューセット、保存食——まあ1泊2日には十分だろう。

 

道具を見つけると、班決めが行われた。

 

「リゼ、千夜、シャロが山菜採り、ココア、チノ、俺が釣りか」

 

悠はココアとチノを連れて釣りに行くことになった。

 

 

「よーし!チノちゃんにかっこいいところ見せるよ!」

 

「お前ら、釣りやったことあるのか?」

 

悠は一度だけある。木組みの街に来る前の話だが。

ココアは「なんとかなるよ!」と言い、チノは「先が思いやられます」と言った。

どうやら2人とも初めての釣りらしい。

 

ココアは順調に釣っているようだが、チノは一向に釣れない。

 

「私だけ釣れない……」

 

「私にいい案があるよ!」

 

自分だけ釣れないと落ち込むチノに、ココアが提案した。

どうせろくな案じゃないだろう、と思いながら見ていたが——。

 

「こうするの!チノちゃんに私のパワーを分けてあげる!」

 

ココアがチノに抱きつき、一緒に釣竿を持つ。

 

「——俺もチノにパワーを分けてあげたい」

 

「魚になってチノの竿にかかりたい」

 

悠のこの問題発言に、つっこむ人がいない。そういえばリゼは山菜採りの方に向かったのか。

 

「チノちゃんもふもふ〜」

 

ココアは満喫しているが、チノは嬉しそうではなかった。

しばらくして、「ココアのパワー」によって魚が釣れたが、チノは「納得いきませんね」と落胆。

 

 

しばらくして、ココアは釣り場を変えると行ってしまった。

 

「あんまり遠くまで行くなよ!」

 

「大丈夫だよー!」

 

山の中で1人で行動するなんて——大丈夫なのかと心配する悠だが、チノがいないことに気がついた。

 

 

「あれ?チノ!?」

 

やはり、いない。まさか——と辺りを見渡すと、中洲にチノがいた。

こちらに手を振っている。

 

「チノも釣り場変えたのか!?」

 

と叫ぶと、チノはさらにジャンプしてこちらに来るように伝える。

 

「俺も来いって!?よしきた!」

 

 

 

「まさか、戻れなくて困ってたとは——」

 

「あ、ありがとうございました——」

 

「なんで泳げないのに川に入ったんだ!?」

 

悠が少し強い口調で言う。

 

「ココアさんの帽子が飛んで行ってしまって——でもやりました!」

 

チノが自慢げに折っていた帽子を開く。中には魚がいた。

 

「どうですか?ココアさんと釣った魚より大きいんですよ」

 

その時、ココアが帰ってきた。

 

「どうしたの2人とも!?水遊びするなら誘ってよ!」

 

「水遊びじゃねぇ!こっちは危うく水難事故に遭うところだったぞ!」

 

 

ココアに事情を話すと、ココアはチノにチョップした。

 

「帽子よりもチノちゃんが大事!無茶なことしちゃダメ」

 

「おぉ——ココアがお姉ちゃんしてる……」

 

思わず感心してしまう。が、すぐにココアはいつもの調子に戻り、

 

「でも一番ダメなのは、一瞬でもチノちゃんから目を離してしまった私!」

 

と自分にチョップしまくる。悠もそれに便乗して「俺も同罪だああ!」と自分にチョップする。

チノは少し頰を赤らめて

 

「私赤ちゃんじゃないんですから、そこまでじゃないですから!」

 

と2人を止める。

その後、よくわからない流れで水遊びをしていると、リゼたちが迎えにきた。

 

「3人ともびしょ濡れじゃないか!」

 

「す、すまん。つい——」

 

「でも魚は獲れたようね……」

 

 

その後、コテージの近くまで戻り、魚や山菜を調理してお昼ご飯。

 

「保存食があったし、今日の夜は大丈夫そうだな……」

 

とリゼが言う。

どの組み合わせがお好きですか?

  • ココア × 悠
  • チノ × 悠
  • リゼ × 悠
  • 振り回され隊 × 悠
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