突然、ココアが箱を持ってきた。
「じゃーん!今日の夜はこれで班分けするよー!」
「くじ引きか!?」
実は、テントはあったものの、2人サイズだったのだ。
つまり、2人ずつに分けなくてはいけない。
ココアはそれをくじ引きで決めようと提案してきた。
「ココア——自分に都合がいいようにズルするなよ」
「平等だよ!——この中には、青・赤・黄の三色に塗った紙が2枚ずつ入ってるの!同じ色を引いた人とペアだよ!」
「なるほど——って、悠はどうなるんだ!?」
「——考えてなかった」
リゼが言うと、ココアは事態の深刻さに気づいた。
そう、要するに2人ずつ分かれると言うことは、この中の誰かが男と1つのテントで夜を明かすことになる。
「考えとけよ……テントは3つしかないし、俺はコテージのベッドで寝ればいいのか?」
コテージは電気はつかないが、ベッドはある。別にそこで1人で寝ても構わない。
「1人で寝るの、怖くないの?」
「怖いわけあるか。チノじゃあるまいし——」
ココアの心配に悠がそう答え、チノの方を見る。
「べ、別に怖くないです!」
「まあいいよ!とりあえずくじ引こ!」
「良くないだろ!」
強引に物事を進めるココアにリゼがツッコミを入れる。
まずはリゼから——黄色。
次にチノ——青色。
そして悠。
「青来い!青!」
「こら!」
リゼに軽く叩かれる。いつも悠の問題発言にツッコミを入れるのはリゼだ。
——結果は赤色。
「なん……だと……」
悠の次はシャロ——黄色!
「やったわー!!リゼ先輩と同じ!!」
シャロのテンションがクライマックスに到達する。
シャロの次は千夜——青色。
「と、いうことはココアは自動的に赤になるのか」
「最悪だああああ!!!」
リゼがそういうと、悠が悲鳴をあげる。今晩ココアに何されるか——考えただけで恐ろしい。
「ココア、何かされたら言いなさいよ」
シャロがココアに言う。
「いや、なんで一緒に寝る前提なんだ?俺はコテージで——」
「悠くんは女の子に1人で山の夜を過ごせって言うのね——」
千夜が煽る。
「あーもう!わかったよ!」
半分ヤケクソでココアと一夜を過ごすことになった。
「な、なんかごめんね——?」
「いや、気にするな。そもそも俺が男1人で女の子とキャンプに来る時点で間違ってたんだ」
そういえば、こうなることは想定していなかった。幸い——否、誠に遺憾ながら。
「お姉ちゃんは気にしないから、安心してね!」
「いや、俺が気にする」
テントの中の空気が重い。
何か会話しなくては——。
「な、なあココア。来世、千夜になったらチノと一緒に寝られると思う?」
「悠くんが千夜ちゃんに?それはそれで面白そうだね!」
「そっち!?」
テントから顔を出すと、チノと千夜が外にいた。
「どうかしたのか?」
「いいえ——眠れなくて」
「そうか」
そのとき、夜空に流れ星が。
「——!願い事……またみんなで、みんなで遊べますように」
チノが立ち上がって流れ星に願う。
意外な一面だ。思わずにやけてしまう。
「あ、あの……流れ星に願い事を言えたら叶うって本で読んだことが——私だけ?」
「いや、そうじゃない」
恥ずかしそうに震えるチノに、悠が言う。
「また、来れたらいいな——」
もう一度、流れ星が流れた。今度はココアもそれを見たようで
「お姉ちゃんを超えられますように!」
「甘兎庵世界進出!」
騒がしさに、リゼも気がついたようでテントから顔を出した。
「シャロは?」
「な、何もないぞ……」
「何があったんだな」
悠が鋭くそう言うと、リゼは動揺を隠しきれない様子だった。
「私も願い事をしよう——今回ハプニングを仕掛けた犯人にちょっと罰が当たりますように」
「根に持ってる?」
ココアがそう言うと、リゼは「当然!」と答えた。
「でも——コテージを使っていたら、こんな夜空は見られませんでした」
チノがそう言うと、リゼは頷いて
「それもそうか——」
と言った。
どの組み合わせがお好きですか?
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠