「よし、チノちゃんの機嫌をなおすために、チノちゃんが大好きな本を調達するよ!」
甘兎庵を後にし、しばらく街を歩いているとココアが突然宣言する。
「チノが好きな本?」
「そうなの。前に図書館で探したんだけど、結局見つからなくて」
「そうか——またうさぎを追って走り回るよりは全然マシだな」
悠が賛成し、ココアと図書館へ向かうことに。
「それで、なんてタイトルの本だ?」
「それがね、タイトルがわからないの。——こんな話なんだけど」
ココアが本の内容を説明してくるが、どこかで聞いたことがある内容だ。
「あー、昔里恵に読んだことがあるかも。タイトルは——なんだっけな……」
よほど印象がないタイトルなのだろう。全く思い出せない。
まあ、探せばそのうち出てくるだろう。
「まあ、ジャンルはだいたいわかったから、早速探してみようぜ」
「おっけー、私は向こうから探すよ!」
ココアが走り出した。大丈夫かなぁと心配しながら悠も探しに向かう。
いつの間にか、もう日が暮れ始めた。
「見つからない——」
おそらく図書館内を3周はした。
一向に見つからない。図書館に設置されている端末だと、貸出中にはなっていないため、どこかにあるはずだ。
「こうなったら——見つかるまで徹底的に探してやる……!」
悠が燃える。
そういえば、ココアはどこなのだろうか。と辺りを見回すと、椅子に座って本を読んでいるココアを見つけた。
「おい、ココア!見つかったのか!?」
「えっ——えっと……」
ココアが慌てて本を隠す。
「サボってたわけじゃないよ!」
「ふーん……サボってたのか。お前はチノのために本を探したいとは思わないんだな」
「思うよ!でも、昔読んでた本があって——つい」
ココアにそういうと、ココアは「今度は真面目に探すよ!」と飛び出していった。
「あ、探す前にチノに遅くなるってメールしといてくれよ!」
悠がそう伝えるが、届いただろうか。心配だ。
日が沈んだ。本は見つからない。
「遅いですね——どうしたんでしょう」
「どうせココアと悠のことじゃ、まだ遊んどるんじゃろう」
チノがスマートフォンの時計を確認しながらそう呟くと、ティッピーが呆れた声で言う。
「むぅ————あれ?」
「どうしたチノ」
「——私、なんでこんなにモヤモヤしているんでしょうか……」
「————」
「はぁ……はぁ……なぜ見つからないんだ」
「悠くん——チノちゃんのためにそんなに——」
「やっぱりタイトルがわからないとダメなんじゃないか……?」
「そんなことないよ!私たちラビット姉弟にできないことなんてないよ!私もっと奥の方探してくる!うおー!」
「図書館で騒ぐな!俺も奥の方を探す!もうそこしかないからな!」
ココアの後をついていく。
「意外と本数無いな。これならすぐに絞り込めそうだ」
「そうだね。よーし!ラストスパート!」
ココアと片っ端から本を調べるが、結局でてこなかった。
「やっぱり無いのか……仕方ない。もう日が暮れちゃったし帰ろうぜ」
「うぅ……」
ココアも悠もそう諦め、図書館を出ようとすると、出口付近のカウンターに本が乗っていた。
「一応これも見ておくか——」
「あれ?これって——」
ココアと悠が目を丸くする。
「こんなところにあった!」
「灯台下暗しってことだな……」
それから、2人で大笑いして叱られ、本を借りた。
次回で「ココアとデート」編終了します!
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠