チノに包帯を投げつけられ、思わずピクッと傷口が反応してしまう。
「はっ!ご、ごめんなさい!つい——」
「いや、俺も調子に乗りすぎた——ってチノ!何してるんだ!」
「い、いえ、足からも血が出ていたので——」
チノがズボンを下ろそうとしてくると、悠が暴れ出す。
「やめろ!それは本当にやばい!逆に心臓が活発化して血が止まらなくなる!」
「私も恥ずかしいんですから、暴れないでください!」
「不可抗力だ!暴れでもしないと理性を保てない!」
「暴れてる時点で理性保ててません!暴れたらさらに出血してしまいます!」
「下は自分でやるから!お前はあっち向いてろ!」
「し、仕方ない悠さんですね!わかりましたから!」
危なかった、危うく本能を抑える砦があっさりと突破されそうだった。
「チノも、手の甲は大丈夫なのか?」
「大丈夫です。明日には治ってると思います」
「もう少し早く動けていたら——くそ……今度リゼの訓練を受けよう」
悠がそう悔やむと、チノは「大げさすぎます」と呆れる。
「子供じゃないんですから——このくらいの傷、大丈夫です」
リゼはチノと悠に『今日はもう2人で休め!』と言ってくれたが、申し訳なくて落ち着かない。
そわそわしていると、チノが照れた様子でいう。
「そ、その——2人で寝るという件ですが」
「いや、あれは冗談だから気にするなよ」——といいかけたが、チノが続ける。
「た、たまになら一緒に寝ても、いいですよ」
「え?——えー!?いいのか!?」
驚きのあまり開いた口が塞がらない。
「調子に乗らないでください!——『たまに』ですから!」
「わかったわかった——」
「——チノって本当にもふもふするんだな」
「いきなり何を言い出すんですか!」
悠が唐突に軽口を叩くとチノの顔が一気に赤くなる。
「さっき、最初は下心もなく純粋に『チノが危ない!』って思ってかばったんだけど——」
「いつもは下心があるみたいな言い方やめてください——違いますよね?」
「え?あ、ああ、もちろんだ!男はいつも下心を持っているわけではない!」
悠がそう誤魔化すと、チノは少しクスッと笑う。
「かばった後、刺さって痛いっていう感情より『あ、すごいもふもふする』って思ったんだよ」
「ココアさんみたいなこと言わないでください」
チノがそういうと、部屋の扉が開いた。
「チノちゃん?呼んだ?」
「地獄耳か!?」
悠がそう言う相手は——もちろんココアだ。後ろにリゼもいる。
「お仕事終わったから見にきてみたんだけど——」
「ココアさん、リゼさん、今日はありがとうございました」
「お姉ちゃんなんだから当然だよ!」
ココアがいつもの調子でそう言う。
リゼは心配そうな様子で怪我の方はどうかと尋ねる。
「男は意外と丈夫だからな。これくらいの怪我は——」
悠がそう強がりを言おうとするが、ココアにチョップされる。
「な、何すんだよ!」
「悠くんも無茶なことしちゃダメ!」
「——お前にだけは言われたくないぞ」
「でも——悠くんもチノちゃんも、怪我しちゃ嫌」
そう言うココアは、いつになく真剣な表情だ。
「わかったよココア」
「よろしい!——じゃ、私は里恵ちゃんと夜ご飯作るね!」
「まて、お前は料理するな!」
「大丈夫!お姉ちゃんに任せなさい!」
ココアはいつもの調子に戻り、部屋から出て行った。
どの組み合わせがお好きですか?
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠