「えーと、コーヒー豆の袋はあと——」
今日も悠は倉庫の番人(自称)として倉庫の中身を整理している。
そしていつも、倉庫から出てきたときに悠の制服にはホコリが大量に付着している。
「もう、いっそのこと制服の色灰色にするか?」
「するな!こんなもん、少し拭けばいい話だろう」
リゼが悠の制服の色を灰色にしようと提案してくるが、悠はそれを却下。
近くにあるタオルなどで制服を拭いている。
「しかし、そろそろ倉庫を整理しなくてはいけませんね」
「ああ、謎のダンボールとかも開けて整理しないとな」
「では明日やりますか」
チノの言葉に悠はうんと頷いた。
翌日、ココアが倉庫の床や棚を掃除、悠とチノとリゼは棚にあるものを一度下ろして整理することに。
「いやぁ〜すごい量だ」
悠が汗をタオルで拭きながらそう言うと、チノも「そうですね」と汗を拭く。
「悠くん、その格好じゃ動きづらいんじゃない?」
「え?ああ、まあそうだな」
ココアが何やら袋を持ってこちらに駆け寄ってくる。
「じゃーん!私のジャージ!貸してあげるよ!」
「いらん!着られるか!!」
「そうです!悠さんにココアさんの学校のジャージは似合いません!」
「——なんでお前が怒ってるんだ?」
なぜかチノがココアに対抗する。
「大丈夫だよ!洗濯すれば汗の匂いもなくなるよ?」
「そういう問題じゃない」
「話してないで、そっちの棚の荷物下ろせー」
ありがたいタイミングでリゼが注意してくれた。このままだとココアのジャージを着せられる羽目になりそうだった。
「あの、リゼさん。身長が届かないので肩車してもらっていいですか」
「すまんチノ!いま手が離せない!」
リゼはダンボールの中身をものすごいスピードで整理している。今のリゼを止めることは誰にもできない。
「そうですか——あ、悠さん、今大丈夫ですか?」
今度はチノが悠の元へやってくる。どうやら、届かないところの荷物を下ろしたいようだ。
「ああ、大丈夫だ。肩車か?」
「はい、お願いします」
「あー!悠くん!チノちゃんを肩車してお兄ちゃんポイントを稼ぐつもりだね!」
「なんだそのポイント——」
案の定ココアが間に入ってくる。
「私だってチノちゃんを肩車できるよ!」
「ココアさんはおんぶも危なっかしくて頼めません」
「そんな……私の力では悠くんに敵わないの……」
ココアが崩れ落ちると、悠は不敵な笑みを浮かべて言う。
「ああ、そうさ。ココア、お前の力では俺には敵わない。おとなしく雑巾掛けをしろ」
「うわーん!リゼちゃーん!悠くんがいじめるー!」
「あ、待てリゼ!さすがにお前には勝てないぞ」
「なぜ戦う前から決めつけるんだ!?」
「よいしょっと——取れました!」
「そうか?下ろすぞ」
「はい」
チノが棚の上にあるダンボールを持って着地する。
「これ、この中に昔お母さんと遊んだおもちゃがいっぱい入ってるんです」
チノがダンボールから取り出したのは、うさぎのおもちゃ。
チノが嬉しそうに
「ここを押すと、首を振るんです」
と言う。そしてボタンを押した。
「「ぎゃー!!」」
思わず悠と、近くで見ていたリゼが悲鳴をあげる。
顔の怖いうさぎのおもちゃが、古くなって関節が甘くなった首をギリギリと動かす様はホラーそのものだ。
「かんわいいー!」
「これ、昔大好きだったんです」
かわいいと目をキラキラさせて言うココアにドヤ顔でチノがそう言うが——
「こ、こういうのは教育上よくないな……」
「チノ、サイコパス説がまた浮上してしまったぞ」
リゼと悠は震えた声でそう呟いた。
どの組み合わせがお好きですか?
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠