ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第八話 ココアと買い物

休日の昼下がり、市場は買い物客で賑わっていた。

 

リゼに頼まれた買い物をしに、ココアと二人で街を歩いていた。

先導するように前を歩いていたココアがこちらへ振り向き、

 

 

「この街には慣れた?」

 

 

と聞いてきた。

 

 

「ああ、チノに案内してもらったしな」

 

「えーっ!?いつの間に!」

 

「それに、ここは車も滅多に走らないし、のびのびと歩けるよ」

 

「前はどんなところに住んでたの?」

 

 

チノと違ってぐいぐい来る……。正直あまり答えたくはないが。

ここは大雑把な回答をして適当に流すか。

 

 

「関東のほうだよ」

 

「へぇ~。そういえば、私のお兄ちゃんたちは東京にいるんだよ!」

 

「お兄ちゃんいたのか」

 

「うん。お姉ちゃんが1人、お兄ちゃんが2人」

 

「なるほど、だからココアは姉っぽくないのか。末っ子だから」

 

「悠くんが私の弟だよ!」

 

「まだその設定続いてたのか」

 

 

末っ子だから弟や妹を持つことに憧れを抱いているのだろう。

ココアはいわゆる「シスターコンプレックス」だ。

見知らぬ人にすら弟や妹にしてしまう。

正直、ココアの将来が心配でならない。

 

 

「ココアはシスコンだな。まあ気持ちはわかる。妹ってのはかわいいからな」

 

「やっぱりロリコン!?」

 

「――いや、別に恋愛的な意味で言ったわけじゃないんだけど」

 

 

こんなたわいもない話をしながら街を歩いていると、すっかり出かけた目的を忘れてしまう。

 

 

ラビットハウスでは、チノとリゼが二人の帰りを待っていた――。

 

 

「なあ、ココアと悠、遅くないか?」

 

「はい――。道にでも迷ったのでしょうか」

 

「ココアのやつ、まさか目的を忘れて――」

 

「いえ、悠さんもついているので大丈夫かと」

 

 

 

 

----------

 

 

「この公園には野良うさぎがたくさんいるんだよ~」

 

 

もはや完全に目的を忘れて散歩しているココアと悠。

公園で雑談していると、シャロがチラシ配りをやっていた。

 

 

「あ!シャロちゃん!」

 

「ココア!?それに悠!」

 

「な、なんだその卑猥な格好……。そういう趣味だったのかよ」

 

「ち、違うわよ!――こ、これはフルールの制服で」

 

「シャロちゃんうさ耳似合ってるよ~」

 

「『体も心も癒やします』――フルールってそんな店だったのか」

 

「健全なハーブティー専門の喫茶店です!!」

 

 

いじりモードに突入すると切りがないココアと悠だった。

 

 

 

「ところで――。なんで二人とも制服なの?」

 

「「――あ」」

 

 

シャロのツッコミでようやく目的を思い出した。

 

 

「しまった!早く小麦粉買って帰らないと!」

 

「あー!帰りにチノちゃんにお土産買わないと!」

 

 

急いでシャロの元を離れ、再び市場に戻る二人の背中に、シャロの困惑の声があたる。

 

 

 

「何かあったのでしょうか……」

 

「まさか、誘拐!?」

 

「そんな……この街で誘拐なんて」

 

 

そんな重い会話の中、ココアと悠が息を切らしながら店内に入ってきた。

 

 

「何やってたんですか!」

 

 

このあと、みっちり説教されたのは言うまでもなかった。




今のところ「ココア×悠」と「チノ×悠」の組み合わせしか登場してませんが、皆さんはどっち派でしょうか?(笑)

どの組み合わせがお好きですか?

  • ココア × 悠
  • チノ × 悠
  • リゼ × 悠
  • 振り回され隊 × 悠
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