「うおー!!」
「すごい勢い!」
「愛の力ね——」
悠がダイニングをものすごい勢いで飛び出し、固定電話からラビットハウスへ電話をかける。
が、この時チノはラビットハウスの掃除に夢中で電話に気が付かなかった。
「——出ない」
「なんで!?」
これにはココアも驚く。
「うぅ……チノー!!」
「よしよし、お姉ちゃんが慰めてあげるね」
ココアがなでなでしてくるが、その手を払いのける。
「こうなったら歩いてでもラビットハウスへ——」
「ここにきた目的まだ果たせてないのに!?」
ココアが帰ろうとする悠にツッコミを入れる。
そう、わざわざ悠までここへやってきた理由は、お店の改装のためだ。
「と、とりあえず気分転換に街に出かけようよ!そうしたら携帯も使えるし!」
「ああ、せめてメールだけでも——」
ココアと悠は街へ向かい、すぐに電話をかける。
電話をかけると一瞬で繋がる。
「チノ……」
『悠さん!どうしたんですか、声が死んでます!』
「大丈夫だ、今治った——って、オルゴールの音?」
『え?』
「ははーん、さては寂しくてオルゴール鳴らしてるのか?」
『き、気のせいです!』
「連絡遅くなってすまん。ココアの家が山奥過ぎて電波が入らないみたいで」
悠がそういうと、ココアが悠の持っている携帯をとって
「今ね、街で悠くんとデートしてるの!そっちはどう?」
『デート!?——忙しいですよ。とっても』
若干チノが不機嫌な声になっているのが聞こえる。
「あ、それって観光客がいっぱいくる時期だから?花火大会があるって聞いたよ!」
「今年はみんなで見るのか?」
『みんなの都合が合うかどうかもわからないので、特には——』
「「えー!?」」
ココアと悠がハモる。ココアは「だめ!」と言ってから
「みんなで思い出作らなきゃ!チノちゃんが誘わないなら私が誘っちゃうよ!」
「そっちにいないココアが誘ってどうする」
『こっちにいないココアさんが誘ってどうするんですか』
電話越しでも見事にハモるチノと悠にココアは大笑いする。
「2人、離れてても息はピッタリだね!」
とココアが言うと、チノが慌てて「だ、だいたい——」と話を続ける。
「当日までに帰ってこれるんですか?」
「うーん、お店の手伝いもあるし、模様替えもしなきゃだし——状況次第かな?」
ココアはそう言うと、
「でね!チノちゃんに話したいことがいっぱいあるんだ!悠くんが——」
「おい、チノにその話を——」
『長くなりそうなのでストップです』
「チノにそんな恥ずかしい話をするな」と言おうとしたが、チノに遮られる。
ココアは「そっか!」と納得して
「会ったとき話すことがなくなっちゃうもんね!」
とチノに言う。そして「大事なこと以外連絡禁止!」とまで言った。
「チノちゃんもお土産話用意しておくこと!」
『え!?そんなこと言われても……もう切りますよ?』
明らかに動揺するチノの声。そしてココアもオルゴールの音が聞こえたのか
「あー!悠くんのオルゴール使ってるんだ〜!あのぬいぐるみを私だと思って一緒寝て——」
『寂しくないです!!』
「——切られちゃった」
「なんてことを——!あと3時間はチノの声を聞こうと思ってたのに!」
「そんなに長く話したら電池なくなっちゃうよ!」
「——切ってしまいました」
チノがそう後悔する。そしてオルゴールを鳴らしたままぬいぐるみを持ってベッドにダイブした。
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠