ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第八十四話 花火大会は全員で

「——もふもふ……」

 

「ココア——起きてちょうだい……」

 

「——もふもふ……」

 

 

翌朝、今日は花火大会の日だ。ココアの母親がココアを起こしに行ってくれたが——。

 

 

「ココアを起こしに行ったのになんでもふもふされてるんですか!?」

 

「ついうっかり——」

 

 

悠がそう怒鳴ると、2人はベッドから身を起こす。

 

 

「ココア!もう支度しないと今日中に帰れないぞ!」

 

 

悠がココアを揺さぶるが、ココアは寝ぼけた様子で

 

 

「おはよう——チノちゃん……」

 

「俺はチノじゃねぇ!心はすっかり向こうだ!!」

 

 

ココアの母親が慌てて支度をすると、ココアは

 

 

「私のコスチューム忘れないでね——」

 

 

とまだ寝ぼけている。いったいどんな夢を見たのやら。

 

 

 

「ココアと悠くん、トランクは送っておくでいいんだよね?」

 

「はい」

 

 

ココアはまだ朝食を食べている。おそらく半分寝ているのだろう。一口が遅い。

 

 

「最後まで慌ただしかったわね——」

 

 

ココアの母親がそう言うと、モカも悠も「うんうん」とうなずく。

 

 

 

「今度はモカさんが運転してくれるのか」

 

「お姉ちゃんに任せなさい!」

 

 

——不安だ。

 

ココアが「行ってきます!」と母親に告げてから、出発した。

 

 

 

 

 

 

帰りの列車の中で、また青山ブルーマウンテンと遭遇した。

 

 

「あら、お帰りですか?」

 

「うん!チノちゃんたちと花火大会に行くんだ〜!」

 

 

ココアがそう言うと、青山ブルーマウンテンは「それはいいですね」とうなずく。

 

そして、ココアと悠に浴衣と地図を差し出す。

 

 

「よかったらこれを——」

 

「ずいぶんと用意がいいな!?」

 

 

 

 

 

夕日は沈み、辺りは暗くなった。

 

ココアと悠は青山ブルーマウンテンからの地図を元に「穴場スポット」へ向かっていたのだが——

 

 

「やっぱり道に迷うよな」

 

 

案内をココアに任せたら、案の定道に迷った。

 

 

「大丈夫!お姉ちゃんに任せなさい!」

 

 

——不安だ。

 

その時、打ち上げ花火が放たれた。

 

 

「「信号弾!?」」

 

 

ココアと悠がそう言って茂みの中を進むと——チノの声が聞こえた。

 

 

「一番はしゃいでいるのはシャロさんでしたね——」

 

 

そして、花火大会まであと1分となった。

 

 

「——みんなで一緒に見たかったな……」

 

 

チノがそう呟くと、その背後で悠が肩をトントンと叩く。

 

チノがこちらへ振り向いた瞬間、ほっぺたに指を当てる。

 

 

「みんな〜!!」

 

 

ココアがそう叫んだ瞬間、大きな花火が夜空を照らし出す。

 

 

「えっ——悠さん、なんで——」

 

「ただいまー!!!」

 

「「「たーまやー!!」」」

 

 

ココアが叫ぶが、花火の大きな音と一同の声に消される。

 

 

「私を見てー!!」

 

 

ココアが慌ててそう叫ぶと、チノが驚いた顔でこちらを眺めてくる。

 

 

「サプラーイズだよ、チノ」

 

「全く、ココアさんに影響されすぎです」

 

「でも、どうしてこの場所が?」

 

「青山さんに会ったんだよ。浴衣もあの人が用意してた」

 

 

悠がそう説明すると、チノは「用意がいいですね……」と返す。

 

 

「暗くて迷っちゃったんだけど、誰かが信号弾を上げてくれたおかげで辿り着いたよ!」

 

 

ココアがそう言うと、シャロは少し焦った顔で「そ、そう……それはよかったわね」と言う。

 

——さてはカフェインでハイになってたな。

 

そしてマヤとメグはココアと悠の頭に「私たちからもサプライズだよ!」とお面をつける。

 

 

「屋台で取った景品だよ〜」

 

 

驚くココアと悠にメグがそういうと、ココアは「かわいい〜!」と早速気に入った様子。

 

そしてココアがリゼに言う。

 

 

「そうだリゼちゃん、帰ってきたからには、お姉ちゃんの座は返してもらうよ」

 

「初めから預かってないぞ!」

 

 

そんなやりとりを小耳に挟んでおきつつ、悠はチノに抱きつく。

 

 

「はぁ〜やっと会えた……。チノも俺がいなくて寂しかったんだろ?」

 

 

悠がそういうと、チノは「離してください!」と悠を突き放す。

 

 

「別に寂しくなんてなかったです」

 

「あら、その割にはずっとオルゴール鳴らしてたわよね」

 

 

千夜がニコニコしながらそう言うと、チノは「音色が気に入っただけです!」とごまかした。

どの組み合わせがお好きですか?

  • ココア × 悠
  • チノ × 悠
  • リゼ × 悠
  • 振り回され隊 × 悠
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