「ちょっとシャロを迎えに行ってくる!」
悠がそういって部屋から出ようとすると、チノに止められる。
「どこ行っちゃうの?」
「お前の大好きなシャロお姉ちゃんがご乱心だ」
悠がそう言うと、リゼが立ち上がって「悠はいいよ」と言う。
「悠はチノと遊んでろ。シャロは私が追う」
「あ、ああ——」
リゼはそう言ってチノの部屋を出ていった。
「——さてチノ、何して遊ぶ?ジグゾーパズルする?」
悠がそう言うと、ココアが「はーい!」と手を上げる。
「私、王様ゲームやってみたーい!」
「——嘘でしょ?」
「いいわね、楽しそう〜!」
ココアの提案に悠が耳を疑う。千夜はココアの提案を快く承諾してしまう。
部屋にはココア、チノ、千夜、悠、里恵の5人。人数的には十分だが——。
「うーん——俺も前から興味あったし、一回だけだぞ」
「やった〜!じゃあ、番号と王様はトランプで決めよ!」
ココアがそういって部屋の引き出しからトランプを取り出し、中から1〜4のカードとキングのカードをだす。
「さあ、準備完了だよ!みんなカードを引いて〜!」
ココアがカードを差し出すと、悠が一番左のカードを引く。——3番。
「王様は?」
里恵が聞くと、千夜が「やったわ〜!」と喜ぶ。——初っ端から嫌な予感がする。
「そうね、1番と5番がキス!」
「出だしからハードな命令きた!」
悠がそうつっこんで辺りを見回すと、ココアが手を挙げた。
「私1番〜!」
「私、5番!」
ココアが1番で里恵が5番。
「ココア、俺の妹にまで手を出そうとしているのか」
「私はみんなのお姉ちゃんだよ〜」
悠が不服そうな顔をするが、ココアと里恵はそれをスルーしてキスした。
「盛り上がってきたわね」
「盛り上がるの早すぎだろ」
千夜のボケにつっこむと、ココアが少し頬を赤くした状態でトランプを差し出す。
「さ、さあ次行くよ!」
今度は一番右のカードを引く——1番。
「王様だーれだ!」
「私!」
今度は里恵が王様。
「うーん——それじゃあ1番と3番が次の命令まで手を繋ぐ!」
「嘘だろ!?——俺1番、3番は?」
「私だよっ!」
「ココア、お前よく当たるな!」
どうせならチノと——と思ったが、ココアに当たった。
次の王様が命令を出すまでココアと手を繋ぐ。
そして王様ゲームは続いて行く。
「王様の私と2番の人は甘兎庵のメニューを考える」
「また当たった〜!」
ありえないほどココアが当たる。一方チノは全く当たらない。
隣にいるチノの顔を見ると、少しつまらなさそうにしている。
そして、またカードを引く。——王様きた。
「俺が王様だな。何を命令しよっかな〜!」
「悠くんが王様?お姉ちゃんにもふもふしてほしい?」
「名指しはルール違反だろ——3番が5番に壁ドン」
悠がそう言うと、3番を引いていた里恵と5番を引いていたチノが当たる。
「くそ!王様と5番にするべきだったか!」
「お兄ちゃん相変わらずだね。チノちゃんは私がもらうよ」
「やっと当たった……!」
そして次の番が来た。
「私が王様……」
今度はチノが王様に。
「2番と私が今日一緒に寝る……」
「よっしゃああああ!!!!」
悠が叫ぶ。——カードにはしっかりと2と書かれている。
「まあまあ、悠くん良かったわね〜」
「私もチノちゃんと一緒に寝たい!!」
ココアが無理矢理入ってこようとするが、悠がそれを押しのける。
「いや、ダメだ」
「冷たい!」
そして部屋の扉が開く。
「いえーい!頼もー!」
「お、おい、シャロ?」
シャロがカフェインで酔っている。
「恥ずかしさに耐えられないからってコーヒーを——」
「なんてことを……」
リゼの説明に悠が顔を手で覆う。
「さ、シャロちゃんたちも帰ってきたことだし、夕食にしましょ!」
「千夜、責任とってシャロをなんとかしろよ」
悠がそう言うと、千夜は「わかったわ」と素直に承諾する。
「私が責任をとって今日一日ずっとシャロちゃんにコーヒーを飲ませるわ!」
「悪化させんな!!」
悠は一瞬「意外と素直だな」と感心してしまった自分を恨んだ。
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ココア × 悠
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チノ × 悠
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リゼ × 悠
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振り回され隊 × 悠