ご注文は家出人ですか?   作:Alkali

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第九十九話 ドライブはココアとティッピーとともに

「じゃーん!みてみて!!」

 

 

ある日の朝、ココアが突然ラビットハウスの前にみんなを呼び集める。

 

 

「憧れの自転車を買ったよー!」

 

「お前自転車乗れないだろ?」

 

 

自転車を自慢するココアに悠がそういうと、ココアはウズウズした様子で

 

 

「逸る気持ちを抑えきれなくて——悠くん!自転車の乗り方、私にも教えて!」

 

「まあ、いいけど——」

 

 

自転車の乗り方を教えて欲しいと言うココアに悠が頷くと、早速自転車の練習が——の前に

 

 

「そうだ!名前をつけようよ!ピンク色だからかわいい名前がいいな〜!」

 

 

ココアはそう言ってしばらく考え込むと、ティッピーを指差して言った。

 

 

「ティラノピンク!略してティッピーだよ!」

 

「そこのウサギと名前被ってるじゃん!」

 

 

強引に名前を「ティッピー」にするココアに悠はつっこむ。

 

そして河原に移動した。

 

 

「でも、なんで俺に?チノも乗れるようになったんだからチノに教えてもらえよ」

 

 

悠がそう言うと、ココアは少し顔を赤くして

 

 

「転んでる姿をチノちゃんにみられたくないの——お姉ちゃんとして!」

 

 

悠が意地悪に「俺も弟っていう設定だろ」というと、ココアは続ける。

 

 

「それに、悠くんならバイクにも乗れるでしょ?ドリフトも教えて欲しいな〜」

 

「自転車のドリフトの仕方とか知らないぞ!?」

 

 

無茶を言うココアに思わず悠が叫ぶ。

 

そして自転車の練習が始まった。

 

 

「さあ、まずは足を地面につけた状態で蹴って前に進んでみろ」

 

「えー……後ろ押さえてよ〜」

 

「——仕方ねぇな〜ほら、行くぞ!」

 

 

悠がココアを驚かせてやろうとものすごいスピードで自転車を押すと、ココアは笑って言う。

 

 

「漕ぐよりスピードが出てるよ悠くん!!」

 

「ココア!離すぞ!」

 

「うん!!」

 

 

悠がココアの自転車から手を離すと、しばらく不安定ながらも自転車は進む。

 

その近くをシャロが通りかかる。ふらふらと自転車を進めるココアはシャロに気を取られてバランスを崩して倒れる。

 

 

「だ、大丈夫?」

 

「——後ろ乗ってく?」

 

「今転んだわよね!?」

 

 

シャロがバイトに遅れそうで急いでいるため、ココアが自転車に乗せてシャロをフルールまで運ぶことになったが——ココアが道を間違えて結局甘兎庵の方まで戻ってしまった。

 

 

「家に帰ってどうするのよ!」

 

「まあシャロちゃん、お帰りなさい〜」

 

「ほんわかしてる場合じゃないわよ!もう走っていくからー!!」

 

 

にこやかに「お帰りなさい」と言う千夜にシャロが怒鳴り、走り去って行ってしまった。

 

 

「可愛い自転車ね」

 

「でしょー!いま悠くんに特訓してもらってるんだ〜」

 

 

ココアが自慢げに言うと、千夜は「懐かしいわ。昔シャロちゃんの練習に付き合ったっけ」と昔を振り返る。

 

 

「よくうさぎが横切るから、無意識にバニーホップを習得していたわ」

 

 

と千夜が衝撃の告白をする。

 

 

「バニーホップとか俺でもできないぞ!?」

 

 

そんな会話をして、もう一度自転車の練習に戻る。

 

自転車の練習を始めてしばらくが経ったが、ココアはだいぶ乗れるようになった。

 

 

「こんな短期間で乗れるようになるとは、なかなかやるじゃないか」

 

 

悠が関心してそう褒めると、ココアは「えへへ〜」と頬を赤くする。

 

 

「風が気持ちよくてどこまでも行ける気がするよ!」

 

 

チノがこちらにやってきた。

 

 

「ココアさん、乗れるようになったんですか!?」

 

「うん!もうバッチリだよ〜!チノちゃん、やっぱり私がいなくて寂しかった?」

 

「ココアが怪我してないのか心配になったんだろ」

 

 

様子を見にきたチノにココアと悠がそう言うと、チノは少し悔しそうな表情で

 

 

「そんな——ココアさん、私より短期間で……」

 

 

チノはおそらく自分より短期間で自転車に乗れるようになったココアに嫉妬しているのだろうが、ココアはそれに気がつかない。

 

 

「最後に、この坂道を滑走しようと思うんだ〜!」

 

 

ココアが練習の最後にと坂道のある場所までやってくる。

 

 

「ティッピーも一緒に風を感じよう!」

 

 

とティッピーを自転車の前についているカゴに入れる。

 

チノが近くにウサギの親子がいると言い出すと、ココアがそちらに気を取られて自転車から手を離してしまう。

 

 

自転車はものすごいスピードで坂道を下っていく。このままではティッピーが危ない。

 

 

「「ティッピー!!」」

 

 

ココアと悠がそう叫んでティッピーを追う。

 

 

「ココア、お前そんなに足速かったのか!」

 

 

ティッピーの危機にものすごい勢いで走り出すココアは、自転車に飛び乗り華麗にドリフトを決めた。

 

 

「「おー!」」

 

 

その光景を見たチノと悠は思わず驚きの声をあげた。

 

そしてラビットハウスに帰ることに。

 

 

「いつか、みんなでサイクリングしたいね〜!」

 

「——そうですね」

 

 

ココアの願望にチノがイメージを膨らませながらそう答える。




次回でいよいよ100話目ですね。

100話記念に、この小説のifストーリーを作ろうかと検討していますが、実現するかどうかはわかりません。


今後とも「ご注文は家出人ですか?」と私「Alkali」をよろしくお願いいたします。

どの組み合わせがお好きですか?

  • ココア × 悠
  • チノ × 悠
  • リゼ × 悠
  • 振り回され隊 × 悠
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