IS スカイブルー・ティアーズ   作:ブレイブ(オルコッ党所属)

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第151話【世界最強】

 

 

 轟音が鳴り響く戦場の端に、織斑千冬は立っていた。

 

 いつも通りピシッと決まったスーツ。

 一見男らしく、だがしかと見ると間違いなく美人と言える整った容姿。

 一つ、いや二つ違うとすればいつも下に縛っている髪を上で縛るポニーテールに結ってあること。そして左手に握る1本の日本刀。黒紫の鞘には一つ二つと桜の花びらが刻まれている。

 

「御厨先生。前のシールドを開けてください」

「わかったわ」

 

 ドームシールドの一角が千冬の一声で開かれた。

 勢いを増した海風が頬を撫で、髪を揺らす。

 

「……重いな」

 

 ポツリと呟く言葉は彼女の、織斑千冬から出たとは思えないほど小さく儚げなものだった。

 強く握る刀から感じる熱が全身に伝わり、そして重くのしかかるような錯覚を覚えた。

 

「この瞬間が来なければ良いと思っていた。不可能だと分かっているのにな。私は私の宿命からは逃げられない。避けられればどれほど良かったかと思い続けていた」

 

 手に持つ刀に目を向けて語る千冬の眼が一瞬だけ揺れた。

 

 自身の愛機を封印し、それでも繋がりだけ持っていた日々。

 最愛の弟が入学し、立て続けに起きた二つの事件。

 敬愛する師の忘れ形見が入学してから起きた五つの事件。

 自身が手を下すことなく、庇護対象である弟や生徒が対処する現状を見ることしか出来ない自分に嫌気が差していた。

 

 一夏が重傷を負った臨界学校の時、この場に暮桜がいない事実が何よりも歯がゆかった。

 

「しかしそうも言ってられなくなった。不思議だよ。二度と来なくて良いと思っていた筈なのに、再びお前と戦えることに喜びを感じている自分も居る」

 

 意外にも自身の手にある愛機に愛着を持っていたことに少し驚いている。

 

 懐かしむ眼の色を戦場に戻し、開いたシールドに群がるようにVTシステムの傀儡となったISが向かってくる。

 かつて一夏や疾風が相手した物より更に精度を上げ、いかなる者も強者へと変える禁忌のテクノロジー。

 BTナノマシンで無理やり負荷態勢を引き上げたそれは恐るべきシナジーを生み出した。

 

 だがそんな都合のいい物があるはずがない。

 BTナノマシンは確かにISとのポテンシャルを上げる。だがそれは普段使わないでいる脳の力を無理やり引き出しているに過ぎない。

 敵も長期戦は想定していなかったのだろう。時期にガタが来る。なればこその特攻なのだろうが。

 

 流れる動作で左手に持った刀の柄に右手を添え、握る。

 足に力を込め、深く息を吸い、吐いた。

 

 

 

「暮桜、抜刀」

 

 

 

 ──刹那、クリア・ティアーズが堕ちる。

 

 刀を抜き放った瞬間現出した織斑千冬の力であり鎧であるIS、暮桜が瞬きの間に斬り伏せた。

 

 元々打鉄の元祖であった暮桜は初代白式をよりブラッシュアップさせた姿に変化。

 ミステリアス・レイディと同じぐらい装甲面積の少ない極限まで計算され尽くされたスマートなアーマー。背中には白式のウィングスラスターをダウンサイジングしたようなスラスターが二つ。

 機体色は黄昏時の暮を示す黒紫一色。白式とは対照的に落ち着いた色合いは昔と変わらない存在感を放っており。

 手には雪片弐型の原型である近接ブレード【雪片】が握られている。

 

 数年ぶりに世界に降り立ったそれは暮桜であって暮桜にあらず。

 

 銘を暮桜・(あらため)

 

 新生した織斑千冬の覚悟の証である。

 

「零落白夜発動時間コンマ秒。流石ちーちゃん、鈍ってないね。ねっ、どうどう? 生まれ変わった暮桜の乗り心地は」

「悪くない。ずっと乗り続けていたかと錯覚する着心地だ」

「でしょでしょ! なにせちーちゃん専属の神業メカニックが手掛けたんだからね!」

 

 新たな暮桜のスペックは旧暮桜の性能を凌駕していた。

 当時第一世代機と名を打ちながら第二世代相当として完成されていた暮桜は当時でも抜きんでたスペックを叩き出していた。

 だが今の暮桜のスペックはセカンドシフトを果たした白式やイーグル、そして第四世代機である紅椿に迫っていた。

 数年のブランクがありながらスペックの変化が著しい愛機を問題なく、それでいて更に磨き上げられた動きを可能にする。それは暮桜・改が織斑千冬に馴染んでいることに他ならない。

 

「むふー。また暮桜に乗ったちーちゃんを見れて束さん嬉しいよー!」

「そうだな。正直昂ぶっている」

 

 身体に流れる充足感。

 新鮮な空気を目一杯取り込んだような爽快感。

 ハイパーセンサーによって開かれた視界。

 

(レーデルハイトのことを言えないな。こんな状況だというのに嬉しいのか、私は……)

 

 これを解き放った意味を忘れてはいない。

 近い未来、今とは比べ物にならないほどの脅威が襲ってくる。

 避けられぬ運命。遠からず訪れる運命。

 自分たち姉弟に刻まれた、忌むべき過去。

 

「上等だ」

 

 再び剣を握った覚悟は偽りではない。

 これまで紡がれた縁、そして唯一無二の家族である弟を。

 

「守ってみせる。でなければ何が世界最強(ブリュンヒルデ)だ」

 

 なおも向かってくるクリア・ティアーズ。今度は3機。

 先ほどのVTシステム機は様々なデータがコラージュされた、ある意味テクニカルな動きだった。だが迫りくるそれは先ほどと違う統一性があった。

 レーザーサーベルを構え、瞬時加速の構えに入った。

 

「敵のVTシステム。ちーちゃんの動きに固定したね。猿真似で再現結構高いのムカつくんだけど。束さんなら誤差なしで完璧120%で模倣出来るぞコラァ!」

「斬るだけだ。問題ない」

「ヒュー! 最高にクールだねちーちゃん! 折角なら新機能試してみてよ」

「使わなくても問題ないのだがな。まあ良いだろう」

 

 興が乗ったのか、千冬はアンネイムド戦よりも鋭い笑みを浮かべる。

 

 敵機、瞬時加速。

 光波スラスター最大出力。ナノマシンによる動体視力も失明リスクギリギリまで切り詰める。

 いかな神速の太刀でも見逃さない、全力でやり過ごす。斬り伏せるなど高望みはしない、1機でも取り付けば勝ちなのだ。

 

「……え?」

 

 桜の花びらが舞うのを目にした時。

 3機のクリア・ティアーズのシールドエネルギーが消し飛んだ。

 

 1秒にも満たない時間で3機全てが斬り伏せられた。

 捉えきれなかった。気付けば後ろに居た。何が起こったか分からず、3機の鉄屑が海に落ちた。

 

「ふむ、悪くない」

 

 感触を確かめるように手のひらを握って離す千冬の暮桜に桜色の光が点々と灯っていた。

 濃淡の違う黒紫に桜の花が咲いたように装甲各所に淡い桜色が現出している。

 3機を一気に屠った超加速の正体はその装甲にある。

 

 暮桜の装甲は細かい展開装甲の集合体。

 

 紅椿の攻撃、防御、加速によるマルチロールではなく。短距離における加速のみを追求した亜種展開装甲。

 展開装甲が発動する際、鱗状に張り巡らされた展開装甲が桜色の光と共に加速。瞬時に多方向に向けて放出。

 千冬の技量と合わさって感覚外の高速必殺斬撃をとなり。放出されたエネルギーはまるで散りゆく桜のような残光を残し、消える。

 

 束が考案した新機軸の第四世代IS。

 それが暮桜・改であった。

 

「うんうん。新型展開装甲も問題ないね」

「いささか派手ではあるがな」

「ちーちゃんの速度に追いつける人なんて居ないでしょ」

「どうだかな……ん?」

 

 風が強くなると共に、(バカ)が来た。

 

「ブリュンヒルデェェェ! 私と戦うのサぁ!!」

「死ね織斑千冬ぅ!!」

「五月蝿い」

 

 突っ込んでくる風を躱しついでに近づいてきた敵を一刀両断零落白夜。

 あいも変わらず発動したか分からないほど一瞬のオンオフ零落白夜だ。

 

「なんで避けるのサ!」

「回答を控えさせて頂く」

「事務的過ぎる! 私がこの瞬間をどれだけ渇望してるか分からない訳がないのサ!?」

「……」

 

 無論理解している。

 目の前の馬鹿ことアリーシャ・ジョゼスターフは第二回モンド・グロッソでの優勝者の称号である2代目ブリュンヒルデの称号を辞退している。

 それから千冬が表舞台から姿を消してからアリーシャは乾きに乾いていたのだ。

 

 今回は気まぐれ2割。8割出るかもわからない織斑千冬を待つために国の意向をガン無視して馳せ参じたのだ。

 

「そこら辺に織斑千冬は転がってるぞ。それで我慢しろ」

「あれをブリュンヒルデと認めるのは侮辱以外の何物でもないヨ」

「それはそうだな」

 

 既に5機ほど斬ってみたが。ただ動きを真似してる相手というのは拍子抜けするほど弱かった。

 疾風のように動きを完璧に履修してる訳ではない。単純に弱い。

 千冬とアーリィにとって決まった動きしか出来ないVTシステムなど侮辱や冒涜以前に雑魚以外の何物でもないのだ。

 

「……すまなかったな」

「ほんとなのサ。私があの時どんな気持ちだったか」

「理解はしている。だが私はあの時の選択を後悔してはいない」

「ブリュンヒルデも人の子だった訳なのサ」

「そんな上等な者ではない」

「お互い様サネ」

 

 プラプラと義手を振りながらアーリィはニヒルな笑みを浮かべ、千冬も薄く笑う。

 

「今は玩具で我慢しておけ。全部終わった後にリハビリがてら相手してやる」

「っ! …………その言葉、忘れないのサ!」

 

 先ほどの虚無的な物とは一転。子供のような満面の笑みを携えてアーリィは再び風の化身となり、戦場を吹き荒んだ。

 

「言われっぱなしじゃないのちーちゃん」

「言われても仕方ないからな。さて、害虫駆除の続きだ」

「害虫駆除ってより追い込み漁じゃないかなこれ」

 

 フランチェスカの勅命で尚も遮二無二に向かってくる傀儡たちをスパンスパンと撫で斬りにしていく暮桜。

 だが何人たりともこの先に向かうことは叶わないだろう。

 

「ちーちゃん。いっくんや箒ちゃんのところには行かないの?」

 

 現在彼らが交戦している洗脳された日本代表。

 平時ならともかく洗脳された彼女なら一太刀、悪くて二の太刀入れれば片がつくが……

 

「何事も経験だ」

「うわー鬼畜だー」

 

 

 

 ーーー◇ーーー

 

 

 

 秋山杏樹率いる自衛隊IS5機に一夏、箒、菖蒲を加えた計8機のIS部隊。

 それに対峙するは現日本国家代表の楠木麗。

 

「くそっ、捌かれる!」

「一夏!」

「カバーを!」

「皆さん後ろに!」

 

 白式、紅椿、黒鉄が絶えず刀を突き出し。菖蒲が必殺の一撃を止める肉盾。

 杏樹の部下4名は針の穴を通すように絶えず射撃で攻撃の穴を埋めていた。

 

 1対8の過剰戦力図。だがそれでも楠木麗の白鉄を捉えきれていなかった。

 白鉄は打鉄を発展させた機体。打鉄から受け継がれた肩部を駆使した防御戦術にフォワードの3人は切り崩せずに居た。

 

「ぐあっ!」

「竹原! 松本!」

「すいません隊長、離脱します!」

 

 シールドが風前の灯火だった自衛隊の打鉄2機が隙を突かれ切り裂かれ戦線離脱。

 

「くっ、このお!!」

「織斑くん前に出過ぎるな!」

 

 仲間をやられて焦った一夏が突出する。

 白式・雪羅の突破力を全開に出した斬撃は最小限の動きで避けられる。だがそれを見越せないほど一夏は愚かではない。二の太刀、三の太刀と斬撃を途切れさせることなく雪片弐型、そして雪羅のビームクローを振るう。

 

 しかし麗は一夏の猛攻を光刃1本で受け流し、反らし、そして的確に斬撃を見舞う。

 振るわれる光刃に乗せられた白鉄第三世代能力のシールドエネルギー転化斬撃。とっさに雪羅の霞衣で光刃のビーム部分は霧散するも実体である刀本体の斬撃で雪羅を払われ、2撃目をもろに受けた。

 

「やべっ!」

「下がれ一夏!」

 

 3撃目が当たる前に箒の双剣が割り込みをかけ、黒鉄の刀が白鉄を弾き飛ばすも仕切り直した麗が鞘に光刃をリコールし抜刀。

 神速の居合切りを更に間に入った菖蒲が完璧に防ぎきり、プラズマバーストで強引に距離を離した。

 

「逸るな織斑くん! 君の突破力はまだ必要だ!」

「すいません! だけど……」

「どうした一夏。さっきから落ち着きがないぞ」

 

 目の前で仲間がやられたことで逸ったのは事実。だがそれ以上に一夏を刺激するものがあった。

 

 千冬が戦場に立った。

 第二回モンド・グロッソ。あの忌まわしい事件から時を経て再び姉が暮桜を纏った。

 そして千冬は戦場に出てからものの数分で既に10機以上のISを屠っている。

 

 初めて白式を駆り、セシリアと戦った時。

 その手に姉と同じ銘である雪片を握った。

 

 その時誓った。

 守られるだけの関係を終わりにする。

 自身の家族、千冬を守ると。

 世界最強である姉の名を守ると。

 

 なのに目の前にいるかつての姉と同じ日本代表にまったく歯が立たない。洗脳されているとはいえ日本代表。技量で勝てると思うほど一夏は自惚れていない。

 だが姉が居る戦場で無様な姿は見せられない。

 誰かを守ると決めた。あの時とは違う。その意味と困難を知り、刀を握る手にそれを込めて戦っている。

 

 かつて焦がれた姉を、そして自身の誓いを裏切らない為。みんなを守る為に。

 その為なら、自分がどうなろうと……

 

「馬鹿なことを考えてるな」

「っ!」

 

 思わず箒と目が合った。

 その目には自身の顔が写っている。

 

「お前の悪い癖だ。誰かの為に動く時、必ず自分を度外視する。みんなを守る。その中にいつも自分を入れていない。そうだろう?」

「それは……」

「自分をないがしろにする奴が誰かを守ろうなどと烏滸がましいにも程がある」

「っ!」

 

 矛盾を突き付けられた。

 誰かを守る為に戦っていた。だが一度だって自分を守ろうとなんて考えたことがあったか。

 誰かを守れれば、その笑顔を守れればそれで良い。

 

 なら自分は? 

 一度だって自分を省みたことはあっただろうか。

 

「篠ノ之さん!」

「っ! せやっ!」

「箒!」

 

 両の刀で白鉄の刀を弾く。

 時には展開装甲のブレード、シールドで防ぎ。展開装甲ビットで注意を反らしながら剣戟をまじ合わせる。

 

「誰かを守りたいなら自分を守れ! じゃなければ誰かを守る為に戦えもしないだろうが!」

 

 雨月の刺突レーザー、空裂のブレード光波を乱射。自衛隊の打鉄の援護射撃を交え、白鉄を一次的に下がらせる。

 

「私はもう福音の時のような光景は真っ平だ! お前だって、誰かを失う苦しみを知っている筈だろ!」

 

 箒の言葉と共に、以前疾風から届いた遺書を思い出す。

 

 俺みたいになるなと。

 

 誰かを助けるために命を投げ出すことはするな。

 それは身勝手なエゴだ。どこまでも自分勝手で救いようのない。誰も幸せになれない馬鹿な自己満足だと。

 

 正直、箒にここまで言われても一夏は何処か納得の落とし所を見失っていた。

 誰かの為に自分を入れていないなど、考えもしなかったからだ。

 だが何処かで他人さえ無事なら自分はどうなってもいいと考えていなかったかと問えば、一夏は迷いなく肯定する。

 無意識に、当たり前かのように一夏は自身を投げ出すことを躊躇うことはない。銀の福音から身を挺して箒を守った時のように。

 

 だがそれ以上に。疾風がセシリアに刺し貫かれ、海に落ちた姿が鮮明に思い出される。

 あの時の苦しみを、今度は自分が箒たちに味あわせようとする。そんなことを織斑一夏は許せるのか、認められるのか。

 

 答えは……否だ。

 

 加速、からの斬撃。

 対象を割り込まれた刀の持ち手に向けた麗は返しの斬撃を放とうとするが、一夏が零落白夜を振るうと即座に後退する。

 

「やっぱ警戒するよなこれには。悪い箒、こっから仕切り直す」

「そうか……あと一つ言い忘れてた」

「まだあるのかよ」

「千冬さんにいいとこ見せようなんて可愛い剣では国家代表には勝てないぞ」

「っ! ほっとけよ!」

 

 図星を突かれてカーっと熱くなる顔を振って一夏、続いて箒が前に出る。

 麗が鞘に納刀。

 

(集中しろ、集中! 受け流すなんて考えるな! 身体に当たらなきゃそれでいい!)

 

 電磁抜刀発動。この時一夏は初めて攻撃を捨て、防御に全振りした。雪片弐型と雪羅で抜刀を受け止め、勢いに逆らわず後退。

 すかさず来る斬撃は菖蒲が受け止め、秋山が斬りかかり、更に箒が刀を振り下ろす。

 2人の刀を紙一重で躱すが、箒が振り下ろす直前で空裂を起動。斬撃の延長線上のままブレード光波を発射、刀で受け止めるがそのまま押し出される。

 

「行くぞ!」

「ああ!」

 

 紅椿、展開装甲全開。一夏、二段階瞬時加速チャージ。空裂で仰け反った白鉄に秋山が瞬時加速、更に最大出力のシールド転化機構を両手の二刀に注ぎ込み、振り下ろす。

 

「これで!」

「っ、させない!」

 

 窮地に立たされた麗が初めて感情を剥き出しにする。

 高速で刀をリコール、鞘に納刀された光刃を素早く抜刀。更にシールド転化機構を最大にして振り上げ、紫に輝く3つの刀がかち合い、僅差で黒鉄の二刀を弾いた。

 次に来るわ紅の二刀。紫に光る光刃で的確に捌き胴に一撃を加えて切り抜ける。

 

「零落白夜っ!!」

 

 展開装甲に負けない推力を誇る二段階瞬時加速からの零落白夜。

 第三世代能力をここまで酷使した白鉄、かすりでもすれば敗北する。

 雪片弐型か、雪羅のクローか、それとも両方か。

 ナノマシンの感度を最大まで上げて一夏の一挙一投足、刀の軌道に至る全てを注視する。

 

 雪片弐型の刀身が零落白夜の光を纏う。クローを視野に収めながら迎撃に。

 

「なっ……!」

 

 光が灯った雪片弐型が一夏の手からは離れた。麗の剣に弾かれたのではない、一夏自ら手放した。

 戦闘中に、しかも絶好の好機に武器を投げた。つまり本命は零落白夜のクロー。刀の向きを微調整クローに合わせて刀を振るい……空を切った。

 

 本命は一夏ではない。

 

「霞衣最大展開!」

 

 クローを仕舞った雪羅の霞衣を前方に全開展開。

 零落白夜のエネルギー無効化シールドをゼロ距離で発動。攻撃に過敏になり過ぎていた麗にとって想定外の一手。

 展開された霞衣単体に攻撃能力はない、だがそれは紛れもなく零落白夜。霞衣に触れたシールド霧散。霞衣の波に当てられた白鉄は今、完全に丸裸となった。

 

 カカカン!! 

 

 間髪入れずに背中に打ち込まれた5本の矢。

 絶対防御にぶつけられた矢は今まで一切攻撃せず防御のみを行なっていた菖蒲と櫛名田の爆裂誘導矢【曲】。

 絶対防御に向けて放たれた5本の爆弾矢が破裂。白鉄のウィングスラスターを破壊するほどの暴力の花火が白鉄のシールドを全て削り切った。

 

 力なく落ちる麗を秋山が受け止め、ワクチンを流し込み洗脳を解除した。

 

「楠木教官、ご無事ですか」

「イタタタ。無事じゃない。こぞって袋叩きにしてくれて私のメンタルはボロボロだわ」

「すいません」

「嘘よ。よくやってくれたわ。織斑さんの弟さんもね、ナイスファイト」

「あ、ありがとうございます!」

「一夏め……デレデレしおって」

「まあまあまあ」

 

 ニコリと微笑む美人なお姉さんを前に思わず声が上ずる一夏。を睨む箒とそれをなだめる菖蒲。

 そして……

 

「人妻相手に欲情するなよ青少年」

「なっ、違うぞ千冬姉! そういうんじゃないぞ!? 普通に褒められて嬉しかっただけで」

「大丈夫だよいっくん。ちーちゃんはこう見えて嫉妬してるのさ。弟がまた女を引っ掛けたんじゃないかって! もうちーちゃんたらほんとブラコ……」

「束。今からお前を斬っても良いんだな」

「マジモンの殺気!?」

 

 史上最強の姉とその幼馴染が茶々を入れてきた。

 

「日本代表、早くIS学園に戻った方が良いですよ。旦那さんが来てますので」

「武男さんが居るの!? 待ってて武男さん今直ぐ戻っ、あっ身体が痛い頭も痛いISが動かない!!?」

「はいはい大人しくしてて下さいね。炭森、梅津。落ちた竹原と松本を回収しろ。すまないが3人とも、戻るまでのエスコートを頼めるか。我々は揃って満身創痍なのでな」

「わかりました。戻るまでしっかり守ります」

「いや、お前も守られる対象だ一夏。シールドがもうないだろう」

 

 ナノマシンの過剰作用で頭痛を訴える麗。

 5機のうち2機が撃墜、残った3機もシールド残り2割。

 白式は蓄積ダメージと最後の零落白夜と霞衣全開投射によりシールド値が可哀想なことになっており。箒の絢爛舞踏も味方機への補給で使ってしまい使用が困難。無事なのは終始防御に努めていた菖蒲の櫛名田ぐらいだろう。

 

「ご安心を! 皆様は私がしっかり守ります! 須佐之男もまだ使えますし!」

「頼もしい限りだ。では頼もう」

「はい!」

 

 守護神徳川菖蒲に見守られながら一同はIS学園に進路を取った。

 周辺の敵はこぞってVTシステムを使って遮二無二にIS学園に突貫しているからか火線の密度がめっきり減っていた。

 

「一夏」

「なんだ千冬姉」

「最後の攻防は、お前にしては次第点だ。まだ粗削りだがな」

「わかってるよ」

「フッ。時間がある時に稽古をつけてやる。楽しみにしておけ」

「お、おぉ……」

 

 ISを使った稽古。生身でも勝てたことがないのにこれから一体どんな地獄特訓が繰り広げられるのかと思うと別種の震えが湧き上がってくる。

 だがそれは間違いなく必要なこと。先代零落白夜の使い手からの指南。一夏は震えを武者震いに変え決意を新たにした

 

「美人姉弟がふたりっきり。何も起こらない筈はなく! キャー箒ちゃんピンチー! いまこそその胸を使う時では!?」

「姉さん!!」

「本当に斬ってやろうかこいつ」

「殺気パートツーが!!」

「あははは」

 

 

 

 ーーー◇ーーー

 

 

 

「敵旗艦キャメロット確認! うお撃ってきたぞ!」

「あらかた潰したけどまだまだあるなぁ武装。極太レーザーはあれっきり兆候なし。オーバーヒートか?」

「敵IS4機、向かってくるわ。重武装タイプのクリア・ティアーズよ」

 

 セシリアのブルー・ティアーズ並みにビットを搭載し、携行火器を山盛り積み込んだクリア・ティアーズが4機出てきた。元のフォルムの面影はないが確かに火力と制圧力はありそうだ。

 正直好みではある。

 

「スカーレット・ナイツは敵ISを、イレイズドは艦の制圧をお願いします。俺はフランチェスカに行きます」

「ラスボス囲んでボコさねえのか?」

「それが最善の可能性だと考えたんですけど……出来れば1人で奴をぶっ倒してみたいんですよ」

「いいじゃねえか。こっちの主役はお前だ疾風・レーデルハイト。ラスボスを倒すのは主人公の役目ってもんだ。存分にやれ! 俺たちが事を済ませる前にな!!」

「ありがとうございます、コーリング代表。散開!!」

 

 フランチェスカはキャメロットの上空から俺たちを見下ろしている。

 俺とイーグルは上昇し、奴と同じ高度まで上がった。

 

「ごきげんようフランチェスカ・ルクナバルト。直接会うのはイギリスぶりだな」

「疾風・レーデルハイト……行き成り襲ってくると思っていたけどどういう腹積もりかしら? 獣が礼儀を覚えたところで宝の持ち腐れよ」

「おいおい礼儀の意味知ってるのかお前。お前の何処に敬い気を遣う要素があるんだよ。世界征服なんて馬鹿正直に宣言する奴にそんなの求めるほうが失礼だろ。俺とお前どっちが獣なのか分からないぐらい頭茹だってしまったのか?」

 

 フランチェスカの端正な顔面に青筋がピクピクと浮かぶ。

 今の今までブチギレてないって相当頑丈な血管してると見える。流石世界の女王様、血管も図太い。

 

「お前の言葉を遮って開幕ぶちかますのは、それはそれで粋なんだけど。俺のことを世界一カッコいいと言ってくれる優しい優しいパートナーがお前と話がしたいらしい。可愛い姪っ子の話を聞いてやってくれや」

 

 俺とフランチェスカの眼前にセシリアを写すホロウィンドウが出てきた。

 セシリアは何処か言葉を飲み込みつつ、毅然とした態度で口を開く。

 

「セシリア……」

「この場で言葉を交わすことは滑稽と思うでしょう。貴女は一線を超えた、踏んではいけない一線を踏みつぶした。それでもわたくしは貴女に聞かなければいけないことがあります。暫しお時間を頂いても宜しいでしょうか」

「良いわよ。他ならぬ貴女の頼みだもの」

 

 セシリアすげぇな。こんな時でさえ礼節を弁えて対話しようとしている。

 まあ当たり前ではあるが、俺はどうしてもそういうの無理だから驚くのも失礼かもしれない。

 

「フランチェスカ・ルクナバルト。どうして貴女が世界を女性至上主義に染めようとしたのですか。この世が女尊男卑社会に傾倒していたとしても、貴女の男を嫌う感性は常識を逸している。貴女を突き動かすものは一体何なのですか。何故ここまでのことを」

 

 正直気にならないと言えば嘘になる。

 技術、力、富。土壌はあるとはいえ世界征服なんてことを馬鹿真面目にやる奴がフィクション以外に存在するとは思わなかったからだ。

 

「男を嫌う理由はただ嫌いだからよ。昔から嫌いで嫌いで仕方なかった。なんで人間が女と男に別れなきゃ行けないのか神を恨むほどにね」

「ただ嫌い? 男に強姦されたとか騙されたとか、そんなありがちな理由はなかったのかよ」

「ないわ。いつ何が理由で嫌悪を抱いたのかなんて覚えてないわ。しいて言うなら男の本性が透けて見えたからかしら。どいつとこいつも低脳で生きる価値のない塵芥どもだったわ」

 

 さもつまらなそうに語るそれは誇張表現はあれど純粋な男性嫌悪だった。

 どれだけ善性の持ち主であっても人を嫌いになるというのごく普通でありふれた当たり前の感情。しかし彼女のそれは混じりっ気のない悪感情。シミ一つない黒い感性。どう生まれ何を食ったらこんな男嫌いの擬人化が生まれてくるんだ? 

 

「叔母様はお父様のことも嫌っていました。血を分けた家族ですら嫌悪以外何もなかったと?」

「私は兄が嫌いだった……兄は、ソーレンは優秀な人間だったわ。だけどそれを表に出そうとは決してしなかった。組織でも優秀な成績を残すことも出来たはずなのにわざと手を抜いて、私が何度惨めな思いをしたことか」

「組織……まさか」

「やはり。お父様は亡国機業(ファントム・タスク)のエージェントだったのですね」

 

 こいつが亡国機業だということは、その兄であるソーレンさんもそうなのではないかと。

 信じたくはないが、あの人も犯罪組織の一員だったということになる。

 何か事情があったのか、それとも。

 

「お母様はそのことを知っていたのですか」

「さあ、わからないわ。それを承知で結婚したのか、それとも別の理由か。少なくとも愛情から来るものではないのは確かだったわ」

 

 お前の価値観なんか当てにならないし実際違ったとしても絶対認めないだろ。

 とはいえ、ソーレンさんはソフィアさんを愛していたが。ソフィアさんの方がどうだったかは分からないから頭ごなしに否定できないのが痛いところだ。

 

「確かにお母様は、自分の顔色を伺うばかりのお父様をよく思って居なかったかもしれません。でも決して蔑んだりしなかった。その有り様を受け入れ案じていた。少なくともお母様はお父様を見捨てたりしなかった! 出なければお母様がお腹を痛めてまでわたくしを産むはずがありませんわ! お父様だってお母様を支える為に生きてきた! 愛がないなどということは決して……」

「兄が、ソーレンがソフィアさんを愛していた? それこそあり得ないわ。万に一つの可能性もない───だって、ソフィアさんを殺したのは他ならぬ兄なのだから」

「なっ」

「……え?」

 

 何を言っているんだこの女は。

 ソーレンさんがソフィアさんを殺した? 

 あり得ないだろ。だってあの2人は。

 

「そんなはずありませんわ。だってあれは事故。越境鉄道の横転事故で、死者は100人も居て……お母様だけでなくお父様も死にましたのよ。あれは事故ですわ……」

「違うのよセシリア。あれは兄が起こした自爆テロなのよ」

「嘘、嘘! そんなことあるわけがありませんわ!」

「おい、フランチェスカ・ルクナバルト。言って良いことと悪いことがあるだろうが……そんな妄言を聞かせるためにセシリアと話させたわけじゃねえぞ」

「私がセシリアに嘘をつくと思っているの? 兄は、貴女の父親は亡国機業のエージェントでありながら、男性権利団体の幹部だったのよ。イギリスの、いいえ世界にとって強き女性の象徴だったソフィア・オルコットを兄は恨み、僻み、憎んだ。これは事実よ。私が亡国機業のネットワークを使い、当時の男性権利団体の会長を拷問して聞き出したのだから」

「…………」

 

 フランチェスカの瞳に嘘の揺らぎはなかった。

 ソーレンさんが自身の命を、赤の他人の命を犠牲に妻であるソフィアさんを殺したと言うのだ。

 自爆テロ? そんな馬鹿な話があるのか? 亡国機業の凄腕エージェントだという前提を差し引いてもそんな話が到底信じられない。

 

「私にとって兄は嫌悪すべき男。だけどたった一人の家族だった。私は兄を嫌っていたけれど、兄は私をいつも案じてくれていた。この世に蔓延る男という種族の中でも、兄はマシな方だった……そんな兄でさえ、自身の身勝手な理由で自爆テロを起こしてソフィアさんを殺した! 気高く、美しく、強い女性の象徴である、私が憧れたソフィア・オルコットを殺したのよ!! こんな馬鹿な話があるわけないわ! だけど事実! 揺らぐことのない事実なのよ!! 馬鹿らしいにも程がある! 私が見ていた兄は幻想に過ぎなかった! 何処までも愚かしい男! それがソーレン・ルクナバルトの本性! 私の中にその男と同じ血が流れている! これ以上最悪なことはないわ! 全身の血を入れ替えて捨て去りたいぐらいに!!」

 

 熱と狂気が籠もった声が空気を響かせて木霊する。

 そこには信頼していた兄から裏切られた絶望と失望。恨みという言葉では表せないほどの憎悪の塊だった。

 

「この世に蔓延る男は全て醜悪な存在。私は男を嫌悪する。赤子も子供も大人も老人も全て全て全てっ!! だからこそ私は誓った! この穢れた世界を作り変え浄化する! もう二度と女性が悲しまない世界を! 理想郷を! インフィニット・ストラトスという天から与えられた武器を手に立ち上がることを!!」

「それがお前の世界征服の動機か」

「そうよ! だからこそお前が許せない! 私からセシリアを奪った疾風・レーデルハイトという存在を!!」

《マスター! 下から複数の反応!》

 

 海面から何かが浮上してくる。

 それはミサイルというには余りにも大きい飛翔体。10機ものミサイルが俺とフランチェスカを囲むように飛び立ち爆発。その中から膨大な光の粒が辺りに飛び散り、広がる。

 

《BT粒子だ! それもかなり高濃度の……マズい、脱出しろマスター! これは罠だ!》

「罠だって!?」

「もう遅い!!」

 

 ばら撒かれたBT粒子は意思を持ったかのように俺とフランチェスカ周辺の空間を覆い始めた。

 出来上がったのは目視できるほどに輝く光の檻。否、バトルフィールドだった。

 

「疾風・レーデルハイト! ソーレンと同じ愚物の権化! 何を失おうとも、本懐を遂げられなくとも、貴様だけは必ず殺す!! 懺悔しろ! 恐怖しろ! そして女王の裁きをその身に受けよ!!」

 

 戦闘態勢に移行するフランチェスカのIS。

 更に倍プッシュとばかりに海面から1機のISが操るには余りある多数のBTビットが海から出現、BT粒子の光と共に俺とイーグルを包囲した。

 

 こっちに気付いたウェルキン団長たちが加勢に来ようとしてくれたがあえなくレーザーで後退を余儀なくされた。 

 

 BT技術の始祖であるワンオフ・アビリティーといえどもこれは凄いわ。なんか他の奴より高性能なナノマシンぶち込んでるのかな? 眼の青さがチゲーや。

 

 うむ。控えめに言ってピンチ状況。

 だけど俺は特に焦った素振りも見せず普通に驚いて感心するだけだった。

 

「やべーやセシリア。お前の叔母様なりふり構わず潰しに来たぞ。こっから殺戮鏖殺ショーの始まりかな?」

「そんなこと言ってる場合ですの!? 待っててください今救援に」

「いやいやこっちに来れないから俺が仲介人したんでしょ。セシリアは大人しく待ってなさいな」

「ですがこの戦力差は」

 

 まったく。ソーレンさんとソフィアさんのショックから立ち直ってない癖に心配してくれて。

 ほんと俺は果報者だなぁ。

 

「心配するな。予測してなかった訳じゃない。こんな卑怯者が正々堂々タイマン勝負してくれる訳なかったしね……大丈夫だよセシリア。俺がこんな奴に負ける訳ないだろうよ」

「疾風……」

「気にするなよセシリア。お前の叔母さんが言ったことなんて気にするな。少なくとも俺は信じない、絶対に信じない。だって、ソーレンさんがあの時俺に話してくれた言葉と想いは決して嘘ではないんだから」

 

 ソフィアさんを支えたい。

 ソフィアさんは確かに強い。だからこそ崩れるときは一瞬で崩れてしまう。自分は妻が崩れそうになったときに支える為に頑張ると。

 

「信じろよセシリア。お前にバイオリンを教えてくれたお父さんを。誰よりも近くで見てきた大好きなお父さんとお母さんのことを。そして大丈夫と言った俺のこともな」

「……」

「勝ってくるさ。じゃなきゃこの先国家代表なんてなれねえ。こんな奴、織斑先生に比べれば下の下だ! 俺とイーグルは絶対に負けねえ! そうだろ相棒!!」

《勿論だマイマスター!》

 

 右手にアロンダイト、左手にクラレントをコール。

 プラズマエクストラクター戦闘出力。システムオールグリーン。

 

「それとも。俺が負けるとでも思ってる?」

「いいえ、いいえ! あなたは勝ちます! わたくしが愛する疾風・レーデルハイトがあんな愚か者に負ける道理などありませんわ! 勝ってきなさい疾風! そして必ず生きて帰りなさい!!」

「イエス! ユア・ハイネス!!」

 

 戦闘出力更に増加。

 大気にプラズマが迸り、猛る力となって吹き荒れる。

 いつも通り好戦的な笑みを携え、アロンダイトの切っ先を突きつける。

 

「楽しい楽しい姪っ子とのラストトークはこれにて仕舞い。前線司令官、疾風・レーデルハイトがブルー・ブラッド・ブルーの首魁に告ぐ。ただちに武装解除し降伏せよ。これは最後通告である」

「気でも狂ったのかしら? この状況を見て貴様に勝ちの目があるとでも言うのかしら」

「勝つさ。何故ならセシリアが勝ってこいと言ったんだ。それだけでお前に勝てる!」

 

 負ける気なんかこれっぽっちもない。

 目の前に居るのはただの壁だ。俺が世界の頂に上がるための障害物でしかない。

 

 高揚する戦意がそのまま力に変え、今こそ巨悪を討伐する。

 

「色々言いたいことはあるが。宣戦布告と共にこれだけは言わせてもらうぜ。親愛なるフランチェスカ叔母様。セシリアは俺が幸せにします。だから安心してくたばりなさって下さいな!!」

「ほざけ俗物がぁ!!」 

 

 周囲の光が一斉に襲いかかり、俺とイーグルは迷うことなく火中に飛び込む。

 

 IS学園戦役のラスボス戦の幕がいま切って落とされる。

 

 

 





 5月始まったのに北海道のてっぺんは雪がふりました。
 どうも作者のブレイブです。

 暮桜無双!やっと書けた。
 まさかの第四世代に魔改造。セカンドシフトではなく魔改造です。多分暮桜は既にセカンドシフトしてるだろうしね。
 これから暮桜は向かってくる敵を軒並み一刀両断していくことでしょう。敵が弱すぎて逆に強さを書ききれないと思いますがそれは追々。

 久しぶりに原作っぽい一夏を書けました。
 みんなを守るって言う人達の大半はどうして自分を度外視するのでしょうね。カッコいい一夏も書けたけどもっとカッコいい一夏を書きたいです。

 次回、ラスボス戦。お楽しみに
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