再度、この地で   作:四角いねこ

22 / 41
学校始まっちゃうのぉぉぉぉぉ


どうしてこうなった

測定が終わった後は特に何もなく、週末には練習をして、週明けの月曜日。今日は香澄の練習に付き合う日だ。

 

「えへへ〜直人君と一緒に練習だ〜」

 

「全くなにが嬉しいんだか」

ずっと朝から香澄はこの調子だ

 

「えーだってなんかさ、秘密の練習って感じがするじゃん?」

 

「特にそんな気もしないけどな」

 

「でもでも、ふたりきりは初めてじゃない?」

 

「まぁ、それはね」

 

「じゃあ嬉しい!」

じゃあってなんだよじゃあって

 

「こんな所で歩いてたって仕方ないよ!」

 

「いや別に急ぐことでもないだろ」

 

「もったいないじゃん!走ろ!」

そしてこっちの返答を待たずに走り出した。なんで走る必要がないのに走るんだか…仕方ないので全力で香澄を追い抜いていった

 

 

 

 

「な、直人君…早すぎるよぉ…」

結局香澄をすぐに追い抜き練習場所の某Moon Islandさんがスタッフのスタジオに先についた

 

「先に走ったのはそっちだろ」

 

「でも〜」

そう言って膝に手をついて下を向いているとこっちから胸が見えてしまうのでやめて欲しい。眼福なのか目に毒なのか…にしても有咲ほどではないけど結構持ってるのね

 

 

「いらっしゃい!二人とも」

入るとまりなさんが受付にいた

 

「香澄ちゃん、直人くん、はいギターね」

昨日のうちにギターを預けていた

 

「じゃあ一番奥のスタジオでやってね」

鍵を受け取った香澄はすぐさまスタジオに向かっていった

 

「まりなさん、まだ自分たちの事は」

 

「もちろんまだ誰にも言ってないよ。なんたって私が初めてプロデュースするだから!」

やけに気合が入っているが空回りしないことを祈ろう

 

 

「遅いよ!直人君!」

別にそこまで時間は経ってないはずだがまぁいいか

 

「すまん、じゃあ始めようか」

 

 

さすがに大体半年やってるだけあり、特に心配することもない。おどおどしているところもあるけど。俺はというと昨日決めた曲の練習をしていた。結局俺はいるのだろうか

 

 

しかし出来ないところがあるのか、少し顔をしかめるフレーズがあった。

 

「ねぇねぇ直人君」

 

「どうした?」

 

「ここなんだけどさ…うわっ!」

香澄がこっちに問題なく来ることを想定していたせいですぐ横に来るまで全く見てなかったが、スタジオの床の窪みに足を取られてこっちに倒れ込んできた。

 

その時は2曲目のスコアを眺めていただけだった。香澄もスコアだけだった。結果的にギター同士でぶつかることは無かったが人間同士の衝突は避けられなかった

 

ドサッ

 

香澄がそうしたのかは知らないが椅子から落ちて床に転がった

 

「痛っ…」

 

香澄が転倒してそのまま俺を押し倒すような形になった。当の本人は俺の体の上に跨っていた。その時音を聞いたのか隣のスタジオにいたであろうあの羽丘の制服を着た赤髪混じりの少女がドアのところに立っていた

 

「香澄、なにしてるの?」

 

「あ、蘭ちゃん」

 

「なに顔赤くしてるの、早くどいてよ。そいつ〇せない

 

「あ、うん…って何しようとしてるの!?」

 

「香澄は気にしないで、ほら立って」

なぜか首の後ろを持ち上げられた。

 

「わかった、で俺に何の用だ」

 

「問答無用!」

思いっきり鳩尾にグーパンが決まった。有咲より強い力でやられたため当然失神コース。俺…どんだけ鳩尾弱いんだろう…香澄…ナズェミテルンデス!オンデュルルラギッタン…

 

 

 

 

 

 

 

「ほんと…ごめん。特に事情も知らずに殴って」

起きるとさっきの子が横に座っていた

 

「まぁ勘違いさせる状況ではあったな」

 

「だから…ごめん」

 

「もういいよ、そんなに謝られるとこっちが困る。早く帰って練習したら?」

 

「いいの?」

 

「別にいいよ、嫌だろ男をずっとみるなんて」

 

「そ、じゃあそうする…あんた、名前は?」

 

「そういうのは先にそっちがって…めんどくさいな。小原 直人」

 

「小原 直人。わかった。美竹 蘭 あたしの名前」

 

「どうも、これから何か縁でもあればよろしく」

そう言って出ていこうとした時にまた追加で人が入ってきた

 

「すいません、うちの蘭が…」

入ってきた4人の中で一番背の高い紫がかった赤髪の女の人が謝った

 

「申し訳ないですけど、もう終わったことなので。もう出さないようにお願いします」

 

「あ、はい。ですけど謝らないと気がすみません」

 

「…じゃあ1回きりです。これまでです」

 

「はい、ありがとうございます。アタシは宇田川 巴っていいます」

 

「はーい、青葉 モカでーす」

 

「羽沢 つぐみです。商店街で喫茶店をやってます」

 

「上原 ひまりです。よろしくお願いします!」

 

「そしてアタシらと蘭の5人でAftergrowってバンドやってるんだ」

Aftergrowね……あっ…

いや、もうここで練習してるガールズバンドな時点で予想ついてたけどね

 

「わざわざありがとう、俺は小原 直人だ。見ての通りギターをやってる」

 

「小原さんね…ってあれ?」

 

「どうしたの巴ちん」

 

「いや、小原ってどこかで聞いたことあるなって」

 

「あ!もしかして、小原議員のこと?ここが選挙区の」

 

「そう!つぐ!それだ…ってまさか」

なぜか顔を青くしている。別に俺は反社会勢力ではないぞ

 

「誰か身内で議員をやっている人とかいるんですか?」

 

「あぁ!うちのじいさんのことかい?一応画像みせようか」

そういって来た頃に撮ったじいさんとのツーショットを見せた

 

「やっぱりあの小原議員の直系?」

 

「うちのじいさん、そんなに有名なのか…まぁ孫ってところ」

 

「じゃあ私達すごいことしちゃったんじゃ…」

 

「なんでそうなるかな…別に俺が問題にしてないから。特に何も起きないから大丈夫」

 

「そうですね…すみません」

 

「じゃあもう終わりにしましょう。そちらも練習したほうがいいだろ?」

 

「はい、ありがとうございます」

そういって全員…いや、1人だけ手を振って帰っていった

 

 

「はぁ…すまんな香澄。こんなことになって」

 

「うぅん、元は私のせいだし…」

 

「こっちがちゃんと見てればあんなことにはならなかっただろ?だからこれは俺の責任だ」

 

「へぇじゃあ責任とってくれるのー?」

 

「できる範囲でな」

 

「じゃあ、来週末ここでやるライブに私達出るんだけど、それを見に来てくれないかな?」

ま さ かのそれですか…俺それに出るんだけど…

 

「他のことに出来ないか?」

 

「ええ!見にこられないの?私達すっごい輝いてるのに」

 

「あぁすまないが他の用事が先に入ってるんだ。だから他のことに出来ないか?」

 

「ならいいよ、無理しなくても」

 

「いや、そういう訳には」

 

「あ!もうこんな時間!」

見るともう貸す時間も終わりだ

 

「じゃあ帰ろっか」

待ってくれ。そう切実に願ったとき、視界が歪む。あの時と一緒だ。そして流れてきたのいくつもあった。全て失敗していた。

 

「(全くどれだけ失敗してるんだか)」

とにかくどうにかして止めて、予定を入れなければ…

 

結果的に絞り出した言葉は…

 

「なぁ、こっちからお願いしていいか?」

 

「ん?なに?」

 

「俺に…歌い方を教えてくれないか」

 

 

 

 

結果的にはOKだった。自分の悩みを勝手に香澄にぶつけたような形だった

 

「自分の声で歌えない?」

 

「あぁ、何もかも真似をした歌しか歌えないんだ。だから俺は自分の声で歌を歌いたいんだ」

 

「でも歌い方なんて…特にないよ?」

 

「だよな…でも聞いているだけでもいいから。香澄の歌を聞かせてくれないか?」

 

「うん!任せて!」

これで良かったのだろうか…俺もああいうものを残して進むのかもしれない…

 

 

 

_______________________________________

 

 

 

 

別れてからずっとドキドキしていた。いつも掴みどころがない彼が全力で真剣に私に悩みを打ち明けてくれた。それってさ、私を頼ってくれたってことだよね。あんまり頼られることが無かった。でも彼は私を頼ってくれた。それはとっても嬉しくて、嬉しくて…だから私は彼の悩みを無くしてあげたい…




割とハイペースで書き上げたのでかなり雑です…
早くライブやってその後の個別ルートにとっとと入りたいけどちゃんと書きたい衝動…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。