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テストが終わると、また普通の日常に戻り来週からはバイトも始まる。その前にあるのがテストの順位発表らしい。まるで勉強してこなかったのでまぁまぁ不安なところはあったが特に問題はなかったのであまり身構えずに学校に来た
やっぱり人が集まっている。特段俺は順位を知らなくてもいいので通り過ぎようとした時
「おいおい、あいつだぜ。あの市ヶ谷の牙城を崩しかけたやつだ」
「まじかよ、結構なイケメンじゃねぇかよ。羨ましいわ。天はやっぱり与えるやつには二物以上与えるんだな」
自分にはさっぱりだが、話を聞くと有咲は学年1位をぶっちぎっていたが俺が突然食いついたって形か
「あ、いたいた。おい、直人」
「あ、有咲。どうした?」
「どうしたのってお前…まぁお前のことだから見てねぇのか」
「あぁ順位?見てないな」
「仕方ねぇな、こっち来い」
別に興味はないんだけどなぁ
1位 市ヶ谷 有咲 +0
2位 小原 直人 -3
ちなみに次の3位にはかなりの差をつけて、俺と有咲だけダントツだった
「全く危ないことしてくれるなよな」
「別に2位に落ちたところで特に問題もないだろ」
「私の取り柄が無くなるだろ!」
「有咲、それしか取り柄ないの?悲しくない?」
「うるせぇ!」
まぁ二人に共通することはそこそこにしか勉強していないことだった
昼休み、最近は色々ありすぎて疲れたので前に昼寝をしたところで座っていた。少し肌寒い日はあったものの今日は残暑が厳しい日になった
「あっつ…だからといって動きたくもねぇなぁ」
そんな時だった
「いたいた、君だね。小原 直人くん」
誰かが正面にいる。だがずっと俯いていたので顔を確認できてない
「どちら様ですか」
「たしかに自己紹介が先だね。牛込 ゆり 3年生だ」
「牛込…あぁ、りみのお姉さんでしたか。これは申し訳ない。それで自分に何の用ですか」
「随分と単刀直入だね。まぁこれと言った話題もないけれど、少し付き合ってくれるかな」
「まぁ構いません」
「ありがとう、じゃあちょっとこっち向いてくれるかな」
「ありがとう、うん、やっぱりいい目をしてるね」
「いい目ってどういうことですか」
「さぁ?私も詳しいことはわからないけど、でもいい目」
「それはありがとうございます」
「で、本題。君は誰か決めている人はいるのかい?」
「決めた人?いえ、許嫁もいませんし誰もいませんよ」
「そう…あんまりたぶらかし過ぎると大変なことになるわよ」
「はぁ…よく分かりませんが」
「まぁ君のやりたいようにすればいいよ。悪かったね時間を取らせてしまって」
「いえ、こう落ち着いて話したのは久しぶりですから。こちらこそありがとうございます」
「小原さん、よろしいですか」
「紗夜先輩、なんですか」
「小原さんはいまは部活には所属していませんよね?」
「えぇ、まだ入って間もないですから」
「では、弓道部に興味はありませんか?私も入っていますから教わるのに不安はないと思います」
弓道部か…前に剣道はやっていたし、この際もやったことの無いことをやってみよう
「あの、活動はいつなんですか?」
「基本的には月、火、木 日ですね。日曜日は午前中だけですが」
ちょうどバイトのシフトがほとんど入っていない所だった
「そうですか…では、1回見学させてもらってもいいですか?」
「ええ、構いません。特に何も持ち物は要らないので、明日の放課後、弓道場で待っています。それではこれからバンドの練習があるので失礼します」
「(私は、小原さんのことがどうしてあそこまで上手くなったのか知りたい。あの人は私なんて歯牙にもかけないほどの技術を持ってる。だから少しでも高みへ近づくために私はもっと小原さんのことを知らなくちゃいけない)」
休暇のはずなのにいつの間にか休暇とは程遠い生活を送らされるはめになってしまったわけだが…
「これが俺が避けようとしなかった道だから仕方ないのか…」
今はそういう風に感傷に浸りながら大通りを歩いている。ちなみに軍曹と一緒だ。夜回りってとこだ。関係ないけど夜廻って結構良作だと思うのよね
ずっと歩いていると目の前から見知った人が歩いてきた。あのRoseliaのメンバーだ。紗夜先輩が言っていたように今日は練習だったようだ。一瞬のうちに湊さんの顔が変わった。見つけた瞬間踵を返して帰ろうとすると
「待ちなさい」
めっちゃ低い声で言われました
「なんでしょうか」
「今日こそその子を渡しなさい。私の子よ」
錯乱状態かな?
「こらこら友希那。急に走り出さないで…ってあの猫のバンドのギターの人だね。ええっと名前はたしか…」
「小原 直人さんです」
「そうそう!小原さん!てかなんで紗夜が言ってるの?まぁいっか。アタシ、今井 リサって言うんだ。ベースやってるんだ」
「えっと…白金 燐子です…キーボードやってます…」
「ふっ…我は…」
「あこ、初対面でしょ?ちゃんと挨拶しなさい」
あれ、案外しっかりしてるんだな。見直しました湊さん
「は、はい!宇田川あ…」
「違う、そうじゃない。噛まないように、詰まらないようにやりなさいということよ?別にいつものやつで構わないわ」
前言撤回。あほだ
「ふっ、我は魔界より出し悪魔……ええっと…何言えばいいの?」
「あこちゃん、こういう人だからよろしくお願いします」
「にしても小原くんってさ、こんなに同学年の女の子に囲まれても何とも思わないわけ?結構みんなかわいいと思うんだけど」
「幸い肝は座ってるほうですし、何よりもっと酷いのがいましたから」
「酷いってどんなことされたの?」
「見つければ速攻で、手を繋ぐ&腕を組む。一緒にご飯を食べようもんならあーんは当たり前。毎日のように家に来てはベットに押し倒され抱きつかれる。しかも学校一の美少女。これなら説明が付くだろう?」
「それって妹とかじゃないの?」
「いや、赤の他人だ。いつも一緒ってだけだ」
「それ付き合ってるんじゃないの?」
「まぁたしかに告白されたらOKしただろうな。ちなみにこんなやつだ」
画像フォルダにある画像を見せてやった。一応分けるために個別のアルバムを作ってある
「もうそれって好きなんじゃないの?小原くん」
「いやだから好きじゃないんですって」
「それにしても、本当に綺麗だね」
「リサ姉、こっちにも見せて!」
「じゃあちょっと待ってくれ」
「ん?なにしたの?」
「機能制限をかけた。このアルバム以外は見れないようにした」
「それってさ、もしかして見られたくないものがあるってこと?」
「そういう訳じゃないですけど…あまりいいものでもないので」
「ふーん、じゃあこっちは自由に見させてもらうね!ほら皆見てみて」
皆…いや一人例外を除いて画像をみて、あれやこれやと言っている
「湊さんは見なくてもいいんですか」
「ええ、こちらの方がよっぽど可愛いわ」
そう言って軍曹と遊んでいる
「はい、ありがと!」
ある程度見終わったようで携帯を返してくれた
「やっぱり付き合ってるんじゃないの?そうじゃないとおかしい画像ばっかだよ」
「個人的には構いませんが、くれぐれも学校内ではこのようなことは控えてください」
「なんか、これぞ天使!って感じだったよ!」
「すごく…美人さんでした…」
「すみません、時間を使ってしまって」
「いいのいいの!元はアタシが聞いたんだから。あ、それと…一緒に写真撮ろ!」
すると答えは聞いてないと言わんばかりに腕を回され携帯の画面を向けた
「はい、チーズ!」
結局チーズの意味はなんなんだろうか
「ありがと!あと、今の画像送りたいから…どうしよっか」
「Ruinでいいなら」
「あ、持ってるんだ。じゃあはい、アタシのQRコード」
「ありがとうございます。はい、今送りました」
「お、これかな?やっぱりホームとアイコン猫なんだね」
「自分の飼い猫ですから」
「いい人に飼われて良かったね、この子も」
喉元を撫でられゴロゴロなってる。お前普段やんないだろ
「短い時間だったけどありがとね!」
「こちらこそです」
「じゃあまたね!」
「小原さん、明日待っています」
「紗夜先輩、わかってます」
「ならいいです」
そう言ってRoseliaと別れて歩き始めた
「うーん…」
「どうかした?リサ」
「友希那、小原くんのことどう思う?」
「どうって…たしかに歌唱力は私に匹敵するかそれ以上のものを持ってるわ。ギターも紗夜より上手いわ。悔しいけれど」
「別にそっちの事を聞いてないんだけど…ってそういえば友希那ずっと猫触ってたもんね」
「ええ、人より猫よ」
「そっか、友希那らしいね。それで元に戻すね。小原くん、パソコンから携帯に入れたのか結構小さい頃の画像もあったんだ」
「それがどうかしたの?」
「うん…その時はすごいいつも笑ってる写真だったの。でも今に近づくにつれて全然笑わなくなったんだ」
「女子とのスキンシップが少し照れてそういう風になったんじゃないかしら」
「たしかにそれもあるかもしれないけど、もっと深いところ…簡単に言うなら昔の友希那みたい」
「私?」
「うん、なんでも背負ってそして壊れちゃうの。どんなことがあったかは知らないけど、小原くんもそんな感じがするの」
「だからといって別にリサには関係ないことでしょう」
「でも、放っておけない。あんなにいい演奏が出来るのにそれを無くしちゃうなんて。それに、友希那には全然してあげられなかった。だから私は放っておけない」
「そう、別に止めはしないわ。だけどRoseliaのことも忘れないでよ」
「ありがとう!友希那」
「(私を救ってくれた人を止めるなんてそんなことはしないわ)」
「(なんでだろう…さっき初めて話したはずなのにこんなに気になるんだろう…もっと知りたいんだろう…これって何だろう)」
ハーレムものとか書きたい