あの時も俺は朝早くから散歩していた。
そして、必ず行っていたところがあった。
いくら日中が暑いといっても朝の時間帯はかなり涼しくなる時がある。そんな時はいつも散歩していた。その時はいつも父から貰ったギザギザのギターを持っていっていた。名前は…何だったかは忘れたが赤色ということは覚えている。
適当に歩き回った後に公園に着くと、弾き始めた。
流石に外で早朝なのでかなり音を抑えて演奏して、帰ってからちゃんとやっていたが外で弾くこと自体が楽しかった。
そんなある日だった。
?「あ、いたいた」
「?」
こんな朝早くから誰だろう。俺が言えたことではないが。
「君が早朝のギタリストだね」
なんだそのダサい名前は。
「ねぇねぇ、早速弾いてみてよ」
「おいおい、まずは名乗るってのが礼儀じゃないのか?」
「それもそうだね」
ずいぶん呑気なやつだ
「私は、花園 たえ よろしくね」
「ん、俺は小原・ウォルフ・直人 適当に呼んで構わない」
なぜかこの時はセカンドネームを使っていた
さて、自己紹介も終えたので早速言われた通り弾いてやった。すると突然
「ここじゃ大きな音出せないでしょ?」
花園がそう言ってきた
「当たり前だ。寝てる人も多いしな」
「じゃあ、一緒に行こう」
そう言うと手を繋いでどこかに向けて歩き出した。
「お、おい…」
この時俺はだいぶ顔に熱をもってしまっていた。
「ここだよ」
連れてこられたのはスタジオだった。
「い、いきなりなにさ」
「なにって、本気の演奏してもらうためだよ?」
本気…か。花園の目も本気らしい。ここまで本気にさせといて弾かない選択肢はない。
「わかった。じゃあこの曲を弾くから、まず原曲を聞いて」
iP〇dに入っている曲を聞いてもらってから弾いた。
曲はJourneyのSeparate Ways ただ俺がヨーロッパ人だが野球が好きなのだ。
ちなみにギター以外の音の音源を流しながらやる。
久しぶりに全力で弾いたのでだいぶ体力を持ってかれた。汗もダラダラだ。しかしそれすらも心地よく感じた。
「どうだった?」
「うん!すごかったよ、私より上手いよ!」
「あはは、ありがとう。」
「ねぇねぇ」
「ん?どうした?」
「私と一緒に練習してくれないかな?」
悩ましいところだ。
「ダメ…かな」
やめてくださいそんな目で見ないでください正常な判断ができなくなるからぁぁぁぁ!!
「いいよ」
言ってしまった。仕方ないね破壊力半端ないから。
「ありがとう」
天使かな。だけどこいつは悪魔のようなやつでもあった。
まず一つ、ちゃんと会話できたのがこの時ぐらいで、ほかの時は何を言い出すかわからない限りだった。
まぁ、かわいいは正義だ。つまり一向に構わん。
ちょっと涙が出るような感じがしてきた。
彼女、花園たえとの日々は忘がたいものだった。
あわよくばまた…会えればいいな
そう言って座っていたベンチから立ち上がって別の場所へ向かうことにした。
テスト、テストです!
捨てます!