再度、この地で   作:四角いねこ

35 / 41
年末年始にかけて風邪をひいて死にかけてました。はい。


ここからまた頑張ります





迷いと覚悟

有咲と腕を組んで登校したあとのこと。いつも通りに過ごす。しかし、昼休みに紗夜先輩に呼び出された

 

「すみません、また呼び出してしまって」

 

「いえ、構いませんよ。それで何かあるんですか?」

 

「そうですね、ですがその前に言いたいことがあります」

 

「?なんでしょうか?」

 

「はい、あなたと市ケ谷さんとの関係についてです」

有咲との?あぁ…朝のことか

 

「今朝登校している日菜から連絡がありました。しかも画像付きで。まぁその顔ならわかっているでしょうが。別に私は小原さんと市ケ谷さんの邪魔をしているわけではありませんが、少しはTPOをわきまえた行動をですね。別に誰にも見られない状況ならどんなことをしてもらっても私は構わないんですが、やはり学生であることを忘れずにお付き合いしてもらいたいんです」

 

「はい、すみません。自分も少しはしゃぎすぎました。あと、勘違いしてるみたいなので言わせてもらいますけど俺と有咲は付き合ってませんよ」

 

「え…?」

紗夜先輩が驚愕、信じられないという表情をしている。周りからそんな風に見えてたのかな?

 

「じゃあ、あれはなんだったんですか?」

 

「あー、ただの遊びですよ。有咲には悪いかもしれませんが」

 

「はぁ…まさかあなたがそんな人だとは思いませんでした。ですが基本誠実な人ですからねあなたは。私だって信頼しています。本当にお付き合いしていないんでしょうね。では最後に、もし市ケ谷さんがあなたを本気で想っているとしたら、あなたはどうされるんですか?」

 

「有咲に?どうって……」

 

「……すみません、私が聞くことじゃありませんでしたね。それでここからが本題なんですが、予定表によると今日は空いているそうですね」

 

「はい、空いてますよ。もしかしなくても練習ですか?」

 

「ええ、それで大丈夫ですか?できるなら放課後すぐにでも始めたいのですが」

 

「はい大丈夫ですよ。では放課後ですか?」

 

「放課後校門のあたりでお待ちしてます」

 

「いえ、自分の方が先に待ってますよ。それでは」

軽く会釈して紗夜先輩と別れた。

 

有咲から想われていたら。それは俺に恋をしているということで間違いないだろう。それは嬉しい。こんな俺でも好きなのなら。だけどもし、もしだ。本当に俺が好きなのなら俺はその気持ちに答えられるのだろうか。ただ友達としか見ていない俺にその資格が有るのだろうか。俺にはわからない

 

 

 

 

そんなこんなで放課後まで過ごしていた。帰りのHRも終わり席を立った

 

「どーん!!」

突然後ろからの衝撃に襲われた

 

「なんだなんだ香澄」

 

「今日さ、有咲の蔵で練習なんだけど、一緒にどうかな?」

 

「すまん、今日は先約があってな。またの機会によろしくな」

 

「ええ!?今日教えてもらおうと思ったのに〜」

 

「今はおたえがいるだろ。そっちに教えてもらえ「呼んだ?」」

 

「「うわぁ!?」」

 

「二人とも驚きすぎ。それでなお、今日一緒に蔵練しない?」

 

「今日は無理だってさっき言ってただろ。またいつかな」

 

「あ、そっか。今日紗夜先輩と練習だって言ってたね」

 

「なっ…」

 

「ええええ!?紗夜先輩と!?やっぱりすごいなぁ直人君は。だってあの紗夜先輩とだよ!」

 

「そんな大きい声を出すな、先に行くぞもう」

 

「あ、待ってよー」

結局俺は紗夜先輩を。ポピパのA組は有咲を校門で待つことになった

 

「小原さん」

呼ばれる声がした方を向くと紗夜先輩がギターケースを背負って立っていた

 

「すみません、待たせてしまって」

 

「いえ、男が待たせてるのってあれですから」

 

「そうですか、それでは参りましょうか」

 

 

 

 

 

 

所は蔵。今日もポピパのメンバーはそこの地下で練習だ。

 

 

「1回休憩にしよっか!」

香澄が声をかける。かれこれ1時間以上はやった。すぐさま袋を開けてパンにかぶりつく

 

「香澄、ちゃんと水も飲まなきゃだめだよ。はい、麦茶」

 

「ありがとう!沙綾!」

 

「チョココロネ♪」

 

「有咲も食べる?何がいい?私はメロンパン!」

 

「私は…なにが余ってる?沙綾」

 

「もう一個メロンパンあるよ。それにする?」

 

「じゃあ私それで」

こんな感じでお茶しながら全員でパンを食べる。前の私からは想像出来なかったし、めんどい…けどやっぱり楽しいんだよなこの時が

 

「あ、それでさ有咲。紗夜先輩となおが話してる時に聞いたんだけど…」

 

「なんだ?それ私限定?」

 

「うん、今日なおと腕を組んで登校してたんだってね」

 

まさかの爆弾がおたえに投下されちまった!?やべぇよぜってーやべぇよ!こいつらなにしてくるかわからな………

 

「あはは!有咲、顔真っ赤だよ?」

 

「有咲ちゃん、直人くんのこと好きなの?」

 

「ええ!?有咲、直人君のこと好きなの!?応援するよ!」

 

「いや別に私は1回も直人のことが好きだなんて言ってねぇぞ!!」

 

「有咲、私負けないから」

 

「いや別にお前が直人をどうしよう……ってぜってーお前には渡さねぇ!!………あ」

 

「有咲ちゃん、もう認めちゃったね」

あぁ……おたえごときにはめられちまった……

 

「なんだか落ち込んでるみたい」

 

「お前の性だよおたえ。まさかお前に引っ掛けられるとは思ってなかったよ」

 

「有咲、それって褒めてるの?」

 

「褒めてる褒めてる…ってもうなんだこれ」

 

「とりあえず有咲は直人が好きってことでいいね」

 

「それじゃあ皆で有咲のこと応援しようよ!直人君と有咲、お似合いだし!」

 

「はぁ!?勝手に応援されても困るし第一お前が応援したら絶対取り返しつかないことになるからやめろ」

 

「まあまあ私も応援するし、香澄だけじゃさすがに私も心配だからね」

 

「なぁ…これって逃げられないのか?もう今すぐ逃げ出したいんだけど」

 

「逃げたら本当に私がなおのこともらうから」

 

「だぁああもうわかったよ!お前ら後々で直人欲しくなっても絶対やらないからな!お前らの性で直人もらわなきゃいけなくなったんだからな!」

 

「それじゃあ!今すぐ直人君の家にレッツゴー!」

 

「馬鹿野郎!今はあいつの家には紗夜先輩がいるだろ!」

 

「じゃあいつ有咲は直人君に告白するの?」

 

「なんでもう今に告白するんだよ!?今日やったって仕方ないだろ!後、あいつの気持ちも知らないし」

 

「直人の気持ち?」

 

「別に、あいつが私のことが好きとは限らないし…」

 

「でも直人くんならその時はその時の返事をしてくれるはずだよ?それか確実にしたいならこれから私たちが協力して有咲ちゃんに注目するようにすることをしたり」

 

「それだよりみりん!」

 

「ええ!?なにが?」

 

「私たちが有咲の告白が成功するようにお手伝いしようよ!」

 

「いや今さっきまでそのこと言ってただろ」

 

「あれ?そうだっけ?とにかく、有咲の恋が成功するように頑張ろー!」

 

「おー」

 

「別に答えなくていい!!」

 

 

 

はぁ…めんどくさいことになっちまったな。だけど思わぬ形でポピパの脅威はなくなった。覚悟しておけよ直人

 

 

 

 




頑張って1週間以内に投稿します。あぁ7thライブの抽選発表が…緊張してきた……

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。