再度、この地で   作:四角いねこ

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テスト期間なんでまたおそくなります…


身勝手な黒猫

 

「おい!軍曹!どこまで行くんだよ!!」

 

極寒の土砂降りの中俺は傘もささずにバイト終わりから走り続けている。あぁこりゃ絶対風邪ひくなと思いつつ見失わないように走り続けた……

 

 

 

 

 

 

 

仕事が終わり、片付けを終わらせ外を見ると土砂降り。朝ろくに天気予報を見なかったから知らなかった。さて、どうしようかと思っていたが店の外に見慣れた黒い物体がいるのに気がついた。その体は猫にはふさわしくなく、びちょびちょに濡れていた。とりあえず中に入れて、タオルで拭く。自分の体で水を切ると話しかけてきた

 

「にゃん(助けて欲しい)」

 

はて?体を持ち上げて身体の至る所を確認するが目立った外傷や病の兆候は見られない

 

「にゃー!(馬鹿かお前は)」

 

軍曹は外に視線を向けている。なんだ?外になにかいるのか?

 

「にゃ〜ん(外で鳴いてるやつをこの前に見つけた。雨だから早く助けて欲しい)」

 

外に?捨て猫か?軍曹は基本嘘はつかない。多分本当なんだろう。明日見に行ってもいいと思うんだがその時体が冷めていたら…と思うと本当に今日やるしかないみたいだ

 

「直人くん、お疲れ様。今日は上がっていいよ。あ、軍曹ちゃん久しぶりだね」

 

「にゃん」

 

「俺を借りるぞって言ってますよ」

 

「ふふ、もう終わったから軍曹ちゃんの勝手だよ。それじゃあまた12月のライブでね」

 

「にゃー」

 

軍曹がよろしくというと踵を返してドアの方に向かっていった……あれ?俺12月のライブとか知らないんだけど!?

 

「あ、そうだ。まりなさん…」

 

「にゃん(傘を借りる暇はないぞ。急げ)」

 

「まじかよ…風邪ひいたら軍曹の責任だかんな」

 

「にゃ(勝手に言ってな)」

ふざけるなと思いつつ軍曹について行くところでもう軍曹に溺愛してるんだろうなぁと雨に打たれながら感じていた

 

 

 

 

 

『もしもし?直人くん?』

走ってる途中、日菜先輩から電話がかかってきた

 

「日菜先輩?今すみませんかなり電話がきつい状態で」

 

『すぐ終わるから。それで明日は軍曹ちゃんに会いに行けないから明後日におねーちゃんと一緒に練習だよ!』

 

「わかってますよ日菜先輩」

 

『あと軍曹ちゃん突然いなくなっちゃったんだけど知らない?』

 

「軍曹ならこっちにいますよ。すみません遊びに来てくれたのに」

 

『うんうん全然大丈夫だよ。それじゃあまたね』

 

目線だけで用事は終わったか?と言ってくる。終わったぞと返すとさらにスピードを上げて走り始めた

 

 

 

 

やべぇ強いな雨…一応折りたたみ傘さしてるけど結構濡れてる。そろそろ帰らなきゃな。時間もそうだし寒くなってきたし………あれ?今どっかで……

 

 

 

 

走っているおかげか今のところ体の冷えはそこまで大きくない。軍曹もノンストップで走り続けている。かれこれかなりの距離を走ったと思ったんだがまだ着かないのか?そう思った矢先、ようやく目の前に見慣れた、そして軍曹が目的地にしていた公園が見えてきた

 

そのまま公園の中に入っていき、葉のない生け垣が続く場所で軍曹は止まった。見るとそこには濡れてシワができ始めたダンボールと中に子猫と子犬が一匹ずつ身を寄せあっていた。自分の目で見るのは初めてなんだが、生で見るとかなり来るものがある

 

「そうだ、動物病院…」

ここに来た時、じいさんに紹介してもらってた所。電話しないと…やってるかなぁ……

 

「直人…お前なにやってんだ?」

 

「げっ…有咲」

 

「げっ…ってなんだよ。で、それなんだ?」

 

「……捨て猫と捨て犬だと思う。あ、はい。…今から大丈夫ですか!?ありがとうございます!今すぐ行きます!はい、それでは」

 

「どこと電話してたんだ?」

 

「動物病院。この子達を治療しないと」

 

「治療ってお前金かかるのぐらいわかるだろ?」

 

「これでも俺はもう金稼ぎしてたっつの。それじゃあな有咲」

 

「あ、待ちやがれ!私も行く!」

 

「どうしてだ?別に用事がある訳でもないし」

 

「その…その猫と犬が気になるっつーか…そもそも私はお前に用がある」

 

「……そうだよな。ここ、動物病院の場所な。俺は走っていくけど無理して追わなくていいから。それじゃあまた後で」

 

「……あいつぜってー風邪ひくだろ…もし帰る時にひいてたらうちに連れてこうかな……」

 

 

 

 

 

 

だいたいの場所はわかっているので近道になりそうな小道をガンガン進んでいく。もちろん全力疾走で。約5分後、closedとかかっている動物病院の中に勢いそのままに入っていった

 

「すみません!この子達なんですけど!」

 

「わかった。少し見させてもらうよ……受付にいてもあれだから中に行こうか。詳しくはそこで。…お孫さんはまずは体を拭いた方がいいね。そこにあるタオルを使ってくれ。そこの軍ちゃんも拭いてもらってね」

軍ちゃん、ここに来た時に軍曹に付けられた愛称。その軍ちゃんは早くタオルを取れとせがんでいるのでぱっと取りある程度水気をとるとすぐに診察室に向かっていった。かなり気になるみたいだ

 

少し丁寧に水をとる。まぁ他人の店だしちゃんとしなきゃね?一応政治家の孫なんだし…丁度取り終わったとき、取ったといっても服は体にひっついていてかなり冷たいんだがな。その時に有咲がやってきた

 

「さっきの猫と犬は?」

 

「今中で診てもらってる。さて、自分も行くかね」

 

「わ、私も」

 

 

「やせ細ってはいますが健康状態に異常はそこまで見られないですね。少しうちで見て元気になればすぐ退院出来ますよ」

 

「よかった…」

 

「これで一安心だな。直人」

 

「それでなんだけど、この子達の引き取り先を決めたりしてるのかい?」

 

「いえ、まだ…」

決まってないと言おうとした時、軍曹は強い視線を向けてきた。わかる、わかるぞ。うちで飼え!と言うのだな。まぁうち広いし猫や犬の一匹や二匹飼えるけどさぁ…あ、飼え?強制?もう仕方ないな〜

 

「俺が引き取ります」

 

「まじか!?」

 

「そう言うと思ったよ。軍ちゃんずっと見てたからね。じゃあそういうことにしよう。またなにかあればこちらから連絡するし見たいなら毎日来ても構わないから。それじゃあ二人ともお疲れ様」

 

 

 

 

 

動物病院で傘を借りて今は帰宅途中。軍曹は相変わらず頭の上だ

 

「有咲」

 

「ん?なんだ?」

 

「明日、話したいことがある。ちゃんと理由を話しておかないと」

 

「…うん。わかった。明日放課後か?」

 

「放課後。蔵練があるなら終わったあとでいいから。それじゃあまた明日な」

 

「おう…また明日」

 

 

 

……あぁやばいくらい体が冷たい。こりゃ風邪ひいたなぁ…人間にもそういう水切りさせてくれよ軍曹……クシュン……




7thライブ、ポピパに行ってきました!!本当に最高でした!毎日の活力になるようなライブでした!みんなもバンドリーマーなら1回はライブ行こうな!!
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