銀翼の凶星―天彗龍の転生記   作:VerT-EX

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こんにちは。ウェルテクスです。
もう全部不定期更新だよパトラッシュ。
閲覧ありがとうございます。

オストガロアソロ、楽しいですね…(白目)
それでは、どうぞなのです


Ⅱ"凶星の戸惑い"

太陽の光が眩しくて目を覚ます。

大欠伸をしつつ目を開け、立ち上がろうとした……んだけど、何かが引っ張って立ち上がれない。

なんだ?と思って見れば、何か細い、植物を編んだみたいな茶色いのが絡みついていた。

とりあえず、引きちぎる。すると、ざわざわとする。

 

『……なんだ?』

 

周囲を確認すれば、人間、人間、人間……。

あ、成程。ここは人間の巣が密集する場所だったんだな。

確か、『街』とか『村』とか言っていた気がする。

それで、小さい方が村だったはずだから、多分、ここは村なんだろう。

や、まあそこはいい。迂闊に広いからと眠ったのがダメだったのか。

縄張りの侵害で攻撃されることは多々ある。

いつだったか、赤と緑の竜の夫婦の縄張りに侵入してしまい、酷い目にあったのを覚えている。

 

早いとこ立ち去ったほうがいいな。

人間の方もかなり俺を警戒している。攻撃される前にとっとと去りたいんだけど…

このまま龍気を放ったら、人間の雛がおそらく飛ばされてしまう。

そうなったら人間の団結力はやたらたかくて……って、とりあえず置いておこう。

 

どちらにせよ、はやいことどこかに行かないとやばそうだ。

なんでかって?いや、向こうも警戒しているようだが、特に桃髪の女がかなり警戒してきている。

なにかしでかした瞬間、手に持っている筒で撃ち抜かれてしまいそうだ。

目だけを動かし、空を見る。

快晴。飛ぶには最高の状態。

 

少しずつ後退する。太陽は登ったばかりの位置にいるし、時間はある。

そーっと森の方へ近づき、ある程度離れ、誰も吹き飛ばされなさそうな位置まで来る。

そして、翼に龍気を集めて───

────────

 

銀色の龍が目を覚まし、村人達は騒然とする。

皆が警戒し、特にマァムは魔弾銃を構えて、村人を守るために警戒している。

しばらく睨み合いが続いたが、銀色の龍は少しずつ後ずさりをはじめた。

 

それでも警戒は誰も解かない。

ある程度森に近づいたところで、異変は起きた。

銀色の龍から、ヒィィィンと言う音が聞こえ始める。

見れば、赤黒い魔力のようなものが集まっているではないか!

それにいち早く気がついたマァムが声をあげる。

 

「離れて!なにかしてくる!」

 

魔弾銃には、ヒャダルコが込められた弾が入っている。

いつかの旅人が込めてくれたものらしいが、それは知らない。

そして、突如として龍が飛翔する。

強い衝撃波を放ちつつも、ギリギリ誰にも当たらず、無傷だった。

 

──────

いやー、快晴の空はやっぱりいいな。

ごく稀に同種とぶつかりそうになることはあるけど……まあ、─────が別世界とかとやらに送ってくれたらしいし、その心配はないだろう。

とりあえずこのまま世界一周空の旅だ。

俺の速さなら、今日が終わる頃には良さそうな場所も見つけられるだろう。

暑さとかあんまり俺は気にしないし。

 

 

まず見えたのは、高い建造物(建物と言うらしい)が沢山ある、ひときわ大きな人間の巣だ。

確か、金色の蟷螂(アトラル・カ)がああいうのを壊して素にしていたっけな。

とても丈夫で、強いとは彼女の言葉だ。

 

そんな大きな人間の巣はいくつかあった。

6か7か……正確に数えてないため、よく分からない。

小さな巣…村とか街も結構あった。

 

そうそう、寝床候補もいくつか見つかった。

そのうちのひとつは、建物になるが、とても広い部屋がある、地面に近い建物。

死体のようなものが徘徊していたが、とりあえず無視だ。スルーだ。

 

まあ、何はともあれ。

現在俺は世界一周空の旅を一旦終えて、高い建物のある島に来ている。

とりあえず誰もいなさそうで、ある程度の広さがあるからだ。

さーて、まだ太陽は頂点にいるが、今日はもうここで寝ようか………

 

『早く、塔の中へ!』

 

……って、騒がしくなっちゃったよもう。

塔……は、この高い建物のことか。

塔のそばの茂みに伏せて、こっそりと様子を見る。

先導するのは、同じようなマントをつけた男1人と女2人。

雰囲気からして、兄妹だろう。

そして、茶色の毛をした女。リーダーだろうか?

ハッキリとした声で、鉄を纏ったりした者達を誘導している。

そして全員が入ったのを見届けたら、マントの人間3人も入り、塔の入口を閉める。

 

 

 

…何事だろうか?

まるで、俺が群れに近づいた時の生肉の竜(アプトノス)

だ。

同じところへ皆で逃げていく。

あんなに強い人間にも、人間に対する捕食者はいるのだろうか。

まあ多分、縄張りを追い出されたってところか?

ともかく、邪魔されないならいいかと、その日はもう眠りについたのだった。




今回短いですね、はい()
ちなみにこれ、バルジ島です。
おかわり…もとい、お分かりですね?←

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