デート・ア・ライブ 未来からの来訪者   作:問題児愛

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2000文字意識したら隣界編プロローグみたいになってしまったのでプロローグにした_(┐「ε:)_


隣界編
プロローグ


物理準備室を後にした令真は、まず左手を突き出し口を開く。

 

「〈封解主(ミカエル)〉――【(ラータイブ)】」

 

封印の天使〈封解主(ミカエル)〉の力を使って、眼前に『孔』を開ける。

その中を通ると、屋上に出た。

それから『孔』を消して周囲を見回し、令真は再び口を開く。

 

「――〈囁告篇帙(ラジエル)〉」

 

全知の天使〈囁告篇帙(ラジエル)〉の力を使って、知りたい情報を調べる令真。

それは、(母様)が曖昧にしか教えてくれなかった事。

崇宮澪が恨みを買ってしまった精霊の情報を得る。

 

「……時崎狂三。時と影を操る天使〈刻々帝(ザフキエル)〉を所持する()()()()()()()()。かつて崇宮澪のパートナーとして精霊を倒す使命を帯びていたけど……親友の山打紗和が精霊になっていた事に気付かずに彼女を手にかけ、その事実を知って反転しかける。以降、始原の精霊を殺す為に力を蓄えている」

 

時崎狂三の壮絶な過去を識った令真は、顔面蒼白。

力を与えられ、正しい事だと従っていたのに。

騙されていた、彼女の純粋な気持ちを弄ばれた。

そして、その手で親友を手にかけてしまった。

如何に(母様)が悲願を叶える為とはいえ、無関係な人間を巻き込み、パートナーである時崎狂三さえも絶望させる所業は……狂ってるとしか思えない。

母様……そこまでして父様を、崇宮真士を取り戻さないと気が済まないの?

そんな事をしたって、母様の愛しい人は……崇宮真士は取り戻せないんだよ?

それにね、母様。

父様に……五河士道に✕✕✕✕なんてこと、レマが絶対にさせないし、父様はそんな事を絶対にするはずないよ。

 

 

 

だからね、母様。

 

 

大丈夫、なんだよ。

 

 

レマが絶対に、絶対に成し遂げてみせるからね。

 

 

もう、これ以上、()()()()()()()()()

 

 

ここから先は、レマ一人の戦い。

 

 

レマが目指す理想郷(エデン)は、ただ一つ。

 

 

――()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

令真は……崇宮澪真はそう決意する。

たとえその幸福の中に、澪真が含まれていなかったとしても。

澪真は、歩みを止めることはないだろう。

澪真は、その為に生まれたのだから。

さあ、運命とやらに抗おう。

過去を変える行為は、決して許される事ではない。

だが許す許さないなどは、どうでもいい。

不幸を許容する世界など、間違っている。

ならばそんな世界は、作り変えてしまえばいい。

神を模倣せし似て非なるモノ――偽りの神(ヤルダバオト)のように。

澪真は、ふと気になった。

時崎狂三の親友、山打紗和の存在に。

澪真は、山打紗和の情報を〈囁告篇帙(ラジエル)〉で調べ始める。

 

「……山打紗和。時崎狂三の親友。おっとり穏やか、誰にでも優しく、周囲を和ませる天性の才を持つ。猫を飼っている。ある日、崇宮澪に唆されて赤い霊結晶(セフィラ)を取り込み精霊となり、怪物と化した彼女は親友の時崎狂三に殺される。それから隣界にて魂だけになっていた彼女は時崎狂三の反転体と出逢う。時崎狂三の反転体と契約を結び、山打紗和の魂と時崎狂三の反転体の肉体が一つとなって白の女王――クイーンとして生まれ変わった」

 

そこまで情報を得て、澪真は〈囁告篇帙(ラジエル)〉を消した。

山打紗和は、別の存在に生まれ変わって隣界に存在している。

それはつまり、隣界に向かえば彼女に逢えるということ。

ならば、すぐに行動に移そう。

隣界へと行く方法なら、この手があるのだから。

 

「――〈輪廻楽園(アイン・ソフ)〉」

 

澪真は、あらゆる条理を捻じ曲げる法の天使〈輪廻楽園(アイン・ソフ)〉の力を使う。

隣界への入り口も行き方も澪真には分からないが、分からないのならば――入り口を作ってしまえばいい。

 

「隣界の入り口は、()()()()()()()()

 

澪真がそう言うだけで、突如虚空に『扉』が出現した。

澪真はその『扉』に手を押し当てて、ゆっくりと隣界への入り口を開く。

中に入る前に、令音や士道、琴里に向けて澪真は呟いた。

 

「レマは少しの間、留守するんだよ。行ってきます母様、父様、姉様」

 

士道が訓練なるものを終える頃には、澪真が彼方の世界(現実)に帰還することだろう。

彼方の世界(現実)へ別れを告げ、隣界へと入っていった。

 

 

 

 

 

「……!」

 

「……令音?どうかしたのかしら?」

 

「……いや、なんでもない」

 

「……?まあ、いいわ。士道はそのまま続けなさい」

 

「お、おう」

 

澪真が隣界に入ったのと同刻。

物理準備室にいた令音が何かを感じ取る。

琴里と士道にバレないように振る舞いつつ、何者かが彼方の世界(現実)から隣界に侵入した事を不思議に思っていた。

 

「(……ふむ、隣界に侵入した何者かは……私と酷似した霊波を放つ精霊……なら侵入者の正体はレマ、か。君は一体これから隣界で何を成そうとしているんだ……?)」

 

令音……もとい澪は、澪真の未来の母親といえど、澪真の事をよく知らない。

彼女の目的は推測程度でしか理解出来ていない上に、澪真の正体も全てを把握しているとは言い難い。

ましてや、隣界に用事があるとは予想外だった。

まあ、私の計画の邪魔さえしなければ、レマが何をしようと止めたりはしないがね。




次回

隣界編 第十領域

何もかもが破壊されていた

瀕死の真っ白い少女

空に佇む黒い少女

「――〈暴虐公〉」

「【模倣】――〈暴虐公〉」
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