デート・ア・ライブ 未来からの来訪者   作:問題児愛

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七話

「………え?」

 

澪真は、困惑した。

正体不明のモザイク人間(?)の言葉を聞いて。

モザイク人間は確かに言ったのだ。

私の力を使う不思議な精霊は、と。

それを意味するのは一つしかない。

 

「………母様?」

 

そう、澪真の力は、彼女の母親の力。

それを自分の力と称したということは、つまり澪真の母親となる。

母様と呼ばれたモザイク人間は、モザイク越しに何らかの動作をしたのち、

 

【ふむ…君に母様呼ばわりされるとはね。私は君に会うのは初めてなのだけれど】

 

「そうだけど、レマの力を自分のものだって言うんだもん!母様じゃないわけないんだよ?」

 

えっへん、と自信満々に胸を張る澪真。

モザイク人間は、やれやれ、といった調子でモザイク越しに何らかの動作をしたのち、

 

【君の言い分がよくわからないのだけれど………一体君は、何者なのかな?】

 

モザイク人間のその問いに、澪真は笑顔で答えた。

 

 

「レマは10年後の未来から来た、父様と母様の娘なんだよ」

 

 

【―――!?】

 

澪真の言葉に、モザイク人間は身体を震わせた。

10年後の未来から来た、にではない。

彼女に、父親がいるということにだった。

モザイク人間は暫く無言で澪真を見つめ、こう言った。

 

【10年後の未来から来た精霊、か。君の名前と、両親の名前を教えてくれるかな?】

 

半信半疑ではあるが、聞かずにはいられなかった。

もし私の力が、澪真の使った力が、自分の母親のものだというのなら。

その母親の名前は―――

 

「うん。レマの名前は、崇宮(たかみや)澪真(れま)

 

【………え?】

 

「そしてレマの大好きな母様の名前は、崇宮(みお)

 

【………っ!?】

 

「それでレマの大好きな父様の名前は―――」

 

【―――シン、なのか?】

 

澪真が言うよりも先に、モザイク人間が答えた。

傍から聞いたら、答えには聞こえないが、澪真はすぐにわかった。

澪真はパアッと明るい顔をしたかと思えば、モザイク人間に抱きついた。

 

「やっぱり母様だった!父様をシンって呼ぶのは、レマの母様しかいないからね」

 

【………本当に、私はシンと………?】

 

「うん」

 

【君は、未来の………私とシンの娘………?】

 

「うん!」

 

【そう、か………】

 

彼女の存在が、自分の悲願の成就を意味する。

自然と笑みが零れた。

モザイク人間―――改め澪は、未来の娘、澪真の頭を優しく撫でた。

澪真は嬉しそうに笑って、澪をギュッと抱きしめた。

それからジッーとモザイクのままでいる澪を見つめて訊ねた。

 

「どうして母様は、正体を隠すような真似をしているの?」

 

【え?………ああ、すまない。訳あって今は『私』を見られるわけにはいかないんだ】

 

「そうなんだ。10年前の母様の顔が見れないのは残念だけど、レマは平気なんだよ」

 

【いや、私は精霊なのだから歳はとらないだろう?】

 

苦笑する澪。

精霊は歳をとらないらしい。

澪真の場合は、父親のシンが人間だからか、歳をとるらしい。

今度は澪がジッーと澪真を見つめて訊ねた。

 

【君―――いや、澪真は何をしに10年前に、ここへ来たのかな?】

 

「レマの目的?」

 

【うん】

 

「レマは友達を作りに来たんだよ」

 

【友達?】

 

「うん!レマのいた世界には、レマと母様と父様しかいないからね」

 

【………ぇ?】

 

澪は、一瞬聞き間違いかと思った。

澪真は言った。

10年後の世界には、彼女とその両親しかいないということを。

逆を取れば、三人以外存在しないということだ。

それはつまり、全てを犠牲にして幸せを手に入れたことを意味していた。

 

【………っ、】

 

シンを■■■■為とはいえ、全てを犠牲にして幸せを掴んでいる自分に嫌気をさした澪。

過去にも沢山の犠牲を出してきた澪だが、全人類を犠牲はやりすぎと思えた。

全人類………まさか、シンの■すらも?

そう思ったら急に胸が苦しくなってきた。

 

「母様………?」

 

【え?ああ、すまない。なんでもない】

 

「………?」

 

不思議そうに澪を見つめる澪真。

澪は迷っていた。

澪真の話がぶっ飛びすぎて、本当に信じていいのか、分からなくなってきていた。

澪真の話が本当ならば、澪はこのまま計画を進めてしまったら、同じ結末を迎えることになるだろう。

澪真の話がでっち上げだったり、未来の娘を騙った偽りの存在ならば、危険なのは確かだった。

澪は暫くの間無言ののち、澪真をどうするのか決めるのだった。

 

 

①怪しすぎるから隣界に幽閉する。

 

 

②もう一人の私に預けて様子を見る。

 

 

③計画に協力してもらう。




次回予告

バッドエンドルート

「お前は………澪真、なのか!?」

「シ、シドー―――!!!」

「屠れ―――<虚無地獄(デミウルゴス)>」

【ああ、これが………身勝手な私が辿る、末路か】
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